仮想化ソフト「Parallels Desktop 8」でも効果大
では、システム起動時のように、物理的に連続しないファイルを大量に読み取る場合はどうなるか。SSDが有利だとして、HDDに比べどの程度起動時間が短縮されるのか。MacBook Proの場合、一度システムを起動すると以降は液晶パネルを閉じてスリープさせる使い方が一般的であり、Mac OS Xの起動に要する時間を比較してもあまり意味はない。
そこで注目したのが、仮想化ソフトでのOSの起動時間。Parallels Desktop 8にインストールしたWindows 7 Home Premium(32bit)の起動時間を、HDDとSSDそれぞれで測定し比較しようというわけだ。
3回測定した平均は、HDDが38.7秒、SSDが20.5秒。SSDはHDDと比較して2倍近く高速、という結果が得られた。Xbenchの結果に比べると小差だが、ゲストOSのWindows 7がインストール直後で断片化が少ないことと、SSDを搭載したリアルなWindows 7マシンの起動時間に遜色ないことを考えれば、仮想化ソフトにおいてもSSD導入の効果は大きいといえるだろう。
Parallels Desktop 8にインストールしたWindows 7の「Windowsエクスペリエンスインデックス」。画面上の内蔵HDDでは「プライマリハードディスク」のスコアが「6.5」、画面下のSamsung SSD 840では「7.8」まで向上している |
「Trim」の有効化でさらなる高速化
最後に、DIYでSSDに換装したときに欠かせない"儀式"を紹介しておきたい。それは「Trimの有効化」だ。
SSDでは、不要なデータを消去したうえで新しいデータを書き込まねばならないが、ATA規格で定義されたTrimコマンドを利用すれば、消去不要なブロックをSSDに通知できるため、書き込み可能なブロックを迅速に確保できるとともに、書き込み速度の低下を防げる。書き換え回数が減少するため、記憶素子の劣化を抑制し、SSDを長持ちさせるメリットも得られる。(編注:通常の使用において、記憶素子の劣化によってSSDが寿命を迎えるケースはほんとんどない。Samsung SSD 840も特殊な使い方を除き、3年保証が付いている。)
このTrimコマンドは、手動でSSDに換装した場合、Mac OS Xで無効化されていることが多い。今回も初期設定ではTrimコマンドが無効だったが、「Trim Enabler」というツールを利用することで、有効化できることを確認している。また、Trimコマンドを有効化した結果かどうかは検証し切れなかったが、Paralles Desktop 8上のWindows 7も、平均起動時間が19.4秒に短縮されたことを合わせて報告しておこう。
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