RAPは一言で言えばEclipse RCPアプリケーションをAjax化するためのプラットフォームだ。現在さまざまなAjaxフレームワークやRIAプラットフォームが存在するが、RAPはどのような場合に使うべきなのだろうか? RAPを他のAjaxフレームワークやRIAプラットフォームと比較した場合の利点を筆者は以下のように考える。

  • Eclipseの高機能なUI(ワークベンチやパースペクティブなど)を利用できる
  • プラグインアーキテクチャによる拡張性
  • Javaのみで開発でき、Eclipse上でのデバッグも可能

当然のことながらこれはそのままEclipse RCPのメリットとも重なる。とくに複数の情報をビューとして同時に表示するようなアプリケーションにはEclipse RCPが適している。しかしEclipse RCPの場合、クライアントにJREをインストールする必要があったり、配布サイズが大きくなりがちという欠点があった。RAPはWebブラウザさえあれば動作するため、Eclipse RCPの利点を活かしつつ、配布の問題を解決するためのソリューションとして利用するとよいのではないだろうか。