台湾シリコンパワーはCOMPUTEX TAIPEIの開催に合わせて台北市内の本社ショールームに最新製品を公開した。昨年(2018年)はポータブルSSDやモバイルバッテリーなど、PC/スマートフォン向けの周辺機器を中心に展示されていたが、今年(2019年)はゲーミングブランド「XPOWER」のメモリモジュールや内蔵SSDを前面に押し出していた。

  • ゲーミングブランド「XPOWER」のメモリやSSDがメインに

現在、ゲーミングはPC市場の中でも最も勢いがある分野だ。PCメーカー各社がこぞってゲーミングPCを投入。キーボードやマウス、ヘッドセットなど周辺機器も非常に伸びているという。

もちろん、その波はPCパーツにおよんでおり、定格ではなく、OC仕様のゲーミング向けメモリでさらなるパフォーマンスを引き出そうというユーザーも増えてきた。

「XPOWER」が展示のメインに

シリコンパワーは「XPOWER」を立ち上げ、高い性能を求めるゲーマー向けの製品を投入している。すでに日本国内でもゲーミングメモリと、PCIe Gen3x4接続対応SSD「P34A80」を販売している。

  • 「XPOWER」シリーズの製品

ゲーミングメモリでは、ヒートシンクを備えた「XPOWER Turbine」シリーズとして、ヒートシンクにLEDを備えた「XPOWER Turbine RGB」、LEDなしの「XPOWER Turbine」をそろえる。さらにヒートシンクなしの「XPOWER AirCool」も合わせて、ユーザーの用途や嗜好に合わせて製品を選べる。

  • XPOWER Turbine RGB。ヒートシンク部分にRGB LEDを搭載する

  • XPOWER Turbine。こちらはLEDなし

  • ヒートシンクなしの「XPOWER AirCool」

ショールームでは既存製品の展示とデモを行っていたが、次世代製品についても話を聞けた。シリコンパワーでは、ラインナップを拡充し、ユーザーに対してさらに選択肢を広げたいとしている。例えばヒートシンクをより大型化したり、モジュール周辺までヒートシンクを搭載するといった形で、デザイン面で力を入れるという。

  • XPOWER Turbine RGBの動作デモ。XPOWER Turbine RGBは、ASUSのAura Sync、GIGABYTEのRGB Fusion、MSIのMystic Light Sync、ASRockのPolychrome Syncといった主要マザーボードメーカーのイルミネーション機能に対応しており、これらのユーティリティからもLEDの設定が可能だ

一方、「P34A80」はPCIe Gen3x4接続に対応したM.2 SSD。コントローラはPhison製を採用。プロトコルとしてNVMe 1.3に対応するほか、SLCキャッシュとDRAMキャッシュバッファなどにより、シーケンシャルリード最大3,200MB/s、シーケンシャルライト最大3,000MB/sの高速データ転送を実現する。

  • PCIe Gen3x4接続対応の「P34A80」

会場では新製品としてLEDを搭載した「Turbine P34A80 RGB」を展示。転送速度など基本的なスペックは既存の「P34A80」と変わらないが、RGB LEDにより、PCをドレスアップしたいというユーザーに対して、新たな選択肢を提供する。2019年後半の発売を予定している。

  • 新モデルはRGB LED搭載の「P34A80 RGB」。かなり派手めにライティングできる

なお、現在の「XPOWER」はシリコンパワーの強みを生かす形で、メモリ/SSDを展開しているが、今後は総合ゲーミングブランドとして、ヘッドセットなどの周辺機器にも取り組んでいきたいという。ゲーミング市場はさまざまなメーカーがひしめき合っているが、その中でシリコンパワーがどんな製品を提供するか注目したい。

  • ゆくゆくはほかの周辺機器も「XPOWER」ブランドで展開する可能性も


シリコンパワージャパンメモリモジュールに関する詳細はこちら
メモリモジュール「DDR4 260-PIN SO-DIMM」搭載方法とは?

ゲーミングPCに最適な発光RGBメモリ「XPOWER Turbine RGB」


このほか気になった製品たち

メインはゲーミングだが、もちろんそれ以外の製品も展示されていた。ここで気になる製品をいくつか紹介しよう。まずは日本市場で特に力を入れているポータブルSSDから。新製品としては「Bolt B75 Pro」がイチオシのようだ。

  • 高耐久仕様のポータブルSSD「Bolt B75 Pro」。従来モデルからインタフェースをUSB 3.1 Gen 2に強化し、高速のデータ転送が可能だ

「Bolt B75 Pro」は、高耐久仕様のポータブルSSD「Bolt B75」をベースに、インタフェースをUSB 3.1 Gen 2に強化したもの。理論値10Gb/sの高速データ転送に対応し、さらに容量も最大2TBまでそろえる。

もちろんミリタリーグレードの衝撃テストをクリアした堅牢性や、キズや汚れに強いアルミ製外装、12.2mmとスリムな本体といった特徴はそのまま引き継いでいる。

音響製品でも新製品を展示。Bluetoothスピーカーの「Blast Speaker BS70」と「Blast Speaker BS71」は日本市場での展開も予定するという。いずれもIPX8準拠の防水性能を備え、屋外での利用を考慮している。「Blast Speaker BS71」の本体にはカラビナがついており、バッグなどに取り付けられるようになっている。

  • 「Blast Speaker BS70」。出力は5W+5W。外装はかなりタフなイメージ

  • 「Blast Speaker BS71」。こちらは5W出力のスピーカー

  • 例えばこんな形でバッグに取り付けられる

「Blast Speaker BS70」は7時間~8時間、「Blast Speaker BS71」は5時間~6時間の駆動が可能で、例えばキャンプやBBQ場といったシーンなどでも活用できそうだ。

またひと際目を引く製品としてネックスピーカーの「Blast Speaker BS90」も面白い。実際に首にかけて音楽を聴いてみると、適度なサラウンド感が得られた。最近では耳をふさがない形のイヤホンも出てきているが、リラックスして音楽を聞いたり、動画を見たりする場合にはこうしたネックスピーカーも有効だろう。

  • ネックスピーカーの「Blast Speaker BS90」。頭の周りを音で包んでくれるイメージ。つけていても圧迫感がないので、リラックスした音楽鑑賞にもってこいだ

[PR]提供:シリコンパワー