あっという間に2022年も半分が過ぎました……。10代女子はいったい何に注目していたのでしょうか。マイナビティーンズラボが2022年6月に発表した「2022年上半期ティーンが選ぶトレンドランキング」から、SNSにまつわる流行をご紹介します。
「#平成〇〇」ハッシュタグが人気
いまどきの10代女子は、リアルとSNSが密接に関わっています。TikTokで流行しているダンスを友人と一緒に撮影し、家に帰ればInstagramでファッションに関する情報収集、友人とLINE通話で夜中までおしゃべりするなど、SNSとは切っては切れない生活です。
流行語にもSNSでの流行が大きく影響しています。マイナビティーンズラボの「流行ったコトバ」ランキングを見ていきましょう。
1位は「ギャル、ちょーかわいい」です。何のことやらと思う人も多いのではないでしょうか。TikTokを見るとその答えがわかります。OHAYOさんの「GAL(feat.Shake Pepper&Yvngboi P)」という曲に合わせて、ギャルピースをする女子がたくさんいるのです。
ギャルピースとは、手のひらを上に向けて前に突き出すピースのこと。約20年前、ギャルが流行っていたころに雑誌などでよく見かけたポーズです。このピースを、K-POPグループ「IVE」の日本人メンバーが披露したところ、韓国で流行し、日本でも再び流行しています。
「流行ったコト」ランキングでも2位に入っている「ギャルピース」、皆さんも自撮りをするときに使ってみてはいかがでしょうか。気分が上がりますよ。
2位は、「アーニャピーナッツが好き」。アニメ「SPY×FAMILY」の大人気キャラクター「アーニャ」のセリフをTikTokでマネする人が増え、流行しました。
「SPY×FAMILY」は「流行ったコト」ランキングで1位に輝いており、その人気ぶりがうかがえます。Twitterには、アーニャの画像をプロフィールにしたアカウント「〇〇のアーニャ」が多数作られていて、アーニャになりきってツイートしています。
3位の「きまず」、4位の「きまZ(きまぜっと)」は、どちらもYouTuberが発したセリフから流行語にランクインしました。5位の「ヤー!パワー!」も、なかやまきんに君がYouTubeで発したセリフです。
6位の「イーアルサンスー」は、Snow Manの楽曲「ブラザービート」の一節。本人たちがTikTokでダンスを披露したところ、マネて踊る人が続出して人気となりました。最近は、アーティスト本人がTikTokで振り付けを踊り、ユーザーがそれをマネることが増えています。TikTokのダンスがヒットへの導線となっているのですね。
7位「#平成レトロ」、8位「#平成ギャル」は、今の10代女子を惹きつけている「平成」の流行を表しています。2021年まで「昭和レトロ」の抒情感が女子の心をつかんでいましたが、2022年に入ってからは平成に大ヒットした「ガラケー」や「写ルンです」、「たまごっち」が流行しています。
そして、平成のギャルファッションも同時に流行。ルーズソックスをはき、カーディガンを腰に巻き、大きめのシュシュをつければ平成ギャルの完成です。アイテムとして、家族が使っていたガラケーを持てれば完璧ですね。
「#平成レトロ」、「#平成ギャル」ともにハッシュタグをTikTokで検索すると、多くの動画がヒットします。つい最近にも思える平成ですが、10代女子は自分たちが知らない平成初期の流行を特に魅力的に感じるようです。
9位「だいしきゅーだいしゅき」は、アイドルユニット「femme fatale」の楽曲フレーズで、TikTokでダンスが流行りました。10位「生きるwww」は、とてもつらいときに逆の発言をすることを流行らせようというムーブメントがありました。賛否両論ありつつも10位へランクインしたということは、流行したと言えますね。
TikTok対抗のYouTubeショートもランクイン
そのほかのランキングで注目ポイントは、「流行ったモノ」ランキング4位に「YouTubeショート」が入っていることでしょう。YouTubeショートは縦型の短尺動画を投稿、閲覧できる機能で、その点ではTikTokと似ています。
YouTubeショートが日本でスタートしたのは2021年7月。YouTubeによると、2022年7月現在、1日あたりの再生回数は全世界で300億回、月間ログインユーザー数は15億人に到達したそうです。
縦型短尺動画サービスをけん引してきたTikTokは、2021年9月に月間ログインユーザーが10億人を超えたと発表しています。その後の発表がないのですが、人数はさらに増えていると思われます。
前述の調査では、「切り抜き動画との相性が高い点も人気の理由」とされています。切り抜き動画とは、YouTube動画のポイントをかいつまんで短く編集した動画を指します。元の動画を作成した人が許可していなければ、他人が切り抜き動画を作ることはできませんが、手早く内容を把握したい人たちにとても人気があります。
YouTubeは長尺のコンテンツ、短尺のコンテンツ、そして長尺のコンテンツを短くまとめた切り抜き動画と、いろいろなタイプの動画を視聴できるプラットフォームになっています。2022年の下半期は、TikTokとどう住み分けられているのか、楽しみです。