トイレの換気扇を掃除しないとどうなる?
トイレの換気扇を掃除しないと、以下のような影響があります。
- 効率的に換気ができない
- 故障や異常の原因になる
- 健康被害を引き起こす
- 余計な電力が必要になるため、電気料金が高くなる
- 床のシミの原因になる
トイレの換気扇の最も重要な役割は、不快な臭いの除去です。
トイレは使用すると臭いが充満しやすく、特に排泄物から発生するアンモニアは空気よりも軽いため、天井付近に滞留しやすく放置すると不快な臭いの原因になりますので、注意しましょう。
効率的に換気ができない
トイレの換気扇の掃除を怠ってしまうと、換気扇の吸気口にホコリが溜まり効率的に稼働できなくなり、最悪の場合、換気扇が稼働しなくなる恐れもあります。
そのような状態になると、トイレの臭いを取り除く役割を失ってしまい、使用後はとても臭くなってしまいます。
換気扇の回転や吸引力に影響を及ぼす恐れがあり、トイレのニオイを取り除く時間もかかります。また換気が不十分の室内は、気になる臭いがこもるだけではなく、カビや雑菌の発生を誘発します。
故障や異常の原因になる
通常時には聞かない音が換気扇から聞こえる際には、ホコリが溜まり過ぎているなど原因が考えられるため、掃除をする必要があります。
換気扇の羽根が異物や汚れでスムーズに回転しないと、異音や振動の原因になります。またホコリが換気扇に蓄積すると、フィルターの目詰まりやファンの回転に不具合が生じます。
特にセンサー付き換気扇は、センサーにホコリが溜まると、感知できなくなる恐れもあります。ファンに不具合が生じると故障にもつながりますので、安全に換気扇を使うためにも掃除することが大切です。故障した部品は交換が必要になり、換気扇ごと買い換えが必要になる可能性もあるため、大きな出費を伴うこともあるでしょう。
健康被害を引き起こす
定期的に掃除をせずに使用し、換気効率が悪くなると、室内の汚れた空気が排出されず溜まった状態になってしまいます。その結果、シックハウス症候群の危険性が高まります。
シックハウス症候群とは、室内の汚染された空気(空気中のダニやカビ、化学物質)を吸うことで引き起こされる体調不良です。シックハウス症候群を防ぐには、十分な換気や掃除によって、ダニやカビが発生しないようにする必要があります。
余計な電力が必要になるため、電気料金が高くなる
トイレの換気扇を掃除せずに使用を続けると、ホコリが溜まり換気扇としての機能を十分に発揮できません。余計な電力が必要になり、電気料金が高くなってしまう可能性もあります。効率的に換気扇を使用するためにも、ホコリや汚れを溜めないことが大切です。
床のシミの原因になる
ホコリは換気扇から外に排出されるか、フィルターによって集められますが、換気されずに残ったホコリはベタついた汚れとしてシミに変わります。トイレ内は水や尿も跳ねて床に付着しているため、床も適切な頻度で掃除をしなければシミの汚れになってしまいカビが発生します。
トイレの換気扇が汚れる原因
トイレの換気扇が汚れる原因は以下です。
- 繊維くず
- ホコリやチリ、微粒子
トイレの換気扇の掃除を怠ってしまうと、汚れが蓄積し、前述したようにさまざまな影響を引き起こします。ここでは、汚れる原因について解説します。原因を理解したうえで、対策を立てましょう。
繊維くず
トイレの換気扇が汚れる一番の原因は、トイレットペーパーの繊維くずです。
トイレットペーパーを使用するときに切った部分から細かいくずが舞い上がります。換気扇が繊維のくずを吸い込み、汚れとして蓄積されます。
ホコリやチリ、微粒子
トイレの換気扇が汚れる原因には、ホコリやチリ、微粒子も関係します。トイレは衣類の着脱やトイレットペーパーの使用時にホコリが発生しやすい空間です。
トイレットペーパーのチリなど目には見えにくいゴミがトイレの空気中には漂っており、換気扇は空気中や床に蓄積されたホコリが舞い上がったものを換気の際に吸い込むため、汚れてしまいます。
換気扇に溜まったホコリは、フィルターやファンに付着し、時間が経過すると厚い層となり換気効率を低下させます。
換気能力の低下は、トイレの臭いやカビを発生させる原因になるため、定期的に掃除をするだけではなく、換気扇の内側にホコリが溜まらないように使い捨てのフィルターを付けるなどの工夫も効果的です。
トイレの換気扇を掃除する方法
トイレの換気扇を掃除する手順は、以下になります。
- 換気扇の下にホコリを受け止めるビニール袋を取り付ける
- 換気扇のカバーを外す
- 換気扇カバーを掃除する
- 換気扇の内側を掃除する
- 換気扇のカバーを元の位置に戻す
- 床に落ちた汚れやホコリを取り除く
掃除に必要な道具も説明しますので、準備しておくと日常の空いている時間にも掃除が可能です。また、自分で掃除をする時間がない方はハウスクリーニングの専門業者に依頼するのもおすすめです。
換気扇掃除に必要な道具
トイレの換気扇は、キッチンの換気扇と異なり油が不着していないため、洗剤を使用しなくても綺麗に掃除できます。必要な道具は以下の8つになります。
- 掃除機
- 新聞紙
- 雑巾
- ウェットティッシュ
- 歯ブラシ(古歯ブラシで可)
- 脚立
- マスクやゴーグル
- 先端が磁石になっているドライバー
トイレの換気扇の汚れは、ホコリを吸い出すための掃除機と、付着したホコリを取り除くためのウェットティッシュがあれば、簡単に掃除できます。雑巾は100円ショップでも売られているマイクロファイバーを使用すると、楽にきれいに汚れが拭きとれるのでおすすめです。
換気扇は高い位置にあり、手が届かない場合はホームセンターで売られているミニ脚立や椅子を使いましょう。ミニ脚立は、ホームセンターで1,000円~3,000円程で購入できます。また、落下してきたホコリを吸い込んだり目に入らないように、マスクやゴーグルを用意しておきましょう。
新聞紙は掃除前にトイレの床や便座に敷いておくと、床に落ちたホコリをまとめて捨てられます。取り外したネジがトイレに落ちないように、先端が磁石のドライバーがあるとくっつくため便利です。
手順1.換気扇の下にホコリを受け止めるビニール袋を取り付ける
長い間換気扇の掃除をしていない、汚れが詰まりやすい状況によっては、換気扇カバーを取り外す際に大量のホコリが塊になって落ちるケースがあります。ホコリで床や便座が汚れてしまうのを防ぐために、換気扇の下にセロテープでビニール袋を取り付けましょう。床や手洗いボウルにホコリが散乱するのを防ぎます。
手順2.換気扇のカバーを外す
最初に、脚立を使って換気扇カバーを取り外します。安全のために換気扇の電源スイッチを切り、完全に停止したことを確認してから作業を開始してください。
手順3.換気扇カバーを掃除する
換気扇カバーに付着したホコリを掃除機で吸い取り、取りきれない部分は雑巾を使用します。マイクロファイバーを水で濡らして汚れを拭きとるのも効果的です。
手順4.換気扇の内側を掃除する
次に、換気扇の下に新聞紙を敷き換気扇の内側を掃除します。最初に掃除機の細いノズルを使用してホコリを吸い込みます。換気扇の内側にもホコリが溜まっているため、ハンディタイプの掃除機が用意できると便利ですが、簡単に済ませたい場合は雑巾を使ってホコリを取り除きます。また、こびりついている汚れは、歯ブラシで落とせますし、丁寧に掃除をしたい場合には、プロペラを外して洗うこともできます。
ドライバーを使用してネジ止めを外す必要がありますが、中性洗剤を使ってプロペラを丸洗いすると綺麗になります。しかし、メーカーによって換気扇が外しにくい製品もあるため注意してください。
手順5.換気扇のカバーを元の位置に戻す
綺麗になったら換気扇カバーを元に戻します。トイレの換気扇の掃除は、目に見える箇所のホコリが取れれば十分です。次回以降の掃除を楽にしたい場合は、換気扇用フィルターを使用すると便利でしょう。
手順6.床に落ちた汚れやホコリを取り除く
最後に床に敷いていた新聞紙をゴミやホコリと一緒に捨て、トイレ用洗剤でホコリを拭き取ります。新聞紙を敷いていますが、細かいホコリが落ちていることがあるので、確認しながら拭き取りましょう。これで清掃は完了です。
トイレの換気扇を掃除する際の注意点
トイレの換気扇を掃除する際には以下の点に注意してください。
- 便座やフタに乗って掃除をしない
- ホコリの落下に注意する
- 無理して換気扇を外さない
怪我や健康にも影響しますので、内容を理解して適切な掃除方法を心掛けましょう。
便座やフタに乗って掃除をしない
トイレの便座やフタに乗っての掃除は、破損や怪我につながる恐れがあるため、そのような行為はやめましょう。
便器の耐荷重は90kg~100kgを想定していますが、全体で支えられる重さです。接地面積が小さいほど圧力も強くなり、想定の重量以下でも便座の割れやヒビが生じる場合もあります。高額な修理費用がかかり、怪我をするリスクも高まります。
またトイレのフタはプラスチック素材の製品が多く、便器の蓋は上に人が乗る想定で作られていないため、無理やり乗ると破損の原因にもなりかねません。上に乗るとと簡単に割れて破損します。蓋が破損すると便器と同様に怪我のリスクがあるだけではなく、余計な修理費用がかかるため、踏み台や脚立を用意するとよいでしょう。
ホコリの落下に注意する
トイレの換気扇を掃除する際には、ホコリの落下に注意し、マスクやゴーグル、掃除用のゴム手袋があると良いでしょう。ホコリを吸い込んだり目に入ったりすると、ハウスダストの被害を引き起こすだけではなく、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症を引き起こすリスクもあります。
感染症対策は、外から家庭内に細菌やウイルスの持ち込みを防ぐとともに、家庭内での衛生行動も重要です。定期的な掃除を心掛け、清潔な状態を保ちましょう。
無理して換気扇を外さない
換気扇のカバーやプロペラは一般的に簡単に取り外せますが、サビやホコリが付着していたり、経年劣化が原因で外しにくい場合があります。
また換気扇の種類によっては取り外し方法が異なるため、製品の取扱説明書を参考に正しい方法で取り外してください。
換気扇を力任せに引っ張り、取り外さないでください。故障や破損の原因になるので注意しましょう。取り外しが難しい場合は拭き掃除だけにしておくか、自分で掃除が難しい場合はメーカーに修理の相談や、ハウスクリーニング業者に掃除の依頼をすることをおすすめします。
トイレの換気扇はどのくらいの頻度で掃除すべき?
トイレの換気扇掃除は、1年に1回を目安に行いましょう。トイレの換気扇の掃除を怠ってしまうと、故障や換気扇の寿命を縮める原因につながります。
また家族の人数が多ければトイレの使用回数も増え、換気扇も汚れや湿気も溜まりやすいため、可能であれば3ヶ月に1回は掃除してください。
またトイレットペーパーを使うたびにホコリが発生し、汚れが蓄積されるため年に1回は入念に掃除をすることをおすすめします。他の部屋も丁寧に掃除する大掃除の時期に掃除すると忘れにくいかもしれません。
換気扇から異音が聞こえたり、カバーが黒ずんでいる場合は、早めに掃除するとよいでしょう。
トイレの換気扇の掃除を楽にするコツ
トイレの換気扇掃除を楽にするためのコツには以下のようなものがあります。
- 換気扇フィルターをつける
- 窓を開けて換気する
トイレの換気扇掃除は、背の低い方であれば換気扇が高い位置にあるため、掃除のたびに脚立を使用しなければならず、大変と感じる方もいるかもしれません。また、掃除をする時間を作ることが難しい方もいるでしょう。
ここでは、トイレの換気扇掃除を楽にするポイントを紹介します。換気扇の綺麗さや清潔な状態も長持ちできますので、実践できることから始めてください。
換気扇フィルターを付ける
トイレの換気扇フィルターは、衛生的で快適な空間を保つために効果的です。換気扇フィルターを使用すると、空気の質の向上や湿気の排出、不快な臭いを取り除く働きがあります。
またホコリや微粒子を捕捉してくれるため、トイレの床や表面に落ちるゴミの量を減らし、掃除の手間や頻度も軽減できます。家事の時間の節約にもなり、家全体の清掃作業を効率的にしてくれます。
使い捨てで手軽に交換できるものが多いため、継続的なメンテナンスが簡単です。さらにトイレの換気扇フィルターは、害虫の侵入を防ぐ効果もあります。衛生的な空間を維持するためには、虫の侵入の抑制は必要であり、重要な役割を果たしてくれます。換気扇でも虫の侵入を予防できますが、換気扇フィルターを付けることでより効果が強力になります。
しかし、換気フィルターの注意点は定期的な交換を怠ると換気能力が落ちることです。製品の許容量を超えた状態です汚れが付着したままフィルターの使用を続けると、換気を妨げトイレ内に匂いが充満します。換気扇本来の機能が失われる前にフィルターの交換を行いましょう。
換気扇フィルターにはテープで取り付ける製品と、粘着加工が施されていて直接貼れる製品の2種類があります。テープで取り付けるタイプは、換気扇カバーにテープをつけ、フィルターを上から貼ります。フィルター交換時にテープの跡が残る場合があるので注意してください。
窓を開けて換気する
トイレに窓がある場合は、定期的に窓を開けて換気しましょう。トイレ内の空気を新鮮な空気に入れ替えることで、空気中に浮遊しているホコリやチリの量を減らし、換気扇に汚れが蓄積しにくくなります。
汚れが少なくなるため、掃除の頻度を減らせるだけではなく、不快な臭いも感じずに掃除ができます。
トイレの換気扇の掃除が難しければ業者に相談
トイレの換気扇の汚れが原因で換気扇の機能低下や寿命を縮めてしまうだけではなく、健康被害にも影響します。自分で掃除が難しい場合は、ハウスクリーニング業者に依頼することもトイレの換気扇を清潔な状態に保つ方法の一つです。
業者が行うハウスクリーニングは、換気扇だけではなく便器や天井、照明も清掃してくれます。自分では手の届かない部分まで対応してくれるため、気になる匂いの問題も解決できます。
便器の防カビコーティングを追加オプションとして実施している業者もあり、汚れのつきにくい状態を維持できます。トイレの換気扇掃除を定期的に行い、快適な暮らしを実現しましょう。
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