キッチンの排水トラップは3種類ある
排水トラップとは、排水管や排水口の一部を水で塞いで、這い上がってくる害虫や悪臭を室内に入れることを防ぐ器具や構造のことを言います。
その塞いでいる水や仕組み自体のことを、封水と呼んでいます。
排水トラップにはさまざまな種類がありますが、キッチンで使われている種類は3つ。
- ワントラップ
- Pトラップ・Sトラップ(管トラップ)
- ボトルトラップ
それぞれ、どのような構造になっていて、どのような製品があるかをみていきましょう。
【キッチン排水トラップ種類1】ワントラップ(深型・浅型)
ワントラップ はキッチンのシンクに一番よく使われる排水トラップです。
ワントラップの構造と製品例をみていきます。
【キッチン排水トラップ種類1:ワントラップ】構造
ワントラップは排水口に組み込まれているタイプのトラップです。
排水口には排水管と直接繋がっている円筒が、垂直に差し込んであります。
円筒の外径は排水口のものより小さめ。
そのため、排水口と円筒の間に封水がドーナツ状にたまる仕組みになっています。
その上にお椀の形をしたワントラップが、円筒をすっぽり包むようにかぶさっています。
水は注ぐと、ワントラップを滑るように流れていって、封水と合流。
封水の水位が上がると、水が円筒に溢れて、排水管へ流れる構造になっています。
【キッチン排水トラップ種類1:ワントラップ】パーツ
キッチン のワントラップはどのメーカーのものも、主に次のパーツで構成されています。
- 蓋
- ゴミ受け(深型と浅型の2タイプあり)
- ワントラップ
- 排水口(本体器)とそれに突き出る円筒
キッチンのワントラップは、深型と浅型の2タイプがあります。
排水トラップの構造は同じですが、深型は排水口にさらにかさばる深いゴミ受けがあるもの。
浅型は、ゴミ受けを浅くして、かさばりを軽減したものです。
【キッチン排水トラップ種類1:ワントラップ】掃除
トラップ本体やワントラップの掃除は、他のキッチンの排水トラップに比べると一番大変です。
多くのパーツを一つ一つ、掃除していく必要があります。
排水口にあるパーツはただ持ち上げるだけで簡単に外せて、ワントラップは左右に回すと付け外しができます。
ただし、すぐに手がとどく場所にトラップがあるので、毎日掃除をすれば常に清潔な状態を保てるのが利点です。
毎日の掃除はスポンジかマイクロファイバーの布で、パーツをサッと水かお湯で拭き洗いをするだけでOKです。
汚れがひどい場合は、洗剤か重曹とお酢を使って掃除をします。
重曹を使った掃除方法についてはこちらの記事でご紹介していますので参考にしてみてください。
【キッチン排水トラップ種類1:ワントラップ】デザイン
ワントラップ は、横から見ると割合大きめのトラップと下に伸びる配管があるものがほとんどです。
場所がとられて、あまりものは置けません。
特に深型は、かなりのスペースを占有します。
【キッチン排水トラップ種類2】Pトラップ・Sトラップ(薄型 管トラップ)
キッチンの排水トラップに使われるPトラップとSトラップの構造と製品例をみていきます。
掃除が簡単でスッキリとしたデザインなので、最近ではこの排水トラップの人気が出てきています。
【キッチン排水トラップ種類2:管トラップ】構造
管トラップは、排水管の一部をカーブさせて、そこに封水をためる仕組みの排水トラップです。
キッチンの排水トラップとしては、SトラップとPトラップが使われています。
ただし、キッチンの排水トラップ製品は、Sトラップ、Pトラップ、菅トラップといった名称やキーワードは使われずに「薄型の排水トラップ」として売られています。
薄型と呼ばれるのは、ワントラップのようにワンや深いゴミ受けがない分、排水口が薄くなっているからです。
SトラップとPトラップは、排水トラップ本体は同じ構造で、配管だけが違います。
排水口から流れた水は、排水トラップのカーブを通って床下の排水管に流れるのがSトラップ。(水は上から下へ)
横壁に取り付けられた排水管へ流れるのが、Pトラップです。(水は上から横へ)
キッチンの排水トラップの中では、一押しです。
【キッチン排水トラップ種類2:管トラップ】パーツ
キッチンの管トラップは、次のような構成の製品が多いです。
- 蓋
- ゴミ受け
- 排水口
- 管トラップ
【キッチン排水トラップ種類2:管トラップ】掃除
管トラップの掃除は至って簡単。
トラップの下の部分にバケツを置いて掃除口を開けると、封水とともに、たまった汚れと水が下にダーっと流れ出てきます。
それだけでも、つまりの原因となる沈殿物が全て流れ出るのでOK。
排水口から50度弱のお湯を流すと、更に排水管と排水トラップが綺麗になります。
掃除口はトラップの下部だけではなく、上部にも付いているものが多いので、トラップの上からもお湯を注ぎます。
そうすれば、キッチンの管トラップ全体を分解せず、洗剤も使うことなく、菅トラップの汚れを落とすことが可能です。
【キッチン排水トラップ種類2:管トラップ】デザイン
キッチンの菅トラップは、デザインもスッキリしていてシンプルで、トラップの部分が奥になるように付けることが可能なものもあります。
キッチンの下にモノを置くためのスペースを、広く確保するような設計になっています。
【キッチン排水トラップ種類3】ボトルトラップ
キッチンの排水トラップとしては、ボトルトラップは日本ではごく一部のメーカーのみしています。
ボトルトラップの構造と製品例をみていきます。
【キッチン排水トラップ種類3:ボトルトラップ】構造
ボトルトラップには、排水口直下脇に封水をためる器があり、そこに排水口から繋がる管が挿してあります。
その管は封水筒と呼ばれています。
水は排水口から封水筒を通って封水に到達。
封水の水位が上がると器の上部にある横に繋がる排水管から、水が排水される仕組みです。
【キッチン排水トラップ種類3:ボトルトラップ】パーツ
排水口は、次のパーツで構成されています。
- 蓋
- 薄型のゴミ受け
- 目皿・封水筒(合体状態)
- 排水口と脇にあるボトルトラップ
【キッチン排水トラップ種類3:ボトルトラップ】掃除
掃除は毎日ゴミを捨てるついでに、簡単にできます。
目皿が付いたままの封水筒と排水口のちょっと奥の器を、柔らかい布で水で拭き洗いをすればいいだけです。
【キッチン排水トラップ種類3:ボトルトラップ】デザイン
流し台の下もスッキリしていて、収納スペースを広く取れます。
掃除を最低限にして、シンクの下にモノを置けるスペースをできるだけ確保するように工夫されています。
一部のメーカーの一部のブランドでしか扱っていないので、汎用性はありません。
まとめ
キッチンの排水トラップを交換したい場合は、サイズの測り方や交換の仕方を解説した別記事も、ぜひ読んでみてくださいね。
>キッチン排水トラップサイズは標準3つ!サイズの測り方と製品の選び方
分解掃除といったもっと詳しい排水トラップの掃除の仕方の記事もありますので、興味があったらこちらもどうぞ。
>キッチン排水トラップ3タイプの掃除方法を徹底解説
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