日本サムスンから発表された「Samsung Portable SSD T3」(以下、T3)は、USB接続の小型ポータブルSSDだ。従来モデル「Samsung Portable SSD T1」(以下、T1)の後継だが、外装ケースが金属製になり、堅牢性が向上するなどの改良が行われた。速度面を中心にさっそく見ていこう。
T3が搭載しているNANDフラッシュは、Samsungが他社に先駆けて投入した3次元NANDフラッシュ「Samsung V-NAND」であり、大容量化と性能を両立している。T1には250GB / 500GB / 1TBの3モデルが用意されていたが、T3では新たに2TBモデルが追加され、全部で4モデルのラインナップだ。今回は、T3の1TBモデルと250GBモデルを試用した(発売日は2016年3月4日)。
金属製ケースの採用で、堅牢性と質感が向上
SSDはHDDとは異なり、機械的に動作する可動部分がない。もともと落下などの衝撃に強いが、T3は本体外側に耐衝撃性の高い金属ケース、内側に保護フレームを採用することで、高さ2mからの落下試験をクリア。これまで以上に高い堅牢性を実現している。
本体のサイズはW74×H10.5×D58mmと名刺よりも小さく、重量はわずか約51gと非常に軽量だ。実は前モデルのT1はサイズがW71×H9.2×D53.2mmで重量が約30gと、T3より小型軽量なのだが、サイズも重さも違いはわずかであり、携帯性はほぼ変わらない。樹脂製ケースを採用していたT1に比べて、T3は質感も向上している。
USB 3.1 Type-Cポートを装備
T3は、インタフェースとしてUSB 3.1をサポートしているが、転送速度10GbpsのGen.2ではなく、転送速度5GbpsのGen.1対応となっている。速度的にはUSB 3.0と同等だが、本体のUSBポートがUSB 3.1 Type-Cになっていることが特徴だ(従来モデルのT1はUSB 3.0対応であり、本体のポートはUSB 3.0 Micro-Bだ)。
USB 3.1 Type-Cは、上下の区別がないリバーシブル仕様になっているため、コネクタを差し込むときに上下の向きを気にする必要がない。付属のUSBケーブルは「Type-C - Type A」変換タイプであり、PC側は通常のUSBポート(USB 2.0やUSB 3.0)にそのまま差し込める。ケーブル長も約450mmと使いやすい長さだ。T3の対応OSは、Windows 7以降とMac OS X 10.7以降、Android 4.4以降となる。Androidについては、専用アプリケーション「Samsung Portable SSD」が用意され、より便利にファイルの管理が可能だ。