ユニットコムが運営する「パソコン工房」は、PCの老舗ショップだ。個人向けのBTO PC販売の印象が強いパソコン工房だが、古くから法人向けのPCを取り扱っていることはご存じだろうか。ユニットコム 法人営業部(パソコン工房)は日本各地に営業拠点を構えており、地域密着型の営業で企業に対して多数の納品実績がある。岡山県津山市にある「一般財団法人 津山滋風会 津山中央病院」も古くからパソコン工房のPCを導入している法人の1つだ。
地域の基幹病院として非常に大規模な施設を備える津山中央病院が、ユニットコム製(パソコン工房)のPCを使い続けている理由はどのような点にあるのだろうか。今回はシステム室 副部長の村上公一氏にお話を伺うことができたので、ご紹介しよう。
津山出身の村上氏は、東京都立大学(現:首都大学東京)で画像処理に関する研究を行い、卒業後は某光学機器・電子機器メーカーに就職。内視鏡の開発に従事していたという。しかし諸事情により帰郷、縁あって津山中央病院のシステムを担当することになったそうだ。
地域医療の中核を担う「津山中央病院」
マイナビニュース:津山滋風会 津山中央病院はどのような病院なのでしょうか?
村上公一氏(以下、村上氏):津山慈風会は昭和28年に発足、津山中央病院は昭和29年に開院し、地域の中核病院としてすでに60年もの歴史があります。病床数は全535床となり、診療科21科、約800人の職員が勤務しております。パートの方や嘱託職員を含めると病院全体で1,000人を超えるでしょう。救命救急センター、災害拠点病院、へき地拠点病院、地域周産期母子医療センター、小児救急拠点病院としての機能を有しており、いわゆる4疾病5事業すべての拠点となっております。
マイナビニュース:非常に大きな病院という印象を受けましたが、どのような施設があるのでしょうか?
村上氏:当院はもともと津山市二階町にあったのですが、平成11年に国立療養所津山病院の経営移譲を受け、現在の場所に引っ越してきました。電子カルテをスタートさせたのもこのタイミングです。その後、津山中央クリニックや津山中央記念病院、健康管理センターなどを新設、開設し、現在に至ります。最近ではフィットネス&スパ施設をオープンしたほか、来年には中国・四国地方で初となるがん陽子線治療センターを開く予定です。さらに、緩和ケアを重視した新病棟の増築や、CT画像撮影装置を備えた「ハイブリッド手術室」、手術支援ロボット「ダヴィンチ」などの最先端装置の設置も進めております。
がん陽子線治療センターやハイブリット手術室など、最先端技術を駆使した設備の建設も進められている |
平成26年にオープンしたフィットネス&スパ施設「カルヴァータ」 |
マイナビニュース:現在、何名のスタッフでシステムを管理しているのでしょうか?
村上氏:私を含めて、5名のスタッフで対応しております。現在の場所に引っ越してきた時点でPCは400台未満だったのですが、現在は1,000台に近い数が稼働しています。具体的にはクリニックに約30台、記念病院に約80台、中央病院に約800台ぐらい導入していますね。
マイナビニュース:津山中央病院ではどのような用途にPCを使用されていますか?
村上氏:電子カルテを中心とした事務的な用途が中心だと思います。また近年はメールが業務遂行の重要な手段となっています。ですので、ゲートウェイのメンテナンスのためにインターネット接続を止めると、各部署からお叱りがあったりしますね(笑)。またメールだけでなく、薬剤の情報などを調べるためにインターネット上のWebサイトを活用されている方も多いようです。PCはすでに医療現場に欠かせない設備となっています。
中国・四国地方において、最先端医療と救急診療を提供し、地域を支える津山中央病院。次ページでは、津山中央病院がユニットコム 法人営業部からPCを導入した経緯について伺ってみよう。