無人のロボットカーが市街地を走るDARPA(Defense Advanced Research Project Agency:国防高等研究計画局)のUrban Challengeのファイナルレースが2007年11月3日の早朝から、ロスアンゼルス近郊(と言っても約100Km離れているが)の元George空軍基地であるVictorvilleのSouthern California Logistic Airportで開催された。

DARPAは戦場での輸送車両の無人化を進める目的で、2004年からGrand Challengeというロボットカーレースを主催している。最初の2004年には、砂漠を200km程度走行するという目標が掲げられたが、ベストのチームでも8時間あまり掛かって10km程度しか進めないという惨憺たる結果であった。しかし、翌年の2005年にはStanford大学の車が全コースを制限の10時間以内で完走するという長足の進歩で、Grand Challengeは終わってしまった。

そこで、次のステップとして、2006年にDARPAは市街地を走るUrban Challengeを行うことをアナウンスし、参加チームを募った。そして、今年の5月頃から、応募した各チームの拠点をDARPAの担当官が訪問して規定の走行テストを行うサイトビジットでNQE(National Qualification Event)と呼ぶ予選に参加するチームの選抜を行った。当初、NQEの参加チーム数は30チーム以下となっていたが、蓋を開けてみると甲乙付けがたいということで、結果として35チームが予選に進むという激戦となった。