米Microsoftは9月24日(現地時間)、同社が2008年第1四半期にリリースを予定している「Windows Server 2008」のRC0版の提供を開始したと発表した。同RC0はテスト用として現在Microsoftのサイトからダウンロードが可能。また同社では、仮想化環境におけるハイパーバイザ機能を提供する「Windows Server Virtualization(開発コード名: VIridian)」について、初のCTP(Community Technology Preview)版の提供を発表している。

Windows Server 2008は、現行のServer 2003の後継となるサーバOS。IIS 7.0やServer Coreといった新機能、PowerShellのサポート、Network Access Protection等によるセキュリティ機能強化、後述する仮想化技術やクラスタリングによる可用性の強化などが図られている点が特徴となる。製品のローンチイベントが2008年2月27日に計画されているものの、製品のRTM版リリースが当初の2007年内から2008年第1四半期に延期され、スケジュールの遅れが懸念されていた。今回9月のタイミングでRC0版が発表されたことで、半年以内でのRTMリリースには間に合う公算が高くなった。

一方、Windows Server VirtualizationのCTP版は、初の一般ユーザー向け技術プレビューとなる。Microsoftの仮想化技術としては初のハイパーバイザ環境をサポートし、ホストOSなしで複数のゲストOSをサーバ・システム上で直接動作させることが可能。これによりWindowsシステムを使ったサーバ統合が容易になるほか、より効率的にリソースの再配分や管理を行える。動作には64ビット環境が必須となるが、ゲストOSは32ビットと64ビットの両者をサポートする。

またWindows Server開発チームのBlogの同日の投稿によれば、IIS 6.0/7.0環境向けにPHPアプリケーションを高速動作させる「FastCGI Extension」の提供を開始したという。これは従来のMicrosoft FastCGI Extension for IIS 5.1/6.0のアップデートにあたり、WIndows Server 2003/2008上でのPHP動作サポートを主眼としている。IISのサイト上から無償ダウンロードが可能だ。このほか、Windows Vista SP1ベータ版を1万2000人以上の特定ベータテスターに対して近々配布する予定であることも報告されている。