ある面が水平かどうかを確認する「水準器」は、測量や土木・建築だけの道具ではない。日曜大工はもちろん、写真を撮影するとき水平な場所を厳密に調べることにも利用できる。オーディオファンならば、ターンテーブルの傾きをチェックする目的にも使える。

iPhoneには、移動速度や傾きを調べるためのIC「モーションセンサー」が内蔵されている。iPhoneの傾きにあわせてボールが転がるゲームアプリがあるが、それはモーションセンサーから傾き情報を取得してボールの動きに反映させているのだ。

iOS 7に標準装備のアプリ『コンパス』も、モーションセンサーを利用している。起動直後はコンパス(方位磁針)が現れ、東西南北の向きと緯度/経度をリアルタイムに確認できるが、画面上を左方向へスワイプすると2つの重なる円が現れる。この表示モードを利用すればiPhoneが水準器に早変わり、撮影や日曜大工で重宝すること請け合いだ。

なお、iPhone 5sではモーションセンサーの不具合が多数報告されている。正確な水準器では傾き0度と表示されているにもかかわらず、iPhone 5sでは1~3°程度ズレることがあるというものだ。Appleからの公式コメントはないが、ハンドル代わりにiPhoneを持つレーシングゲームなど、微妙な傾きが重要な意味を持つアプリでは結果が変わってしまいかねない。精度を確認できているデバイスと並べて測定し、正しい傾きが得られることを確認したうえで活用するよう心がけたい。

操作手順をカンタン解説

1 『コンパス』を起動すると、現在の方位と緯度/経度を確認できる。水準器として利用したい場合は、画面を左方向へスワイプする

2 水準器モードに切り替えると、2つの円と現在の傾きが表示される。水平な場所では、円がぴったり重なり「0°」と表示される

3 iPhoneを垂直方向にしても利用できる

4 iPhone 5sはモーションセンサーの不具合が多数報告されているため、他の水準器と比較しズレがないことを確認したうえで利用しよう

(提供:iPad iPhone Wire)