米Appleは6月10日(現地時間)、開発者向けイベント「WWDC 2013」において、インターネットラジオサービス「iTunes Radio」を提供すると発表した。iPhoneなどのiOS端末やMac、PC、Apple TVでインターネットラジオを聴取し、気に入った局があれば1クリックでiTunes Storeから楽曲を購入できる。iOS端末のMusicアプリやMacなどのiTunesから利用でき、今秋からまずは米国でサービスを提供する。

iTunes RadioのUI。iOS 7のUIにあわせたデザインで、Musicアプリから利用する

iTunes Radioは、200以上のインターネットラジオ局から番組を聴取できるサービスで、毎週、数千曲の新しい楽曲に出会えるというサービス。新曲やアルバム内のシングルカットされていない曲が放送されるほか、ロンドンで開催されるiTunes FestivalやiTunes Sessionのようなライブストリームも提供される。

このほかiTunes Radioでは、パーソナライズドサービスも提供。あらかじめ用意されたラジオ局だけでなく、普段の聴取履歴やiTunesで購入した楽曲の履歴にもとづいて自動的にラジオ局を作成することができる。気に入った曲にはスターマークを付けたり、気に入らない曲を指定したりでき、ジャンルやアーティスト、楽曲を検索してカスタマイズをすることも可能だ。さらに、音声操作のSiriを活用し、「この曲を演奏しているのは誰？」「同じような曲を再生して」といったコマンドを話しかけると、Siriは音声を認識して実行してくれる機能も搭載。音楽の再生やスキップ操作も音声で可能だ。

iTunes Radioは、広告モデルを採用して無料で提供されるが、iTunes Matchのユーザーであれば広告なしで利用できる。iTunes Matchは、年額24.99ドルのサービスだ。聴取中に気に入った曲があったら、1クリックでiTunes Storeから購入でき、iCloudを経由してほかの端末でもすぐに音楽を聴ける。秋のiOS 7にあわせてiTunes Radioも提供され、米国以外でも順次サービスを提供する計画だ。