小型PC最大のメリットは設置のしやすさ。特にディスプレイ背面のVESAマウントに取りつければ、ディスプレイ1台分のスペースでPCを設置できるので、自宅用のシステムにピッタリだ。それでいて昨今の小型PCには最新のマルチコアCPUが搭載されており、クリエイティブワークもストレスなくこなせるだけのパフォーマンスを備えている。
今回はパソコン工房が発売した小型PC「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX [Windows 11 Home]」の実機を借用したので、使い勝手、メンテナンス性・拡張性、パフォーマンスなどについてレビューをお届けしよう。
CPUは10コア、16スレッドの「Core i5-13400」を搭載
「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」はOSに「Windows 11 Home」、CPUに第13世代(Raptor Lake)の「Core i5-13400」(10コア[6P+4E]、16スレッド、最大4.60GHz、65W)を採用。メモリは8GB DDR4-3200(8GB×1、S.O.DIMM)、ストレージは500GB(NVMe M.2)を搭載している。
主なインタフェースは、前面にUSB 3.2 Type-C×1、USB 3.1×1、マイク入力、ヘッドフォン出力。背面に2.5Gigabit Ethernet、USB 3.1 Type-C×1(DP Alt Mode対応)、USB 3.0×2、USB 2.0×2を装備。映像接続端子はDisplayPort、HDMI、ミニD-Sub 15ピン、USB 3.1 Type-C(DP Alt Mode対応)の4ポートで最大4画面の同時出力に対応する。オプションの「無線ネットワークカード」(5,300円)を選択すれば、Wi-Fi(IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5を利用可能だ。
本体サイズは約155×155×80mm、重量は実測約1,384g。電源は入力100-240V~1.8A、出力19V 6.32A、容量120WのACアダプタを使用する。
オプションには「VESAマウントキット」(1,900円)が用意されており、VESAマウント(75×75mm、100×100mm規格)を装備したディスプレイに取り付けが可能。比較的安価なアクセサリなのでぜひセットで購入しておきたいところだ。
コンパクトなボディだがメモリ、ストレージには簡単にアクセスできる
「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」は背面の4つのプラスネジをはずせば、なかの基板をまるで引き出しのように抜き出せる。マザーボードは「ASRock B760M-STX」が搭載されており、メモリ、ストレージにはすぐアクセスが可能。また基板の裏側には2.5インチサイズのHDD/SDDを装着可能なマウントが用意されており、ストレージを手軽に増設可能だ。小型PCとしてはメンテナンス性、拡張性は実用上十分だ。
メモリ、ストレージをユーザーが増設や交換した場合でもメーカーの保証は受けられるため安心だ。なお、増設や交換した部品が原因で発生した不具合または不良は、保証の対象外となるので注意しよう。
ちなみに「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」は注文時のオプションが充実しており、メモリは最大64GB、ストレージは1stに最大2TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)、2ndに最大960GB(SATA接続SSD)、3rdに最大2TB(SATA接続HDD)を搭載できる。最初から自分好みに変更して購入ができるため、増設や交換が出来ない人でも心配する必要はない。
*詳しくはユニットコムのご利用ガイドを参照
「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は13620ptsを記録
最後にパフォーマンスを見てみよう。今回主要ベンチマークを実施したところ、CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は13620pts、CPU(Single Core)は1761pts、3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark」のTime Spyは657、Fire Strikeは1787、Wild Lifeは4151、Night Raidは8340、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は4307.51MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は1828.08MB/s、総合ベンチマーク「PCMark 10」の総合スコアは5087、Essentialsは10364、Productivityは6646、Digital Content Creationは5186となった。
10コア[6P+4E]、16スレッド、最大4.60GHz動作のCPU「Core i5-13400」を搭載しているだけに、CINEBENCH R23のCPU(Multi Core)は軽々1.3万ptsを超えている。また貸出機にはメインストレージとしてPCIe Gen4 x4接続SSDが搭載されており、シーケンシャルリードは4000MB/sオーバーだ。「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」はクリエイティブ系アプリにも実用上十分な性能を備えているが、メモリを最低でも16GB、できれば32GB以上を搭載したほうがいい。
CINEBENCH R23(単位:pts) | |
---|---|
CPU(Multi Core) | 13620 |
CPU(Single Core) | 1761 |
3DMark | |
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Time Spy | 657 |
Fire Strike | 1787 |
Wild Life | 4151 |
Night Raid | 8340 |
CrystalDiskMark 8(単位:MB/s) | |
---|---|
1M Q8T1 シーケンシャルリード | 4307.51 |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1828.08 |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 2366.93 |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1683.23 |
4K Q32T1 ランダムリード | 627.62 |
4K Q32T1 ランダムライト | 338.99 |
4K Q1T1 ランダムリード | 77.8 |
4K Q1T1 ランダムライト | 252.73 |
PCMark 10 | |
---|---|
総合 | 5087 |
Essentials | 10364 |
Productivity | 6646 |
Digital Content Creation | 5186 |
「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」はコンパクトさと性能のバランスの取れた小型PC
「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」よりもっとコンパクトなボディを採用している小型PCは存在する。しかし筐体が小さければそれだけメンテナンス性、拡張性は制限される。そして本製品のボディは約155×155×80mmと十分小さく、ディスプレイの背面に取り付ければ80mmの厚さはほとんど気にならないはずだ。
コンパクトさと性能のバランスが取れた小型PCを探しているのであれば、「iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX」は魅力的な選択肢といえる。
主なスペック
ブランド名 | パソコン工房 |
---|---|
製品名 | iiyama PC STYLE-IDB7-134-UHX [Windows 11 Home] |
型番 | IStDEs-IDB7-A134-UHCXB |
CPU | インテル Core i5-13400プロセッサー(10コア[Pコア×6、Eコア×4]、16スレッド、最大4.60GHz、65W) |
メモリ | 8GB DDR4-3200 S.O.DIMM(8GB×1/メモリスロット×2、最大64GB) |
SSD | 500GB(NVMe M.2) |
HDD | オプション |
チップセット | Intel B760 |
マザーボード | ASRock B760M-STX |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | インテル UHDグラフィックス730 |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
LAN | 有線LAN(背面×1、2.5GBASE-T) |
無線 | オプション |
インタフェース | USB 3.2 Type-C(前面×1)、USB 3.1 Type-C[DP Alt Mode対応](背面×1)、USB 3.1(前面×1)、USB 3.0(背面×2)、USB 2.0(背面×2)、HDMI(背面×1)、DisplayPort(背面×1)、D-sub 15ピン(背面×1)、マイク入力(前面×1)、ヘッドフォン出力(前面×1) |
サイズ | 約155×155×80mm |
重量 | 実測約1,384g |
[PR]提供:ユニットコム