近年のマーケティングの大きなテーマとして、顧客のライフタイムバリュー(LTV)がある。新規顧客の獲得だけでなく、ひとりの顧客とどのように深い関係を築いていけるかが重要視されてきているのだ。SNSを活用した幅広いリーチと認知獲得。メールを活用した見込み顧客のナーチャリングと既存顧客のロイヤルカスタマー化。このふたつが、今後のデジタルマーケティングの軸になっていくだろう。

ここからは今挙げたふたつのうち後者に焦点をあてて、ユミルリンクが開発・提供しているメール配信システム「Cuenote FC(キューノート FC)」を利用したメールマーケティング術を紹介していきたい。

高性能、容易なセグメンテーション。Cuenote FCの強みを活かす

Cuenote FCの大きな特長として、高性能な配信プラットフォームを備える点がある。メール会員が多い場合、配信開始から配信終了まで長時間を要することが懸念される。こうしたリードタイムは見込み顧客との機会損失を引き起こすボトルネックとなるが、Cuenote FCではそのような心配はない。Cuenote FCでは1時間あたり1000万通のメール配信が可能で、最近では1ヵ月に40億通という配信実績を達成している。

加えて、Cuenote FCではセグメンテーションやマーケティング シナリオに応じた送り分けも容易に行うことができる。購買データ、訪問頻度、購入金額など、企業が保有するデータをもとにした優良顧客、離反可能性顧客のセグメンテーションが可能。既に企業でDMPやMAを構築している場合には、APIを活用することでそれらと連携することができる。メール配信結果や開封・クリックといったメールキャンペーンへの反応データをDMPに流しこんでカスタマージャーニーの分析に活かすことも可能だ。

こうした機能を簡単に使える点も、Cuenote FCの大きなポイントだ。例えば、HTMLメールの制作には専用のエディターが用意されており、直感的な操作でレスポンシブデザインに対応したHTMLメールが構築できる。

  • HTMLの専門的な知識がなくても直感的なエディターでHTMLメールが構築できる

    HTMLの専門的な知識がなくても直感的なエディターでHTMLメールが構築できる。

では、ユーザー企業はこのCuenote FCをどのように活用しているのか。2つのケースに分けて紹介しよう。

ケース1.One to Oneマーケティングを、メール配信からスモールスタート

パーソナライズしたOne to Oneマーケティングの必要性は理解しているが、大規模なマーケティング システムを構築するための予算、人材、時間が十分に整っていない……、こういったケースは多い。実現可能な範囲でOne to Oneマーケティングをスタートさせたい。スモールサクセスを積み上げることでマーケティング施策の高度化に向けたロードマップを描きたい。こうした用途にあたって、Cuenote FCは実に有用だ。

Cuenoteはクラウドベースのシステムだ。月額5,000円~と費用が手ごろであり、システム導入の手間や労力も少ない。自社で購買履歴や行動履歴などメール会員に紐づくデータがあれば、それをCuenote FCにインポートするだけで、簡単にOne to Oneマーケティングをスタートさせることができる。

例えば、来店や購入の翌日にサンクスメールを送るといったシンプルなものから、コンタクトレンズなど消費サイクルが決まっている商品の購入があった顧客に、"購入日を起点としてストック購入を促すメール" を想定される消費ペースに合わせて先回りして送るような設定も、Cuenote FC上で可能だ。例えば、「ワンデータイプのコンタクト30枚入り」を購入した顧客に対して購入から20~25日ほど経過した後にお知らせメールを送付する等が行える。配信間隔の設定はもちろん、顧客の名前や購入した商品名など、会員情報に紐づくデータを本文中に自動で差し込めるので、よりパーソナルな案内ができる。

限られたデータしか会員に関わる情報がなくても問題ない。Cuenote FCの備える簡易分析機能によって適切なセグメンテーションを行えるほか、開封率の調査やURLのクリック率、その後のトランザクションの追跡調査によって、手間をかけることなく顧客情報をラベリングしていき、高速でPDCAを回すことができる。Cuenote FCにデータを投入することで、会員の状況に応じたきめ細かなOne to Oneマーケティングを実施することが可能だ。

  • メールクリエイティブの効果を測るABテストについても簡単に組むことができる

    メールクリエイティブの効果を測るABテストについても簡単に組むことができる。

ケース2.MA、CRMと連携したマーケティング運用の自動化

既にMAを実践している企業がメール配信エンジンだけをCuenoteに置き換えるケースも多い。前述のとおり、Cuenote FCはAPIによって、既存のMAプラットフォーム、CRMシステム、レコメンドエンジンなどと連携させることができる。これら外部のツールと連携することで、会員のセグメンテーションとターゲティング、メール配信のシナリオ設計をより緻密に行い、なおかつ担当者の業務負担を軽減するのが狙いだ。

Cuenote FCにはステップメールの配信機能、レコメンドメールの配信機能、カートに放置した商品を会員にリマインドする“カゴ落ちメール”の配信機能などを備えている。自社ECサイトのカート画面にトラッキングタグを設置するだけで、カートに商品が残っている会員を抽出することが可能。自動的にメールを配信できるため、先に挙げたマーケティングの精緻化と運用自動化を、同時に実現できるわけだ。

  • カゴ落ちメールの配信イメージ。メールを一斉配信した場合と比較して、カゴ落ちメールのレスポンスは4倍以上にもなるという

    カゴ落ちメールの配信イメージ。メールを一斉配信した場合と比較して、カゴ落ちメールのレスポンスは4倍以上にもなるという。

会員抽出のシナリオさえ設計しておけば、Cuenote FC側が自動的にセグメンテーションやターゲティング、メール配信、レポート分析まで行ってくれる。メール配信は、専任者がおらず多数の担当者が他の業務との兼任で行っている場合が多い。通常、マーケティングのオペレーションには多大な負担が掛かってしまうが、Cuenote FCを活用したメール配信の自動化は、マーケティング業務全体の効率化にも大きく寄与してくれる。

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消費者とのエンゲージメントを深めていくためには、上辺だけのターゲティングだけでなく、パーソナライズ化したコミュニケーションをいかにして生み出していくかが重要だ。企業の届けるメッセージに対して顧客から "この情報はありがたい" という好意的なレスポンスを得る。それを実現する手段として、ユーザー属性や行動履歴に応じて小回りのいい施策を設計できるメールマーケティングは、SNSが存在感を強める今日にあっても依然として有用性が高い手法と言えるだろう。

本質的なOne to Oneマーケティングの実践には、様々なデータを活用して消費者のインサイトを理解せねばならない。大規模な仕組みが必要と思うかもしれないが、ここまで見てきた通り、One to Oneマーケティングはスモールスタートでも始めることができる。Cuenote FCをひとつの選択肢に、One to Oneマーケティングの実践をぜひとも検討してほしい。

Cuenote FC

メール配信システムCuenote FC(キューノートFC)は、会員管理やメール配信後の効果測定、システム連携用APIなども提供し、一斉配信からメールマーケティングまで行えます。
独自開発のMTA(配信エンジン)とノウハウで、月間のメール配信数42億通・700万通以上/時(※)の高速配信を実現し、スマートフォンや携帯にも高速・確実にメールを届けます。

※クラウド型サービス(ASP・SaaS)の実績値

[PR]提供:ユミルリンク