独SAPは1月27日(ドイツ時間)、2009年12月31日を決算日とする2009年第4四半期(10月-12月)、2009年通年の暫定決算を発表した。2009年度通算の総売上は前年比8%減の106億7,000万ユーロ、営業利益は前年比7%減の26億4,000万ユーロとなった。

米国会計原則(GAAP)に基づく2009年度通年の売上高は、指標となるソフトウェアおよびソフトウェア関連事業が前年比3%減の82億ユーロとなった。ソフトウェア事業は前年比28%(固定通貨換算ベースでは27%)減の26億1,000万ユーロとなった。

また、2009年度通年の利益率は前年比0.1%ポイント増の24.7%だった。この数値は、先に発表された人員削減に伴うリストラクチャリング費用1億9,600万ユーロにより、1.8%ポイントのマイナスの影響を受けたもの。

継続事業による営業キャッシュフローは前年比39%増の30億4,000万ユーロだった。フリーキャッシュフローは前年比52%増の28億1,000万ユーロで、総売上に占めるその割合は26%だった。

一方、2009年度第4四半期の売上は、総売上が前年同期比で9%減の31億9,000万ユーロ、指標となるソフトウェアおよびソフトウェア関連事業が前年同期比4%減の25億7,000万ユーロとなった。ソフトウェア事業は前年同期比15%(固定通貨換算ベースでは14%)減の11億2,000万ユーロとなった。

また、2009年度第4四半期の利益は前年同期比17%減の10億6,000万ユーロ、営業利益率は前年同期比3.5%ポイント減の35.1%(固定通貨換算ベースでは4.1%ポイント減の35.0%)となった。

CFOを務めるワーナー・ブラント氏は、「厳しく不安定な市場環境が2009年に入っても続いたことから、営業利益率を維持するために総営業経費の削減計画を急ピッチで実行した。また、リストラクチャリング費用が約2億ドル発生したにもかかわらず、Non-GAAP ベースの総営業経費は約6億5,000万ユーロ減の78億ユーロと大幅削減を実現した。こうした結果より、当初の予想を上回る決算を発表できた」と述べている。