賃貸でトイレを修理する前にやるべきこと
賃貸でトイレの修理が必要になった場合、何をすればよいのでしょうか?
賃貸は持ち家とは違って、基本的にトイレの修理を自己判断で行ってはいけません。管理会社に連絡した上で、適切な対処法を講じてもらう必要があります。
まずは賃貸でトイレを修理する前に、具体的に何をすればよいのか解説していきます。
まずは契約書を確認しよう
賃貸でトイレを修理する前に、まずは契約書を確認しましょう。
賃貸契約書には、部屋の設備が壊れた際の取り決めについて記載されています。契約書を確認した上で、取り決めの通りに対処するとよいでしょう。
確認すべきポイントは、以下の通りです。
- 自分で直すべきなのか
- 費用は誰が負担すべきか
トイレの軽微なつまりなどは、自分で直すべきとされている場合もあります。また、修理にかかる費用の負担割合についても記載されていますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
次に管理会社に連絡しよう
契約書に一通り目を通したら、緊急連絡先である管理会社へ連絡しましょう。
契約書はややこしい言い回しで記されていることが多く、具体的な対処法がよくわからないことが多いです。管理会社へ連絡することで、具体的に何をすればよいのかをはっきりさせましょう。
連絡の際は、現状について整理して伝えることが大切です。トイレの故障の原因や経緯、被害の状況について報告することで、適切な指示をしてもらえます。
管理会社によってはひいきにしている修理業者がおり、直接手配してくれることで業者探しの手間が省ける場合もあります。また、入居者の責任であっても貸主の善意で費用を負担してくれる場合もあるので、トラブルが起こったら何はともあれ管理会社へ連絡するのがおすすめです。
軽い症状なら自分で修理することも可能
賃貸契約では、トイレのつまりなどの軽い症状であれば自分で直すべきとされている場合があります。
自分で直せる程度の故障であれば、スッポンなどの道具を用いて自分で直すのがよいでしょう。業者へ依頼するよりもずっと安く済ませられます。
ただし、はじめから自分で修理業者を見つけて依頼することはおすすめしません。費用を全額負担しなくてはならない上、手抜き工事などの被害にあった場合、全て入居者の責任になってしまうからです。管理会社に必ず一度話を通してから、業者を見つけるのがよいでしょう。
また、故障の原因がわからない場合や重い症状の場合は、すぐに管理会社へ連絡するようにしてください。自分で直せないと判断したら管理会社へ連絡する、と覚えておきましょう。
賃貸のトイレの修理費用は誰が負担する?
賃貸のトイレを修理する際に気になるのは、費用の負担割合です。
賃貸の場合、トイレの所有者は貸主ですが、主にトイレを使っているのは入居者です。そのため、どちらが修理費用を負担すべきなのかわかりにくくなっています。
ポイントは、故障の責任が誰にあるか、という点です。賃貸では基本的に故障を引き起こした責任のある人が、費用の負担をすることになっています。
ここでは賃貸のトイレの修理費用は誰が負担すべきかについて解説します。
管理会社が負担する場合
まずは修理費用を管理会社が負担する場合についてです。
通常の使い方をしているのにトイレが壊れてしまった場合、費用は管理会社や大家さんが負担してくれる場合が多いです。故障の原因は入居者ではなく設備自体にあると見なされるため、設備の管理者が費用の負担をすべきと考えられるからです。
設備の老朽化によってトイレの交換が必要な場合も、管理会社が費用を負担します。設備の管理責任は管理会社にあるためです。
ただし、契約によってはどのような故障であっても修理費用は全て入居者が負うべきとされている場合もあります。契約書に記載があるはずなので、管理会社へ連絡する前に必ず確認するようにしましょう。
入居者が負担する場合
反対に、入居者が修理費用を負担しなくてはならないのは、どのような場合でしょうか。
修理費用を入居者が負担するのは、故障の責任が入居者にある場合です。故障の責任がある場合とは、例えば次のようなケースです。
- 不注意で便座を壊したり、便器にひびを入れたりした
- トイレに通常流してはいけないものを流してつまらせた
- つまっているトイレを放置して被害を拡大させた
不注意や故意によってトイレを故障させてしまった場合、費用は入居者が負担することになります。トイレを故障させた責任が入居者にあるからです。
また、管理会社へ連絡せずに勝手に修理をした場合、たとえ故障の責任が入居者になくても、費用は入居者負担となる可能性があります。
そのため、トイレが故障した際は、とりあえず管理会社へ連絡しておくのが賢明です。
ちなみに、トイレの修理にかかる費用にはある程度の相場があります。作業別の相場は次の表の通りです。
作業費用+部品代 | 金額 |
---|---|
トイレつまり(軽度) | 4,000円~8,000円 |
トイレつまり(重度) | 10,000円~20,000円 |
水漏れ(軽度) | 無料~2,000円 |
水漏れ(部品交換) | 4,000円~30,000円 |
水が出ない・溜まらない・溜まるのが遅い | 8,000円~20,000円 |
水が止まらない・流れ続ける | 8,000円~16,000円 |
便器交換 | 20,000円~12万円 |
ウォシュレット交換 | 30,000円~50,000円 |
故障の程度によって費用は大きく変わりますが、入居者負担の場合だとそれなりの金額を払わなくてはならないとわかります。賃貸のトイレは大切に使うようにしましょう。
賃貸のトイレを自力で修理する方法
賃貸のトイレは、つまり程度の軽微な故障であれば自力で修理することは十分可能です。
しかし、トイレの修理を自分で行った経験のある人は少ないはずです。具体的にどうやって修理すればよいのでしょうか?
ここでは、トイレのつまりを解消する道具である「スッポン」を使った修理方法について解説します。
トイレのつまりにはスッポンを使おう
トイレのつまりは賃貸でよくあるトラブルの1つで、修理の難易度は低いものです。業者に頼らず自力で直すことも可能でしょう。
トイレのつまりには、スッポンを用います。スッポンとは、ラバーカップとも呼ばれる道具で、柄の先に吸盤のような形をしたゴム製のカップがついた道具です。一般的な家庭でもよく使われるもので、一度は見たことがあるでしょう。
スッポンのカップをトイレの排水口に当てて押し引きすることで、水圧を与えます。水圧によってつまりの原因を崩して解消する、という仕組みになっています。
スッポンの価格は1,000円~2,000円程度というリーズナブルなものなので、まだ持っていない方は一本備えておくのがおすすめです
スッポンの使い方
スッポンの使い方は、次の通りです。
- 便器内に溜まった汚水を適度にくみ取る
- 便器内の排水口にカップを押し当てる
- 強く押し引きする
はじめに、便器内に汚水が多く溜まっている場合、カップ部分全体が浸る程度までくみ取りましょう。
くみ取りが済んだら、カップを排水口に押し当てます。カップがへこむまで力強く押し込んでください。水が飛び散らないようゆっくり押し込むのがポイントです。
押しつけた後は、素早く引きます。引く時は素早く、押す時はゆっくりと力強く押し込むのがコツです。
水位が下がったり、「ゴボゴボ」という音が鳴ったりしたら、つまりが解消されたサインです。バケツなどから水を流して、本当につまりが解消されたか確認しましょう。
使用後のスッポンは、水洗いして天日で乾かすようにすれば長持ちします。
スッポンを使う際の注意点
スッポンを使う際の注意点として、以下のポイントを覚えておきましょう。
- つまりの原因によっては直せない
- 無理だと感じたら管理会社に連絡する
- 他の方法も試してみる
スッポンで解消できるつまりは、トイレットペーパーや排泄物など、水に流せるものが原因である場合のみです。スマホなどの異物やティッシュペーパーなど水に溶けない紙が原因のつまりは解消できませんので、注意してください。
また、自力で直せないと判断した場合は、すぐに管理会社へ連絡しましょう。無理に直すことで被害を拡大させる恐れがあります。
最後に、スッポンで直せない場合は、他の方法を試してみるのもおすすめです。つまりを解消する方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
トイレの故障は何となく人に話すのが恥ずかしいもので、つい放置したり自己判断で修理したりしてしまいがちです。
しかし、賃貸の場合、トイレを自己判断で修理するのはよくありません。必ず契約書を確認したり、管理会社に連絡したりした上で、適切な対処をするようにしましょう。
トイレのつまり程度であれば自分で直すことは可能です。しかし、もしも自力での修理が難しいと感じたら、迷わず管理会社へ連絡してください。迅速に対処することで、被害の拡大を防ぐことができます。
賃貸のトイレは借りているものだという自覚を持った上で、冷静な対処を心がけましょう。
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※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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