使用開始後のメンテナンスまで考えられた標準ケース

待つこと3日、カスタマイズしたRM5A-A42/S2がツクモから編集部に到着。本体の確認を開始する。梱包を開封すると、定評のあるツクモオリジナルのMicroATXミニタワーケースが現れた。5インチベイ×2、3.5インチベイ×2、3.5インチシャドウベイ×2のシンプルなミニタワーで、市販の凝ったケースに比べるとその重量は軽い。半月型の電源ボタンが設置された個所のカバーの内側には、リセットボタン、USBコネクタ、ヘッドホン/マイク端子が設置されている。その下は何もないように見えるが、カバーを開けると中に防塵フィルターが確認できる。この箇所は前面ファンの吸気口となっており、ホコリの流入はこのフィルターにより遮られる。定期的にフィルターを掃除することで、本体内部へのホコリの侵入を減らせるというわけだ。使用後のメンテナンスにまで気を配ってくれる標準ケースは大変ありがたい。

AMD「A-SERIES」のエンブレムが貼られた、準MicroATXミニタワーケース「EX1/567TM」。5インチベイ×2(1基使用済)、3.5インチベイ×2(1基使用済)のオープンベイを備える

背面の様子。 排気は12cmファンで行われる。内蔵グラフィックを利用しているため、拡張スロットはすべて未使用。必要に応じて拡張を行える

左側面にはパッシブダクトなどは設けられていないため、騒音がより遮られる仕様。側板は手回しネジをはずすことで開けられる

左側面のパネルを開けてみると、ケーブル類が束ねられ非常にスッキリとしている。そのためエアフローの効率が高くなる上、各種パーツにアクセスしやすい

電源ボタンの横にはリセットボタンや各種端子が、吸気部には防塵フィルターが確認できる。内部にホコリがたまらないようにする配慮だ

3.5インチシャドウベイおよび、前面パネル裏側付近の様子。吸排気用の12cmファンは、羽にディンプルが設けられたモデル。空気をしっかりと掴み、風切り音を低減するための工夫だ

内蔵グラフィックでトリプルディスプレイが可能!

Trintyの特徴の1つとして、マルチディスプレイ技術「Eyefinity」に対応していることが挙げられる。搭載するマザーボードによって変わるが、MSI製「FM2-A75MA-E35」を搭載した本機では、リアパネルに用意されたDVI、VGA、HDMIの3端子すべてを同時使用可能。つまり、標準構成でトリプルディスプレイ環境を構築できるのだ。ディスプレイの価格は年々下がっており、また薄型化が進んでいる。グラフィックボードの追加なしでマルチディスプレイが可能な本機で、広大なデスクトップ環境を構築してみるのもありだろう。

OSとアプリケーションは高速なSSDに、データは大容量HDDに!

近年もっとも進化したともいえるパーツが、ストレージ類だ。Flashメモリを利用した高速なストレージSSDが登場し、PC速度のボトルネックとなっていたHDDとの置き換えが進んでいる。しかし、現在はまだ容量の大きいモデルは高価で、気軽に導入するのが難しい。こういった状況を踏まえたお勧めの構成は、OSとアプリケーションは高速なSSDにインストールし、データは別途大容量HDDに保存する方法だ。デスクトップPCなら、複数のストレージも簡単に搭載できる。今回は、メモリモジュールで有名なSK Hynix製のSSDを選択した。

3.5インチベイには、カスタマイズ時に選択したプラスチック製マウンターに収められた形で、SSDが搭載されている。このマウンターには2.5インチSSDをもう一台搭載可能だ。また、選択したSK Hynix製SSDの128GBモデルでは、インテルをはじめとした多数のメーカが採用するSandForce製コントローラ「SF-2281」を搭載している

サンマックス・テクノロジーズ製の4GBメモリを2枚搭載。メモリ速度が処理能力に大きく影響するTrinityだけに、DDR3-1600(PC3-12800)対応製品の採用はうれしい