「毎日洗顔しているのに、なぜか不潔に見える」「40代になって急に疲れて見えるようになった」――そんな男性は少なくない。
実はその原因、無意識の“肌の触りすぎ”や紫外線ダメージにあるかもしれない。
ゴリラクリニックによる連載「男のアンチエイジング」第3回では、ゴリラクリニック神戸三宮院院長・舩津明史医師に、男性が見落としがちな“清潔感を下げる習慣”や、最低限やるべきスキンケア、最近増えている美容医療について聞いた。
男性が見落としがちな“清潔感を下げる習慣”
――男性が見落としがちな“清潔感を下げる習慣”はありますか?
意外かもしれませんが「顔を強く擦る(こする)」という無意識のクセです。
洗顔時に汚れを落とそうと力任せにゴシゴシ洗ったり、洗顔後にタオルで顔を強く拭き取ったりする行為は、皮脂の過剰分泌やザラつきを引き起こし、結果として「不潔に見えるテカリ」を助長させているのです。また、長期にわたり肌に過度な圧力を加えることは、たるみの原因になると考えられています。
「良かれと思って行う過剰なケア」や「無意識のクセ」が、実は清潔感から最も遠ざかる原因になっていることも少なくありません。
特別な何かを足す前に、まずは「擦らない」、「触りすぎない」という引き算の習慣を徹底すること。これこそが、現代男性が見落としている最もコストパフォーマンスの高い肌管理と言えるでしょう。
紫外線や乾燥は、男性の“清潔感”にも影響する
――紫外線や乾燥は、男性の“清潔感”にも影響しますか? あれば具体的に教えてください。
紫外線や乾燥は、清潔感を根本から破壊する「最大の外的要因」です。
まず紫外線についてですが、これは単に「日焼けして黒くなる」だけではありません。肌の深層部まで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊する「光老化」を引き起こします。これにより、肌の弾力が失われて「たるみ」が生じ、周囲には「老け見え・疲れ見え」という印象を強く与えてしまいます。また、紫外線は肌の「くすみ」を加速させ、肌の明るさが損なわれ、不潔感に直結してしまいます。
次に乾燥ですが、これは冬場だけでなく、実は夏場の「ベタつき」とも密接に関係しています。肌が乾燥すると、不足した水分を補おうとして皮脂が過剰に分泌される「インナードライ」という現象が起こります。夏場の清潔感を損なう原因の1位は「テカリ」ですが、その根本原因が実は乾燥であることも少なくありません。また、乾燥で粉を吹いた肌は清潔感を損なうだけでなく、皮膚のバリア機能が低下するため、摩擦や外的刺激に対してより敏感になり、炎症や赤みを引き起こしやすくなります。
日々の紫外線対策と保湿ケアは、10年後の清潔感を守る上で非常に有効です。
清潔感を保つために、最低限やったほうがいいスキンケア
――清潔感を保つために、最低限やったほうがいいスキンケアを教えてください。
清潔感を維持するための「3ステップ」は最低でも習慣化できると良いです。
第一のステップである「洗顔」で最も意識すべきは、汚れを落とそうとして「擦らない」ことです。洗顔料をしっかりと泡立て、その泡のクッションを転がすようにして、皮脂や汚れを優しく「浮かせて」落とす感覚を身につけてください。力任せの洗顔は、「たるみ」や「くすみ」を自ら引き起こす行為に他なりません。
次に、洗顔後間髪入れずに行うべきなのが「保湿」です。男性の肌は女性に比べて水分保持力が低く、乾燥しやすい傾向にあります。洗顔によって一時的にバリア機能が低下した肌に、速やかに保湿成分を補い、油脂成分で潤いの蓋をすることが重要です。これにより、乾燥からくる粉吹きや、皮脂の過剰分泌によるテカリを未然に防ぐことができます。
そして、多くの男性が軽視しがちなのが、仕上げの「UVケア」です。紫外線は晴天時だけでなく、曇りの日や冬場でも絶え間なく肌にダメージを与え続けています。日焼け止めを塗るという行為は、単なる「日焼け防止」ではなく、未来のシミ、シワ、たるみを防ぐためのアンチエイジングとなります。
この洗顔・保湿・UVケアの3つは、最低限していただくと良いと思います。
「清潔感を上げたい」という理由で来院する男性も増えている
――最近は「清潔感を上げたい」という理由で来院する男性も多いのでしょうか?
現場の感覚として、来院される男性の数は驚くほど増えており、その動機も以前とは質が変わってきています。
かつては「ニキビ跡が気になる」「目立つシミを消したい」といった、具体的な肌トラブルを解決する、いわば「マイナスをゼロに戻す」ための受診が主流でした。しかし現在は、「第一印象をより良くしたい」「ビジネスシーンでの信頼感を高めたい」といった、自己投資として「プラスアルファ」を求めるポジティブな理由で来院される方も多くなりました。
特筆すべきは、年齢層の広がりと意識の変化です。若い世代だけでなく、管理職層の男性が「健康的に、かつ若々しく見える清潔感」を求めてカウンセリングに来られることが日常的になりました。美容医療が特別な悩みを持つ人のためのものではなく、髪が伸びたらヘアサロンへ行くのと同様に、肌や身だしなみを最適化するために利用する「プロフェッショナルなメンテナンス」として社会的に定着し始めているのを強く実感しています。
清潔感アップで人気の施術とは
――実際、どのような施術を選ぶ人が多いですか?
当院で最も選ばれているのは、清潔感の土台を整える「ヒゲ脱毛」と「AGA治療」です。
ヒゲ脱毛は単にヒゲをなくすだけでなく、毎朝のカミソリ負けという「物理的な摩擦ダメージ」を根源から断ち切るための治療です。青みの解消は、長期的な清潔感の維持に極めて有効です。同時に、顔のフレームを形作る髪のケアとして、AGA治療により毛髪の密度を保つことも、第一印象を左右する不可欠なメンテナンスとして定着しています。
次に、肌の質感そのものを底上げする治療として、「マイクロニードル治療(ダーマペンやポテンツァなど)」を選択される方が非常に増えています。これらは微細な針で肌に刺激を与えることで、コラーゲンの生成を促す治療です。男性に多い「毛穴の開き」や「ニキビ跡の凹凸」を改善し、ザラつきのないより滑らかな質感へ導くことができます。特にポテンツァなどは、テカリの原因となる過剰な皮脂分泌を抑える効果も期待できるため、清潔感に直結する施術として高い満足度を得ています。
さらに、「シミ取りレーザー」も非常に需要が高い施術です。顔に存在する大きなシミは視覚的な「ノイズ」となり、老け見えや疲れ見えの大きな要因となります。この「点」を消すだけで、顔全体の「色むら」が劇的に減り、驚くほどスッキリとした清潔感のある表情に生まれ変わります。こうした医学的アプローチを組み合わせることで、セルフケアの限界を超えた「真の清潔感」を手に入れる方が増えています。
