CANVAS、ブロードバンドスクール協会、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構は26日、マイクロソフトや相田みつを美術館などの協力を得て、インターネットの安全な活用方法やブログ作成の基礎を親子で学ぶ「第1回親子ワークショップ」を、東京都港区の同大学で開いた。小学3年-6年生とその保護者12組25人が参加。ワークショップでの活動をブログに書き込むなど、ネットを通じた夏休みの思い出づくりを楽しんだ。
同ワークショップは、ブロードバンドスクール協会、マイクロソフト、クレオがインターネットを活用した日本と海外の小学生の交流を支援する「キッズアブログ」プロジェクトの一環で、ニュージーランド・オークランドの日本人学校の小学生とインターネット中継で結ばれ、リアルタイムでワークショップの様子が伝えられる中での開催となった。
はじめに、テレビ番組『魔法戦隊マジレンジャー』のマジシャイン役として活躍した俳優の市川洋介氏が講師となり、「親子で学ぶインターネット安全教室」が開かれた。同教室はマイクロソフトのMSNのサイト上にあり、クイズ形式でインターネットの安全な活用法を学ぶことができるようになっている。
市川氏は、「インターネットは自動車と同じで、使うためにはルールとマナーが必要」とし、インターネットに関してもルールとマナーを学ぶ意義を強調した。
同教室は全5章からなり、参加者はまず、第3章の「ホームページにひそむ危険」から学習を開始。「お家の住所をおくってもいい?」の項目では、「公式サイトと書かれているホームページなら名前や住所を送ってもいいのかな?」の質問に小学生たちが回答。ほとんどが「お父さんやお母さんにホームページの文章を読んでもらって問題がなければ送る」との正解を選んだ。市川氏からは「送られた情報がきちんと管理されているホームページなら、名前や住所を送ってもいい」との注釈も付け加えられた。
クイズではさらに、「お子様が懸賞サイトに応募しようとしています。あなたならホームページのどこをチェックしますか」との質問が提示され、保護者が回答。正解は「『個人情報』の扱いについてのその会社の方針を説明したページをチェックすべき」だった。
第2章の「電子メールを安全に楽しもう」では、「メル友に会っていいかどうか」がテーマとなった。市川氏は「小学生を装って誘拐する事件もあり、相手が同じ小学生だと言っているからといって安心はできない。保護者に相談の上、断るようにしてほしい」と強調。ただし、「もし子供がどうしてもという場合は、隠れて会う危険性があるので、保護者同伴の上、公共施設などで会うようにしてほしい」と付け加えた。
また、市川氏は、第5章の「掲示板・チャットのお作法」に関して、「ネット上でならいたずらしてもいいというのは間違い。実生活と同じく、人の嫌がることは絶対にしないでほしい」と訴えた。
安全教室の最後には、有害サイトを遮断するマイクロソフトの家族向け無料サービス「Windows Live OneCare ファミリーセーフティー(ベータ版)」の説明があった。同サービスは、有害サイトをブロックし、メールやインスタントメッセンジャーなどの連絡相手を確認することができる。13カテゴリー、5段階年齢別制限レベルで有害コンテンツをブロックする「コンテンツフィルタリング機能」や、サイトへのアクセス履歴を残す「オンライン活動レポート機能」がある。また、Windows Live メール、同メッセンジャー、同スペースの連絡相手の確認、制限を行う「コンタクトマネージメント」の機能も近日提供開始予定という。