日本印刷技術協会が主催する「PAGE2008」が6日からサンシャインシティコンベンションセンターTOKYOにて開催された。今年のテーマは「シナジー:タテ割からヨコ串に」。今までの印刷のタテ割りでのシナジー効果をヨコ串の関係でも発揮できるように業務的パートナーシップで新たな価値をもたらすビジネスを実現させることをテーマとしている。その見所をお伝えしよう。

受付場所は例年の文化会館2Fからワールドインポートマートの4Fに変更されたので来場する人は注意してほしい。開催は2月8日まで(10:00~17:00)、入場料は1,000円だが、2月8日12時までにWebサイトで展示会無料招待券の申込みを受け付けている。

受付場所は例年の文化会館2Fからワールドインポートマートの4Fに変更された

キヤノンマーケティングジャパン

キヤノンマーケティングジャパンでは、EOSデジタルとimagePRESS C1の組み合わせてフォトブックを提供する「デジタル写真コンテンツ印刷ソリューション」の参考出品、「imagePRESS C7000VP」の下位の60枚機「imagePRESS C6000」を展示していた

富士フイルムグラフィックシステムズ

富士フイルムグラフィックシステムズにて、色変換ソフトウェア「C-fit」の関連として参考出品されていた「自動切り抜きシステム」。通常の撮影(右上)に加えてバックライトで影版の撮影(左上)を行ない、この2枚の画像から切り抜きマスク付きの画像を生成する(左下)。最近は、中国人のオペレータを活用した安価な切り抜きサービスもよく見かけるが、画像自体を渡すというセキュリティの観点から誰もが利用できるわけではない。しかしながら切り抜き作業は安価に済ませたいという要望も多く、プリプレス支援の一環として開発されたとのこと

富士フイルムグラフィックシステムズブースに展示されていた富士ゼロックスのDTP向けカラー複写機の新製品「DocuColor 1257 GA + Print Server U6」(写真左)。従来機1256 GAとの違いは、特A3(SRA3)対応の給紙トレイ(従来機のSRA3は手差しトレイのみの対応だった)、スクリーニングの改良(右参照)など。新しいPrint ServerはDual-Core Xeonの採用、PostScript 3018.101など最新技術の搭載以外に、Mac OS 9クライアントから利用できるApple File Protocol(AFP)の搭載、サーバ管理ツールのプロファイル作成機能の改良などが見られる。右の写真は、新製品1257GA(手前)と従来機1256GA(奥)の出力比較。背景のオレンジから淡い黄色にかけてのグラデーション部で1256GAは若干の色浮き(色ムラ)やトーンジャンプが見られたが、1257GAではスクリーニングを改良することで滑らかな階調表現になっている

コニカミノルタ / コダック

コニカミノルタビジネスソリューションズではON DEMAND PUBLISHER C65対応の新しいカラーサーバ「IC-304 Print Controller」を展示していた。IC-304 Print Controllerは北米で実績の高いCreo Color Serversを採用。これによりON DEMAND PUBLISHER C65はEFI社のFieryを採用したIC-303と2つのサーバ体制となり、用途に応じてカラーサーバを選べるようになった

コダックブースでは版下入力/画像入力用として中盤デジタルカメラの新製品「Leaf AFi」が展示されていた

日本ヒューレット・パッカード

日本ヒューレット・パッカードのインクジェット方式のマルチファンファンクションプリンタ「HP CM8060」。216mmのワイドヘッドでA4サイズを1パスでプリント。モノクロ60ppm/カラー50ppmの超高速インクジェットプリンタだ。インクジェット方式ゆえに市販のハードコート紙に未対応などの弱点はあるが、電子写真方式では難しいカーボン紙や箔押し済の用紙などにも対応する。特殊な用紙の印刷や医療分野への導入など、今後注目の製品だ。右の写真は、ヘッド保護のために奥に退避している状態のインクジェットヘッド

エプソン販売

エプソンブースでは、イベント初日に発表となった2月14日発売予定のA2プラス対応大判インクジェットプリンタ「PX-6550」を初めとしたビビッドマゼンタインク搭載の「MAXART K3(VM)」シリーズ(写真中央)と6月発売予定の推奨RIP「ONYX RIP Center for Epson」および2月29日発売予定のデータ書き込みとレーベル印刷を同時に行なうCD/DVDデュプリケーター「PP-100」(写真右)などを展示

イー・エフ・アイ

イー・エフ・アイのブースでは、「VUTEkスーパーワイドプリンタ」、ラベルやダイレクトメール、パッケージ用インクジェットシステムの「Jetrion」を展示。なお、VUTEkのソフトウェアRIPは同社の「EFI Colorproof XF」をベースとした「EFI Fiery XF プロダクションRIP」が付属する

GMGカラーテクノロジーズ / クォークジャパン

GMGカラーテクノロジーズでは、ビビットマゼンタインク搭載のエプソンの新製品「PX-6550」にいち早く対応した「gmg colorProof」の最新バージョンおよびAdobe PDF Print Engineを搭載してAdobe CS3との親和性を高め、透明効果の高速処理化などを図った次期バージョンの参考出品が行なわれていた

クォークジャパンのブースでは昨年も展示された「QuarkXPress 7日本語版」のプレビューをデモとセミナー形式で紹介していた。初日の午前中は人がまばらだったが、午後に行なわれたスポンサードセミナーには多くのユーザーが参加し、ブースも賑わいを見せた

EIZO / CGS Japan

EIZO(ナナオ)のブースでは、Adobe RGBカバー率92%の22型カラーマネージメント液晶モニターを参考出品していた。「ColorEdge CE241W」の性能をもった22型(1680×1050pixels)、つまり「ColorEdge CE210W」の後継といったところか

CGS Japanではインクジェットプルーフの「ORIS Color Tuner」などのカラーマネジメントソリューションを展示。不適正にCMYK分解されたデータを適切に再色分解することでインキの節約や安定したグレーバランスを実現するソフトウェア「ORIS INK SAVER」を紹介していた

NECディスプレイソリューションズ

NECディスプレイソリューションズでは、3月10日発売予定の29.8型ワイドのカラーマネージメントディスプレイ「LCD3090WQXi」を展示。韓国LG製H-IPSパネルの採用、別売りの「SpectraNavi-J」でハードウェアキャリブレーションに対応するのは下位機種「LCD2690WUXi」と同じだが、Adobe RGB比107%の広色度領域をもち、セルフキャリブレーション機能を新たに搭載した

「LCD3090WQXi」の背面にあるUSBポートにエックスライトの「i1 Display2」(他の測色器は不可)を装着し、本体ボタンを操作してセルフキャリブレーションが可能。医療器具やDVDレコーダなどのキャリブレーション未対応の機器接続時に対して、ガンマ、白色点、輝度を調整することができる

日本サムスン / KGSolutions

日本サムスンのブースでは、「SyncMaster XL20」の上位機種、24.1型ワイドの「XL24」、30型ワイドの「XL30」を展示。20.1型のXL20と同様に、LEDバックライト採用でAdobe RGB比123%の色域をもち、ハードウェアキャリブレーションに対応する

昨年7月、恒陽社グラフィック事業部が「株式会社KGSolutions」として分社化された。今回のPAGEはそのお披露目とも言えよう。扱い品目は恒陽社グラフィック事業部と全く変わらず、i1シリーズも健在である