中国北京でこのほど、「中国最活躍的天使投資人(中国で最も活躍しているエンジェル)」の授賞式典と、「天使投資人価値論壇(エンジェルの価値に関するフォーラム)が開かれた。主催者は新浪網、北京網創、『第一財経日報』、『中国企業家』、清華大学 中国創業研究中心など、中国国内で大きな影響力を持つメディアと研究機関だ。

中国で最も活躍しているエンジェルの選出は昨年11月末にスタートした。候補者は各分野で活躍中の「天使投資人」計32名。投資専門家、メディア専門家による選考と、インターネット投票に基づき、うち10名が中国で最も活躍するエンジェルに選ばれた。選考の際には、評価指標として、過去36カ月の投資案件数、投資金額、収益率などが用いられた。

今回の選出と奨励活動の主旨は、中国国内にエンジェルの基本理念を普及させながら、国内においてエンジェル投資事業を促進させていくことだという。この目的に沿って、上記基準とプロセスで選出されたエンジェルは下記の10名だ。

鄧鋒氏 北極光風険投資基金 パートナー
雷軍氏 金山軟件CEO兼総裁
劉暁松氏 A8創業者兼CEO
銭永強氏 新東方学校共同創業者
楊寧氏 空中網総裁
瀋南鵬氏 紅杉中国(Sequoia Capital China)創業パートナー
張向寧氏 天下互聯科技集団会長兼CEO
張醒生氏 盛禹銘集団会長、栄碩科技会長
周鴻(※1)氏 奇虎(Qihoo)網総裁
朱敏氏 網迅公司(WebEx)創業者、総裁

肩書きからもわかるように、彼らが活躍している舞台は、ソフトウェア開発、ポータルサイト運営などのIT産業、ベンチャーキャピタル、教育産業だ。経歴からみれば、朱敏氏、鋒氏、瀋南鵬氏、楊寧氏など海外留学から帰国して成功したいわゆる「海帰派」もいれば、雷軍氏、劉暁松氏など中国本土で成長し、大きな成功を収めた「本土派」もいる。