映像制作に欠かせないアプリケーションといえば、Adobe Premiere Proだ。
現在では、業界標準といってよいレベルで、映画「ターミネーター:ニュー・フェイト」の編集からテレビ番組制作、多くのYouTuberまで、あらゆるクリエイターが使っている。しかし、映像制作はコンピューターへの負担が大きく、効率を常に考えないといけない難しい側面もある。
では、映像クリエイターにとって快適な仕事環境とは何か?
ビデオグラファーとして、各方面で高い評価を受け、数々の実績を積み上げてきた、市井義彦さんに話を伺ってきた。
Antenna
市井さんは、2000年に関西の制作会社に入社し、テレビを中心に番組・CM・企業VPなどの映像制作で活躍。2014年には独立して「株式会社Command C」を設立し、ディレクターとしてはもちろん、撮影・編集も手がける映像作家・ビデオグラファーとして活動している。
僕自身は、テレビ番組の制作出身ということもあり、テープ編集からデータ編集に変わったことがかなり大きな技術革新として捉えていました |
しかし、ここ数年、編集アプリケーションにAIや機械学習技術が組み込まれるなど、状況には大きな変化があったのだという。
映像業界では標準ツールとしてAdobe Premiere Pro が使われることが多いですが、これにもAdobe Senseiと呼ばれるアドビのAI/機械学習フレームワークを活用した機能が組み込まれていて、編集作業をサポートしてくれます。機能の進化がすさまじくて、3カ月ものほほんとしていると浦島太郎状態になってしまいますね(笑) |
こうした機能を使いこなせれば、仕事の精度や効率化の向上につながることはまちがいない。しかし、それと同時に年々コンピューターへの負荷は高くなっているというのが実情だ。
パソコンもそれに取り残されないよう、常にステップアップする必要があると思います。ソフトウェアの進化に合わせて、ハードウェアもグレードアップしていけるよう、アンテナを張り続けることが大切ですね |
Computer
ここ最近、映像業界では4K素材が当たり前のように使われている。
4K、さらには8Kへと、変化が激しい世界です。それに合わせるようにAdobe Premiere Proも半年に1回メジャーアップデートを繰り返していますので、ハードウェアへの要件も上がっているのが現状です |
Adobe Premiere Proは最小仕様では、インテル第6世代CPU、8GBメモリ、NVIDIA GTX 970以上とされているが、4Kのデータを編集しようと思えば、メモリだけでも32GB以上、CPUやグラフィックスも最小構成以上のスペックが要求される。
最小構成で組んだPCと比較するのであれば、単体のスペックで見るのではなく、すべてのパーツをバランスよく上げていくことが重要となります |
実際の作業を考えれば、ほかのAdobe Creative Cloudアプリケーションを起動し作業をしつつ、編集をしながら資料を見たり、Web検索をしたりとかなりのマルチタスクになる。CPUにも多大な負担がかかる上に、メモリの消費量も膨大になる。
レンダリングなどをおこなえばグラフィックスもフル稼働だ。つまり、動画編集の実際はトータルバランスに気を付ける必要があるというわけだ。
Adobe Premiere Pro
せっかくなので、市井さんには最新の第9世代インテルCPUとNVIDIA GeForce RTX 2080、メインメモリ32GBという『最新世代マシン』と、『旧世代マシン』を使用し、Adobe Premiere Proの検証をしてもらった。
項目 | 最新世代マシン | 旧世代マシン |
---|---|---|
プロセッサー | 第9世代 インテル® Core™ i9 9900K プロセッサー |
第6世代インテル® Core i7-6700Kプロセッサー |
コア/スレッド | 8コア/16スレッド | 4コア/8スレッド |
ベースクロック/最大クロック | 3.60GHz/5.00GHz | 4.00GHz/4.20GHz |
メモリ | 32GB | 16GB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 2080 | NVIDIA GeForce GTX 1060 |
ストレージ (メイン) |
インテルSSD 660P-2TB | インテルSSD 545S 512GB |
ストレージ (データ) |
HDD+Optane Memory | - |
OS | Microsoft Windows 10 | Microsoft Windows 10 |
いくつか代表的な作業でベンチマークをとってみたのですが、その差が如実に出たので正直驚きましたね |
Adobe Premiere Pro 、Photoshop、After Effectsを同時に稼働させ、CPUを100%利用率時の計測では特にメモリリソースに大きな差が出た。
最新世代マシンは67%、メモリが32GBあるのでまだまだ余裕があります。しかし、旧世代で90%と、16GBメモリがほぼ埋まっています。これだとスワップが起こって、かなりの速度低下になりますね |
4K・60p動画のコーデックテスト、およびレンダリングテストでも同様にほぼ倍の差となる。
第6世代CPUを積んだマシンも、旧世代といっていますが、ほんの2、3年前の製品です。それでもこれだけの差が出るのですから、Adobe Premiere Pro だけでなく、Adobe Creative Cloudを使うすべての人は、なるべく最新のPCのほうが作業効率が良いということが分かりますね |
これには物理コア数や、アプリケーション側のグラフィックス対応といったクリティカルな要素も大きい。しかし、市井さんはこう続ける。
メモリ、ストレージといった部分はもちろん、プラットフォームであるマザーボードの世代などもかなりの割合で影響を与えていると思います |
つまり、2年前のPCを使い続けるよりも、テクノロジーや機能が進化した時点でPC本体ごと買い替えたほうが、業務効率的にもコストパフォーマンスは良くなるというわけだ。
Platform
僕としては最新スペックに興味があることはもちろんですが、ディスプレイなどもきちんとキャリブレーションの取れたものがあると編集のクオリティが上がると思っています。周辺機器にも気を配るようにすると、さらに仕事がしやすくなるはずです |
ほかにも「Orbital2」のような左手デバイスなども試しているという。「まずは試してみる」の精神で、積極的に最新のデバイスを取り入れている印象だ。
また、Adobe Premiere Proをもっと使いこなせるようになりたいと思っている人はどんなことに気をつけるべきなのか、アドバイスを頂いた。
PCが安定しているかどうかも大切なポイントです。Windowsマシンはハードウェアの組み合わせの自由度が高いだけに、相性が悪いと挙動が不安定になることがあります。アプリケーションがきちんと動かないと不安になるし、モチベーションも保てない。だから、なるべくメーカーや信頼できるベンダーが保証してくれるマシンであることを前提にして、そのうえでスペックを求めると良い結果になると思いますよ |
ちなみに、市井さんはこれからのトレンドとして、SNSやYouTubeといったネット配信系プラットフォームに注目しているという。
動画系サロンやサブスクリプション制のグループなどがすごい勢いで伸びていますよね。これまで映像制作専業でやってきた人以外の方たちが、良い意味でも悪い意味でも常識を超えた作り方をして発信しているのが面白いと思っています。そうした作品が増えてくると作り手も増えてくる。今後はさらに付加価値を上乗せした映像が残るのだと考えています |
創造力だけでなく、最新の環境と先進機能をフル活用しなければ、これからの映像業界で生きていくのは至難の業だ。みなさんも進化を続けるAdobe Premiere Pro と最新のPCを武器に、クリエイティビティを活かした作品で多くの視聴者を楽しませてほしい。また、現在対象のPCを購入するとノベルティがついてくるキャンペーンも実施しているので、気になる方は下記キャンペーン情報をチェックしてみよう。
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