家入・梶谷氏からN高起業部メンバーへ、起業と人生に効くアドバイス

[2019/03/28 08:35] ブックマーク ブックマーク

ソリューション

先日開催されたN高等学校の卒業式にて特別表彰を”いの一番”に受けたのが、起業部で起業第1号となった鈴木 颯人さんと山田 陽大さんだ。

2人は2018年に株式会社 Easy Goを設立。ユーザー同士で悩みを解決するカジュアルな二者択一投票サービス「erabee」をリリースした(現在は大規模改修に向けて公開停止中)。

左からNOWの家入氏、同 梶谷氏、Easy Go 山田氏、同 鈴木氏

前例のない中で起業に立ち向かう起業部 1期生には、N高もドワンゴやKADOKAWAの人脈を使い、デロイト トーマツ ベンチャーサポート(DTVS)によるアドバイスや、川上 量生氏、夏野 剛氏、堀江 貴文氏らによる審査など、多くのサポートを提供した。社会を知らない高校生にとっては、すべてのステップが難題でありながらも、貴重な経験となったはずだ。

起業に至ったEasy Goの両名には、昨年11月、DTVSの計らいにより、ベンチャーキャピタル「NOW」を立ち上げた家入 一真氏、梶谷 亮介氏へのプレゼンテーションの場が設けられ、両氏からアドバイスが送られた。

起業を志す若手に共通する金言が多くあったので、ここで紹介しよう。

*  *  *

今はプロダクトを見つめ、ユーザーの声を聞いて

erabeeは、どちらにしようか迷った際に、選択肢を投稿すると他のユーザーに投票してもらえるサービス。「答えが存在しない迷いを解決したい」「自分にもっと自信を持ちたい」「周りの意見をカジュアルに聞きたい」、そんな想いから立ち上げたという。

タップするだけで簡単に投票できる操作性が大きな特徴で、アイドルやインフルエンサーらに選んでもらえる有料課金プランなども想定している。

Easy Go 鈴木氏・山田氏が市場の大きさや競合サービスなども説明した後、家入氏、梶谷氏によるQ&Aの場が設けられた。

――プレゼンテーションを受けた感想はいかがでしたか? (DTVS)

家入氏 : 年間500~600件の新規事業を評価しているが、サービスとして面白い。何よりプレゼンテーションがしっかりしていました。

梶谷氏 : 課題感からサービスまで、筋道が通っていて素晴らしい。新事業の説明では、課題感とかけ離れたサービスに帰結したり、課題に縛られて魅力的ではないサービスになったりするケースが多いんです。高校生でここまでたどり着くのは相当考え抜いたのだろう、という印象を受けました。

――今回は出資をご相談する機会ではありませんが、本来であれば、スケールできる事業計画書などが必要ですよね。(DTVS)

家入氏 : Easy Goさんへの話であれば、もし出資を検討するとしても、今は事業計画書がなくても大丈夫ですね。事業計画どおりにことが進むなんてほとんどないですし。まあ、作れるようになるのは大事だし、事業計画書を作る機会なんてそうないでしょうから、作ってみるのはよいかもしませんね。

梶谷氏 : ユーザーが10万・20万人になって、社員も増えてくると、事業計画書がないと立ち行かなくなるので、必然的に作ることになるでしょう。フェーズに合わせて、取り組むべきことも変わってきます。今は、プロダクトを見つめるのが大事な時期。ユーザーの声に耳を傾ける方に時間を割いてほしいですね。

諦めなければ失敗ではない


――実は、起業部創設当初は、お互い違うメンバーと別のプロジェクトを進めていましたが、ビジネスへの熱量の差があって破綻してしまいました。お二人は、人との付き合い方や、組織の在り方についてどう考えていますか? (鈴木、山田)

梶谷氏 : 当事者のお二人には辛い経験だったかもしれませんが、多くのプロジェクトを見てきた私たちからすると、「一緒に作っていたけど、どこかのフェーズで離れる」というのはよくある話ですね。自分に何か足りなかったと考える必要はありません。

それよりも、お二人が今一緒になって創業しているように、新しいつながりができて良い仲間が見つかっていくことが多いので、そちらに目を向けるのがよいと思います。

家入氏 : 僕の経験からすると、小さな組織では、代表などだれか一人がリスクをとって、ある意味、独裁的に進めないなかなかうまくいきません。サークルのように責任が発生しないふわっとしたつながりだと、往々にして空中分解します。

人は感情の生き物。メリットを感じたところに行ってしまう生き物。そこはコントロールできないので仕方がありません。

通常の会社なら給与が一番のメリットになるのでしょうが、やりがいだったり、学べることだったり、ベンチャーにしかない魅力というのもある。「俺と一緒にやるとこんな良いことがある」というのを提示するのがリーダーや経営者の役割でしょう。

とはいえ、人が離れたからって悲観的になることはないと思います。たとえそれでプロダクトが作れなくなったとしても、諦めなければいいんです。ありきたりな言葉ですが、「諦めたら終わり」です。何かのきっかけで大きくピボッドすることもあるでしょうが、チームができて、サービスも伸びて、会社が安定したときにリベンジすればいいんです。

僕も以前、「studygift」という学費支援サービスが大炎上して閉鎖しましたが、今も諦めてはいません。学びたくても学べない学生はたくさんいる。「CAMPFIRE」「polca」と、お金のやりとりを滑らかにするサービスを作ってきていて、着々とリベンジの準備を進めています。

「当たらないサービス」は腐るほど作ってきました。数少ない当たったものが、上場したり、有名になったり、しているだけです。当たらなかったものも、どれも諦めていません。「いつか日の目を見せてやる」と思っています。そう思っているうちは失敗じゃないはずです。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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