今回のテーマは「焼酎好きなお金持ちおじさんがウイスキーのボトルもキープする理由」です。
クラブなどの飲食店では、お客様が焼酎やウイスキー等のお酒をボトルごと購入し、お店に預ける「ボトルキープ」というシステムがあります。お客様はそれぞれお好きなお酒を注文し、ホステスも同じものをいただくのが一般的。
ところが、焼酎好きのおじさんが、焼酎の他にあえてウイスキーのボトルを注文することがあります。
皆さんには、その理由がわかりますか?
焼酎とウイスキーを両方キープするおじさん
「ダイエットのために」など、やや消極的な理由で焼酎を召し上がっているおじさんは少なくありませんが、中には同じ銘柄の焼酎を何年も愛飲している根っからの焼酎好きおじさんもいらっしゃいます。
そんな根っからの焼酎好きでも、焼酎とは別に、なぜかウイスキーのボトルを注文していらっしゃいます。
そのわけは……。
バブル期は高級コニャックが流行った
バブル経済期の1980年代後半から1990年代初頭の頃は、高級品や嗜好品への関心が高まり、ブランデーもそのひとつとして人気を集めました。中でも、高級ブランデー「コニャック」は特に人気が高く、そのボトルのフォルムや大振りなグラスまでもが「稼ぐ男」の象徴として愛されました。
昭和の大スター・石原裕次郎がブランデーの入った大きな専用グラスを揺らしながら、かっこよく歌っているシーンは、バブル世代以降に生まれた方々にとってもなじみのあるものだと思います。
シャンパンタワーがどうたらこうたらと言っている現代っ子にとっては、おそらく何のことだかわからないでしょうけれど、バブル期の飲み屋街では「ブランデーメロン」なんていう飲み物が流行ったのです。
千疋屋で買ってきたマスクメロンを半分に切って、種を取り除き、そこへコニャックを注いだら完成。甘い果汁とブランデーの香りがマッチして、とても贅沢な味わいのお酒スイーツです。
その「ブランデー」と比較してしまうと、どうしても庶民っぽいというか、お父ちゃんがちゃぶ台で飲んでいるイメージなのが「焼酎」です。
焼酎=家で飲むもの?
焼酎を「庶民っぽい」と感じるかどうかは、個人の経験や価値観によって大きく異なりますが、銀座のクラブなどでお酒を楽しむお金持ちおじさんにとっては、どうしても焼酎よりもブランデーこそが、一人前の男の飲み物でした。「いつかはオレだって、銀座でブランデーを飲むんだ」と、ひと一倍頑張って働いてきたに違いありません。
現在はウイスキー人気が高まっており、ブランデーからウイスキーにシフトしているおじさんがほとんどです。
そのような事情があり、同じ銘柄の焼酎を何年も愛飲している根っからの焼酎好きおじさんも、焼酎のボトルとは別にウイスキーを注文しています。自分は焼酎を飲んで、ウイスキーは飾りとしてテーブルに置いている、もしくはホステスが飲むものとして置いています。
それはやはり、焼酎=庶民の飲み物である、というイメージが強いからでしょう。
とはいえ、焼酎だって銀座のクラブで飲めば1本数万円はしますし、高価なものだと10万円近くします。それを「安価で庶民的である」と感じさせてしまうのは、ある種のマジックなのかもしれません。
――飲みもしないウイスキー=「つっぱることが男のたった一つの勲章」?

