空の仕事やJALの歴史に触れられる“体験型のミュージアム”として、年間来場者数が10万人を超える「JAL SKY MUSEUM」がリニューアル。今夏、新たなシアターの導入に加えて、現物史料展示や「JAL SKY MUSEUM」限定の新商品の発売など、コンテンツの拡充・刷新を行った。これに伴い、メディア向けの体験会が7月30日に実施された。

イマーシブ(没入体験型)シアター「そらクルーズ」がお披露目

JALが運営する「JAL SKY MUSEUM」は、各コーナーを自由に見学できるミュージアム体験と、ガイドのもとで格納庫内を見学する「工場見学コース」(約130分)が人気の完全予約制ミュージアム。

ミュージアムエリアには中央にスカイランウェイというスペースが広がり、空の仕事の豆知識を紹介するほか、「JTA」(日本トランスオーシャン航空)が操縦訓練に使用していたコックピットのモックが設置されている。

今回のリニューアルポイントのひとつ目は、“空飛ぶクルマ”(エアモビリティ)に関するイマーシブ(没入体験型)シアター「そらクルーズ」だ。大阪・関西万博でも好評だった約10分間のイマーシブシアターコンテンツ「Sora Cruise by Japan Airlines」を3分半に凝縮。万博開催期間中、約13万人が体験したシアターを、6/10スケール・着座式のスタイルに変更して、8月1日から常設展示を開始した。

前面と左右側面、床面の4面スクリーンに映像を映し出し、最大9名が一度に体験可能。立体音響技術と振動ハプティクス(触覚技術)によって、空飛ぶクルマで万博記念公園から大阪の街並みなどを巡る空の旅を疑似体験できる。合わせて、JALグループの“空飛ぶクルマ”実装に向けた取り組みを紹介する展示スペースも設けた。

2つ目のリニューアルポイントとして紹介されたのは、涼しい朝の早い時間帯に格納庫を見学する工場見学コースの「モーニング枠」の新設だ。8時半開始のモーニング枠では、ミュージアムエリアの説明を最小限に留め、主に格納庫エリアの写真撮影などに重点を置く60分のコースとなっている。毎週土曜日・各回20名で実施され、8~9月までの夏季期間中の開催を予定しているという。

また、今回のリニューアルではアーカイブゾーンの実物史料展示の入れ替えも行われた。DC8ジェット機の就航と海外渡航の自由化という日本の航空の歴史が大きく動いた1960年代に焦点を当て、現在は多くがデジタル化されている当時のパンフレット、マニュアル類や計器類などを現物史料で展示する。

JALが国内で初めて導入したジェット旅客機であるDC8は「空の貴婦人」と呼ばれた傑作機。「FUJI(富士)号」は1960年8月から約14年間にわたって国内外の空で活躍し、引退後は整備士の訓練用に使われた。一時廃棄されそうになったが、機首部分などは現在も保存されている。

同機はビートルズ来日時にも使用され、当時のログブック(飛行時間や搭乗便を記すパイロットの日誌)なども展示中だ。

歴代の制服をAIでリアルタイム試着&撮影

本体験会では、7月10日に実証実験が開始されたJAL制服の仮想試着システム「JAL VIRTUAL FIT」体験や、リニューアルした「JAL SKY MUSEUMショップ」のオリジナル新商品についても紹介された。

「JAL VIRTUAL FIT」は、AI技術を活用して5代目・6代目の客室乗務員の制服をバーチャルで着用できる体験コンテンツ。実証実験として8月末までの期間限定で実施を予定しているという。

最大のポイントは試着者に合わせてリアルタイムに360度、どの角度のどんな動きに対しても着用イメージが再現される点。服のシワや裾の広がりなども、動きに追従したリアルタイムな仮想試着を実現している。

そのため振り向きポーズなどにも対応しており、プリクラのように撮影された写真や動画は最後にQRコードからスマホにダウンロード可能だ。現行の運航乗務員と整備士の制服も試着体験できるコンテンツもあり、5代目・6代目の客室乗務員制服と、現行の運航乗務員・整備士制服の2パターンから好きなほうを選んで仮想的に制服を着ることができる。

「JAL SKY MUSEUM」では、時代を感じるミニスカートのデザインや、国際線などで客室乗務員が着用していた着物・和服タイプなど、歴代の客室乗務員の制服を展示。現役の制服を実際に着用し、家族などで記念撮影ができる制服体験も、引き続き実施される。

「歴代の制服を着てみたい」という来場者の声をきっかけに開発された「JAL VIRTUAL FIT」では、AI技術を活用し、5代目・6代目の客室乗務員の制服をリアルタイムで試着できる。実際に着用することが難しい歴代制服を気軽に体験できることも、大きな魅力の一つだ。

最後はJAL SKY MUSEUM限定ショップのリニューアルについて。2024~2025年度にかけてミュージアム物販エリアでの取り扱いアイテム数や限定商品のラインナップを拡充してきた結果、売上が倍増するなど好評を得ているという。

直近の新商品には、不要になった古着などの生地をリサイクルしたケミカルリサイクルポロシャツのほか、暑い日の格納庫見学にもぴったりなアイスネックリング、整備工場にちなんだ商品としてツールボックスを販売中。再生素材を使ったリネンのエプロンは4色で展開する。

「JAL SKY MUSEUM」の入場料は定番の工場見学コースで大人(中学生以上)1,000円、子ども(小学生)無料。見学コースの予約開始日は、見学1カ月前の同一日9時半からとなっている。

オプションコースとしてビジネスクラス機内食体験&FUJI号プレミアムコース(8,000円/人)、飛行機の仕組みについて楽しく学べるJAL STREAM SCHOOL(1,500円/人)や、ライフベスト体験コース(1,500円/人)なども用意する。

なお、ミュージアム内の展示は皇室フライトの展示を除き、一般来場者も基本的にすべて撮影可能とのことだ。