AsianuxコンソーシアムはIntelのモバイルグループと提携し、Asianuxを基盤としたモバイルOSの共同開発を行うと発表した。「Asianuxコンソーシアム」は独自のLinux OS「Asianux」の開発を進めている団体。日本、韓国、中国、ベトナムの4カ国の企業で構成されている。今回の提携により、Intelが次世代事業として進めている「Mobile Internet Device」(以下、MID)専用のOSとして、Asianuxが採択されることとなった。

今回開発されるモバイル向けのAsianuxは「Asianux Mobile Midinux Edition」(以下、Midinux)と命名されている。IntelのMenlowプラットフォームに対応した、さまざまなモバイルデバイスに搭載されることとなり、早ければ2008年上半期に全世界へ向けて販売されるとのこと。

Midinux基盤のMIDは、VoIPやマルチメディアプレーヤー、ナビゲーションなどの機能に対応する。さらに様々な規格による無線インターネット接続、バッテリー駆動時間も拡張する予定だ。

AsianuxコンソーシアムではIntelとの関係を強化するため、Medinux関連の研究開発センターを中国の北京に、同じく北京および東京、韓国のソウルに設立されている技術支援センターを台湾にも追加する。また、マーケティング分野においてもIntelとの協力体制を整備するという。

今回の提携には、Asianuxがモバイル分野でも地位を確立できるのかどうかがかかっており、Asianuxコンソーシアムにとって大きなチャンスが到来したと言える。