まずはトイレの仕組みと構造を知ろう
トイレの水の流れが悪い・水が出ない・流れない場合の原因を知るために、まずは以下のようなトイレの仕組みを知っておきましょう。
- ・トイレタンクに水が溜まる仕組み
- ・トイレタンクから便器に水が流れる仕組み
トイレの主な構造はタンクと便器からなっているため、水が流れない場合はどちらかに原因があると考えられます。
トイレタンクに水が溜まる仕組み
トイレタンクは以下のようなパーツで構成されており、それぞれのパーツには重要な働きがあるのですが、ここでは水が溜まる際に重要となるパーツをご紹介します。
ボールタップ
「浮き球」と浮き球を支える「指示棒」を繋ぐ「ピストンバルブ」からなる部品です。給水管と通じているため、まさにタンクの中の水を司る部分です。
浮き球
タンクの中にある最も大きな球体です。ボールタップの中にあるピストンバルブ(給水弁)と連動する仕組みになっています。
トイレレバーを引きタンク内の水位が下がれば浮き球も下がり、それによって給水弁が開いて水が溜まります。タンク内の水位が上がれば、浮き球も上がるので水が止まります。
オーバーフロー管
「オーバーフロー」は水などが溢れるという意味です。オーバーフロー管は、タンク内に故障が起き、給水が止まらなくなった時に、タンク内に溜まってしまった余分な水が外に溢れ出さないように便器に流すための管です。
フロートバルブ
タンクの一番底の部分にある黒色のゴムバルブのことです。通常は排水弁を塞いでいます。トイレレバーと鎖で繋がっており、レバーを回すとフロートバルブが上がって排水弁が開き、便器に水が流れていく仕組みです。
浮きゴム、ゴムフロートなどと呼ばれることもあります。
止水栓
タンク周辺に設置されており、水道と給水管を繋ぐ間に設置された蛇口のような役割を担います。止水栓を開けていないとタンク内に水は流れません。通常は壁の仕上げ面やタンク側の床にあります。
これらのことからトイレタンクに水を溜める仕組みは、止水栓を開けて水が流れる状態になっているという前提で、以下の順となっています。
②タンク内の水が減ったら浮き球が下がる
③浮き球に連動してピストンバルブが下がり、給水管からタンクに給水される
④排水が終わったらフロートバルブは自重で下がり、排水弁が塞がる
⑤タンクに再び水が溜まる
上記のパーツが正常に働くことでトイレの水が流れる仕組みとなっています。
トイレタンクから便器に水が流れる仕組み
次にタンクから水が便器に流れる仕組みについて説明します。
タンクから便器に水が流れる仕組みは、前述の通り、「トイレレバーを回すとフロートバルブが開き、タンク内の水が便器に流れる」となります。便器に流れた水は排水路を通って下水に流れます。
もし、用を足した後、水は出るのにその水が流れていかない場合は、便器内に水をせき止めている「せき」の部分か、その先の排水路のどちらかに原因があると考えられます。
トイレの水が流れない原因とは?どこをチェックする?
トイレの水が流れない時の原因としては主に以下の2種類が考えられます。
- ・断水が起きたことによってトイレの水が流れなくなった
- ・トイレに何らかのトラブルが起こり水が流れなくなった
断水が起きたことによってトイレの水が流れなくなった
断水が起こっている場合、トイレの水が流れないことがあり、よくある原因としては以下の2つが考えられます。
- ・止水栓が閉まったままになっている
- ・浮き球がオーバーフロー管に引っかかっている
- ・配管の凍結により給水がされなくなった
止水栓が閉まったままになっている
タンクに水を溜める大前提となる「止水栓」が開いていないケースです。
例えば、点検や修理、引っ越しの際などには止水栓を閉めた状態のままにしているときに起こります。
「そんなところは誰も触らないだろう」と見逃されがちですが、よくあるトラブルですのでまずは1度、開いていることを確認してみましょう。
浮き球がオーバーフロー管に引っかかっている
浮き球が緩んで指示棒から外れそうになっている状態だと、オーバーフロー管に引っかかってしまうことがあります。浮き球が下がらない状態だと、当然ピストンバルブも下がりません。
配管の凍結により給水がされなくなった
冬になると気温が下がりますが、その際に配管内の水温が0℃を下回ることで配管内で水が凍結し、トイレに水が供給されなくなってしまいます。
配管内の水が凍った場合、トイレの水が流れないというトラブルだけではなく排水もされないため、トイレの水が溢れてしまう可能性もあります。
凍結に関しては日本海側や東北などの寒い地域に起こるイメージがある人も多いと思いますが、冬場であれば関東や南の地方でも凍結が起きる可能性があるため、トイレの水が流れなくなった際に、寒い日があったのであれば凍結の可能性も視野にいれてください。
トイレに何らかのトラブルが起こり水が流れなくなった
トイレが流れなくなるトラブルには以下のようなものが考えられます
- ・トイレ便器内のつまり
- ・トイレレバーの故障
- ・ボールタップがしっかり作動していない
- ・浮き球が壊れている
- ・フロートバルブをつなぐ鎖の不具合
- ・トイレタンク内の部品の劣化
トイレ便器内のつまり
便器内がつまる原因として次のようなことが考えられます。
- ・異物を流してしまった(オムツや生理用品、猫砂など)
- ・量が多すぎるトイレットペーパーや排泄物
- ・水流が弱い
- ・大雨の影響で下水管の許容範囲を超えた
オムツや生理用品は水を吸って膨らんでしまい、トイレがつまってしまうことがあります。猫砂は重たいため、流れずに下に溜まってしまうことがあります。掃除の時に使った歯ブラシを流してしまった時もつまりの原因になります。
また、いくら水に溶けるからと言っても通常量をはるかに超える量のトイレットペーパーや、あまりに大きい排泄物なども、つまってしまうことがあります。
水流が弱くてもつまりの原因になります。本来タンクの中には排泄物を流すことができる最適な水量が設定されています。それが部品の故障などによって水量が減ってしまうと上手く流れません。
それ以外にも大雨が降った場合、大量の雨が下水管へ流れ込み、その結果排水量の許容範囲を超えてしまいトイレがつまってしまうというケースもあり、最悪の場合はトイレの水が溢れてしまうこともあります。
トイレレバーの故障
水が溜まっているということは、止水栓がきちんと開いており、ボールタップ(浮き球)に異常は無いと推測できます。その場合は、トイレレバーとそれに連動するフロートバルブに原因があるかもしれません。
例えば、トイレレバーとフロートバルブを繋ぐための軸や鎖が折れたり切れていたりして、トイレレバーが使えない状態になっている場合です。
トイレレバーを回したときに、「空回りしている」、「引っかかっているような感触がする」場合、トイレレバーの故障を疑ってください。
ボールタップがしっかり作動していない
「タンクに水は溜まって いるが排水量がいつもより少ない」、「タンクに水がない、もしくは少なすぎる」、「タンクに水が溜まるまでの時間が長すぎる」といった場合は、ボールタップに原因があるかもしれません。
その場合は、ボールタップのパッキンの劣化や、水位調整リング(タンク内の水位を調整することができるリング)の調整が、高すぎたり低すぎたりしているケースが考えられます。
浮き球が壊れている
浮き球そのものが「壊れている」場合も考えられます。経年劣化でヒビが入り、そこから水が入ってしまったために浮き球が浮かなくなる、あるいは浮き球が半分以上沈んだ状態になり、水がうまく流れなくなることがあります。
前者の場合はピストンバルブが下がったままになるため水が流れ続けます。後者の場合は上がる幅も下がる幅も少なくなるので排水量が減少します。
タンク内の水位は適量でトイレレバーも回るのに、排水量が少ない場合は浮き球の故障を疑ってみましょう。
フロートバルブをつなぐ鎖の不具合
トイレレバーとフロートバルブを連結するための鎖に問題があるケースです。劣化して切れてしまうことの他に、鎖がオーバーフロー管や浮き球に引っかかってしまうことがあります。
鎖が切れてしまったらトイレレバーを回してもフロートバルブが開かないため、水が便器に流れていきません。
また、他の部品に引っかかってしまった場合はフロートバルブが開きっぱなしになり、水流が止まらなくなることがあります。
トイレタンク内の部品の劣化
それでもなお原因がわからない場合は、タンク部品の経年劣化が考えられます。
便器やタンク自体は陶器製なので100年ほど寿命があると言われていますが、内部の部品は7~10年以内の交換が目安です。パッキンでも15~20年は持つと言われていますが、水漏れをし始めたらすぐに交換しましょう。
一見どこもおかしくないボールタップが実は変形していた、中のパッキンが割れたり汚れが付着していたり、フロートバルブに水垢が癒着して開かなくなっていた、といったケースは少なくありません。
トイレを長期間メンテナンスしていない場合は、部品の劣化も原因であることを視野に入れておきましょう。
トイレの水が出ない・流れない場合の自分でできる対処法
ここからは自分で対処する場合に必要な道具や、部品の交換方法などを確認していきます。
なお、部品を交換する場合は、どこのメーカーの便器か確認したうえで、TOTOなどのトイレメーカーが販売している正規品や代替品を選ぶようにしましょう。
準備する道具
まずは大体の作業に共通して必要な道具を紹介します。
【衛生用】
・ゴム手袋
・ビニール袋、新聞紙など(飛散防止、汚れ防止のため)
・ぞうきん
・バケツ
【修理用】
・モンキーレンチ
・マイナスドライバー(止水栓ドライバー)
・プラスドライバー
止水栓を調整する
まずは大前提である、止水栓が開いているかどうかを確認しましょう。止水栓はマイナスドライバー(あれば水栓ドライバー )で開けることができます。
もし、止水栓を開けても水が出ない場合は、水道管の劣化などが原因となっているかもしれません。その場合は業者に依頼をしたほうが良いでしょう。
トイレレバーを交換する
トイレレバーが故障している場合は、レバー本体、鎖、軸のどこが壊れているのかを確認しましょう。レバーと軸、鎖とフロートバルブがそれぞれ一体になっているものや、単体で販売されているものなど様々な種類があります。タンクの型番に使えるものなのかを確認してから部品を購入する必要があります。
なお、レバー本体が壊れている場合は他の部品も劣化している可能性が高いため、まとめて交換した方がよいでしょう。
交換する手順としては以下のようになります。
- ・1.止水栓を閉める
- ・2.陶器製の蓋を外す
- ・3.内蓋を外す
- ・4.タンク内の水を抜く
- ・5.壊れた部品を取り外す
- ・6.新しい部品を取り付ける
- ・7.動作確認をする
- ・8.蓋を閉める
1.水栓を閉める
マイナスドライバーで時計回りに回して閉めます。止水栓はトイレの種類によって壁または床に設置されています。
タンクレストイレの場合は、便器内に格納されていることもあります。壁にも床にも設置されていない場合は、便器のカバーを取り外して確認してください。
2.陶器製の蓋を外す
持ち上げるだけで外せるものと、手洗い部分を外さなければならないものがあります。重たいので持ち上げる際には気をつけてください。また、作業中に割れないように注意しましょう。
3.内蓋を外す
基本的には持ち上げるだけで外せますが、ツメで固定されているものもあります。また、種類によっては内蓋自体ないものもあります。
4.タンク内の水を抜く
トイレレバーが回らない場合は、鎖を持ち上げてフロートバルブを開けると簡単に水を抜けます。
5.壊れた部品を取り外す
トイレレバーは取付方向が決まっています。あらかじめ写真を撮るなどしておくと後の作業が楽になります。
まずは鎖を取り外し、次にトイレレバーを取り外します。
トイレレバーはモンキーレンチなどでナットを外すと取り外しができるものが多いようです。なお、トイレレバーとナットの間にあるパッキンが劣化して水漏れしている場合は、パッキンも交換します。
6.新しい部品を取り付ける
5と逆の作業を行います。向きに注意しながらトイレレバーを取り付け、鎖を付け、フロートバルブで排水栓を覆います。このときは、まだ蓋は閉めないでください。
7.動作確認をする
止水栓を開けて、トイレレバーを回しましょう。
レバーがきちんと回り元に戻ること、フロートバルブがきちんと開閉すること、適切な水量が流れていることなどが確認できれば大丈夫です。
8.蓋を閉める
どこまで交換したら良いかわからない場合や型番がわからず部品を買えない場合は、業者に依頼した方がよいでしょう。
ボールタップと浮き球を交換する
ボールタップの修理手順は以下のようになります。
- ・1.止水栓を閉める
- ・2.陶器製の蓋を外す
- ・3.内蓋を外す
- ・4.タンク内の水を抜く
- ・5.壊れた部品を取り外す
- ・6.新しい部品を取り付ける
- ・7.動作確認をする
- ・8.最後に蓋を閉める
1.止水栓を閉める
マイナスドライバーで時計回りに回して閉めます。止水栓はトイレの種類によって壁または床に設置されています。
タンクレストイレの場合は、便器内に格納されていることもあります。壁にも床にも設置されていない場合は、便器のカバーを取り外して確認してください。
2.陶器製の蓋を外す
持ち上げるだけで外せるものと、手洗い部分を外さなければならないものがあります。重たいので持ち上げる際には気をつけてください。また、作業中に割れないように注意しましょう。
3.内蓋を外す
基本的には持ち上げるだけで外せますが、ツメで固定されているものもあります。また、種類によっては内蓋自体ないものもあります。
4.タンク内の水を抜く
トイレレバーが回らない場合は、鎖を持ち上げてフロートバルブを開けると簡単に水を抜けます。
5.壊れた部品を取り外す
ほとんどの場合、モンキーレンチを使えば、ボールタップと給水管・タンクそれぞれに繋がっている2つのナットを取り外せます。
6.新しい部品を取り付ける
6と逆の作業を行います。蓋はまだ閉めないでください。
7.動作確認をする
止水栓を開けて、トイレレバーを回しましょう。
水がオーバーフロー管に記載されている標準水位(WLと書いてある線。オーバーフロー管の上から2~3センチ下あたり)まで給水されたことを確認できれば大丈夫です。
標準水位より多かったり少なかったりする場合は、浮き球の指示棒を回したり、水位調整リングを回したりして調整しましょう。
8.最後に蓋を閉める
それほど難しい修理内容ではありません。しかし、古いトイレの場合は劣化している部品が多い可能性があります。その場合は業者に依頼してトイレ自体を取り換えたほうが良いこともあります。
フロートバルブと鎖を交換
フロートバルブと鎖の交換手順は以下のようになります。
- ・1.止水栓を閉める
- ・2.陶器製の蓋を外す
- ・3.内蓋を外す
- ・4.タンク内の水を抜く
- ・5.壊れた部品を取り外す
- ・6.新しい部品を取り付ける
- ・7.動作確認をする
- ・8.蓋を締める
1.止水栓を閉める
マイナスドライバーで時計回りに回して閉めます。止水栓はトイレの種類によって壁または床に設置されています。
タンクレストイレの場合は、便器内に格納されていることもあります。壁にも床にも設置されていない場合は、便器のカバーを取り外して確認してください。
2.陶器製の蓋を外す
持ち上げるだけで外せるものと、手洗い部分を外さなければならないものがあります。重たいので持ち上げる際には気をつけてください。また、作業中に割れないように注意しましょう。
3.内蓋を外す
基本的には持ち上げるだけで外せますが、ツメで固定されているものもあります。また、種類によっては内蓋自体ないものもあります。
4.タンク内の水を抜く
トイレレバーが回らない場合は、鎖を持ち上げてフロートバルブを開けると簡単に水を抜けます。
5.壊れた部品を取り外す
鎖がもろくなっている場合に無理に引っ張ると切れてしまうため、フロートバルブから取り外すと良いでしょう。
なお、素手で触ると黒く落ちにくい汚れが付いてしまうため、ゴム手袋などの着用をおすすめします。
6.新しい部品を取り付ける
鎖を交換する場合は、前回と同じ長さになるように調整しましょう。鎖が短すぎるとフロートバルブが開きっぱなしになり水漏れします。
逆に長すぎると上手くバルブが開かないため水が流れなくなってしまいます。つまりの原因にもなるため、調整は重要です。
長さがわからなくなっている場合は、2・3球遊びをもたせて軸に取り付けると良いでしょう。このときまだ蓋は閉めないでください。
7.動作確認をする
止水栓を開けて、トイレレバーを回しましょう。
レバーがきちんと回り元に戻ること、フロートバルブがきちんと開閉すること、水がオーバーフロー管に記載されている標準水位まで給水されたことを確認できれば大丈夫です。
8.蓋を閉める
フロートバルブの交換もそれほど難しくはありませんが、困難だと感じるようなら業者に依頼しましょう。また、フロートバルブもトイレメーカーによって形状が異なります。メーカーの正規品を選ぶようにしましょう。
トイレつまりの解消方法
最後に、便器のつまりの解消方法をチェックしておきましょう。
便器のつまりを解消するのはラバーカップ(いわゆるスッポン)です。掃除の時に使った歯ブラシなど異物がつまった場合を除いて、トイレットペーパーや排泄物など通常トイレに流せるものであれば、ほとんどはラバーカップでつまりを解消することができます。
なお、つまっているものが異物であるとわかっている場合は絶対にラバーカップを使用しないでください。無理に押し込むことによって配水管を壊してしまうケースも少なくありません。配水管を壊すと素人では直せないため、さらに大きな工事が必要となってしまいます。絶対にやめておきましょう。
では、通常流せるものがつまった場合に、ラバーカップを利用したつまり解消方法をみていきましょう。
利用する時は水が飛び散るので、ビニールの底に穴を開けてラバーカップの持ち手を通して便器にかぶせると、飛散を防止できます。また、床に新聞紙を敷いておくと後処理も楽です。
- ・1.止水栓を閉める
- ・2.ラバーカップのゴム部分が浸るくらいの水位にする
- ・3.ラバーカップでつまりを解消する
- ・4.バケツで水を便器に流す
- ・5.止水栓を開けて、トイレレバーを回して水を流す
1.止水栓を閉める
マイナスドライバーで時計回りに回して閉めます。止水栓はトイレの種類によって壁または床に設置されています。
タンクレストイレの場合は、便器内に格納されていることもあります。壁にも床にも設置されていない場合は、便器のカバーを取り外して確認してください。
2.ラバーカップのゴム部分が浸る位の水位にする
溢れそうなら少なくして、少ないなら足す
3.ラバーカップでつまりを解消する
2. ゆっくりと押し込む
3. 勢いよく引っ張る
4. 1~3を繰り返す
つまっているものが出てきたら大丈夫です。4~5回繰り返しても出てこない場合は業者に依頼しましょう。
4.バケツで水を便器に流す
普通に流れれば大丈夫です。
5.止水栓を開けて、トイレレバーを回して水を流す
普通に流れれば大丈夫です。
ラバーカップ以外にも、真空式パイプクリーナー(ラバーカップの強力版)を使う方法もおすすめです。ペットボトルやお湯を利用する方法もありますが、使い方によっては 最悪トイレを壊してしまう危険があるため、あまりおすすめしません。
ラバーカップも真空式パイプクリーナーもない、でも買いに行けるような 時間帯でもない、といった場合は業者を呼んだほうが早く解決します。最近では24時間365日対応してくれる修理業者も増えています。
ちなみに、トイレつまりに関してはこちらの記事でもご紹介していますのでぜひチェックしてください。
トイレの水を流れなくならないようにする予防方法
トイレの水が流れなくなるというトラブルを防ぐためには、定期的なメンテナンスをすることが大事です。3ヶ月に1回程度、トイレタンクの中を清掃して、部品が劣化していないかを確認しましょう。
清掃する際は中性洗剤や歯ブラシなどを利用して、細かいプラスチック製の部品から洗っていきましょう。次にタンク本体や蓋も洗っておきましょう。
中性洗剤で落ちないような頑固な汚れは、耐水サンドペーパーでゆっくり擦るときれいに落ちます。清掃後はタンクに洗浄剤を入れると、きれいな状態を保てます。
トイレの水が流れないときに対処する場合の注意点
トイレの水が流れないままにしておくと、つまりが悪化してトイレが故障するといったトラブルにとどまらず、他人の家までも巻き込んだ大変な事態になってしまう危険があります。
トイレのトラブルは早期解消しておくべきという認識を強く持っておきましょう。
不具合を放置した場合のリスク
不具合を放置してしまうと以下のようなリスクが考えられます。
- ・トイレが故障する
- ・健康被害の可能性
- ・自宅・他人の家にもたらす被害
トイレが故障する
前述したとおり、ラバーカップが家に無いからといって「家にあるもので代用できる」などのネット情報を鵜呑みにして修理しようとすると、かえってつまりがひどくなってしまったり、便器自体が壊れてしまったりすることになりかねません。
また、つまっている物を何とか流そうとして無理矢理水を流すと、便器内に水が溜まって 溢れてしまいます。
水が溢れると、便器の電気系統(ウォシュレットなど)が故障してしまうリスクもあります。その結果、便器交換をしなければならなくなり、余計に高額な費用がかかってしまいます。
健康被害の可能性
つまりを放置すると、便器の水が逆流する危険があります。そうなれば当然衛生的によくありません。
悪臭がするだけでなく、雑菌によって病気を引き起こすリスクもあります。
自宅・他人の家にもたらす被害
賃貸マンションやアパートなどの集合住宅は配管を共有しています。もし、自宅のつまりを放置した場合、他の家の配管をつまらせてしまうかもしれません。また、自宅の水が逆流して水漏れを起こした場合には階下の家にも水漏れの被害をもたらすこともあります。
戸建てでも同じことが言えます。例えば2階にもトイレがある家の場合、2階のトイレが水漏れをしたときは1階に水漏れしてしまいます。
他人の家に被害をもたらした場合は、清掃費用やクロスの張り替え、場合によっては家具・家電の買い換え費用も負担しなければなりません。業者に依頼しておけば数千円で済んだかもしれません。このように、つまりを放置すると様々な被害が発生する危険があります。
自分で対処できないときは無理をしない
トイレトラブルが起こった場合、焦ってしまい「自分で何とかできないか」と考えるかもしれません。そして色々と調べて実行した結果、失敗することはよくあるパターンです。
失敗するパターンとしては、次のようなことが考えられます。
・ラバーカップで何とかつまりを解消しようとして5回以上(長時間)作業をしたが解消できず、結果としてつまりを悪化させてしまった。
・原因がわからないままトイレタンクを開けて触った結果、部品が破損した
自分でできるかどうかは、まず以下の内容に当てはまるかどうかを確認しましょう。
・徐々に水位が下がっている(軽度のつまりである)
・異物が落ちたが確実に手に取れる場所にある
・タンクのトラブルでも、引っかかっている部品を元に戻せば直る程度である
ただし、上記のどれかに当てはまっていたとしても、必ずしも直せるとは限りません。また、異物ではないと思っていたが、やはり異物でつまっていると後で気が付いた場合、いつまでも水位が下がらない場合は、いったん応急処置などを施して、すぐに業者に依頼しましょう。
部品の交換をしなければならない場合も、純正品以外の部品で無理やり修理した結果、他の部品が破損してしまったのでは意味がありません。部品が手に入らないときも業者に依頼しましょう。
トイレの不具合を業者に依頼をするメリット
「はじめから業者に頼んでおけば良かった」という結果になるパターンは少なくはありません。業者に依頼するメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
・365日24時間対応してもらえる
・即時対応してもらえる
特にトイレは生活に欠かすことができないため、使えなくなるのは 緊急事態です。正しく早急に直してもらうことができれば、冒頭のように失敗を悔やむことは無くなるでしょう。
安心できる業者を頼んで、適切に対処してもらおう!
業者の選び方には注意が必要です。中には少しの修理で済むのに不要な工事を勧めて料金を上乗せしようとしたり、見積りを出さずに高額な修理代を払わせて、その後連絡がとれなくなったり、という悪徳業者が度々問題になっているからです。
業者を選ぶ際には以下のポイントを抑えましょう。
- ・料金がわかりやすい
- ・事前に見積もりをしてくれる
- ・迅速な対応
- ・資格や実績がある
- ・保証がしっかりしている
料金がわかりやすい
まずは何にどれだけの費用がかかるか、明細をきちんと教えてくれるかが重要です。
注意したいのは、対象エリア外の場合は出張料金が、深夜に依頼した場合は深夜料金などがかかります。
それらをきちんと伝えてくれる業者であるかどうかを見極めましょう。ただし、料金を伝えてくれたからと言って安心せず、修理の相場費用はあらかじめ調べておきましょう。
事前に見積りをしてくれる
料金について事前に見積りを出してくれる業者を選びましょう。
見積もりを取らずにいつの間にかオプションサービスを付けられており、高額請求の被害に遭ったというケースもあります。修理前に必ず見積もりを提示してくれ、見積もりでわからない点を尋ねたときの対応がよいかどうかも確認しましょう。
迅速な対応
365日・24時間対応であると共に即時対応してくれる業者を選ぶと良いでしょう。
前述したとおり、つまりを放っておくと大変なことになります。特に他人の家に被害を出さないためには、すぐに対応してもらう必要があります。
資格や実績がある
市町村からの認定を受けている「水道局指定工事店」や、「1級・2級建築配管技能士」の資格を有したスタッフがいる業者は技術力が高い可能性があります。
また、創業年数や実績数が多いと地域に信頼されている業者であると考えられます。
補償がしっかりしている
業者が起こした故障などについては全額補償してくれる業者を選びましょう。修理後にトラブルが再発したり、明らかに修理時に別のトラブルが起こったりした場合などに補償をしてもらえることを確認しましょう。
これらの確認をしても100%安心ではありませんが、少なくても、できるだけこれらのポイントを満たしている業者を選ぶことをおすすめします。
まとめ
トイレがつまったり水が流れなくなるとかなり焦ってしまいます。1度落ち着いたうえで、まずは自分が直せる内容かどうか確認してみましょう。
原因がどこにあるのかを冷静に見極め、直せないと判断した場合は信頼できる業者を選んで早急に依頼することが大切です。自分で修理をする場合は、問題を悪化させないように細心の注意を払って行いましょう。
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※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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