Twitterが新たな機能を提供し始めたことをご存じでしょうか。「コミュニティ」です。
コミュニティは、Facebookでいえば「グループ」機能にあたるもの。管理者が決めたテーマのもとにユーザーが集まり、交流を楽しむ機能です。2022年1月にiOS、Android、Webにおいてすべてのユーザーに提供をスタートしました。機能のアップデートは続いており、本格的なリリースはまだこれからかもしれません。
「自分のところではまだ使えない」という人は、どこかのコミュニティに参加してみましょう。すると、Twitterのアプリでは画面下部、ブラウザでは左側のメニューに「コミュニティ」アイコンやタブが表示されるようになります。
コミュニティに参加する方法は、コミュニティから招待を受けるか、「コミュニティを見つける」からオープンなコミュニティを探します。現在はVRやNFTに関するコミュニティ、大人気のゲーム「Wordle」のコミュニティがありますね。試しに見てみたいと思ったら、私の作成したコミュニティ「子どものスマホお悩み談話室」に参加してみてください。
複数のコミュニティに入ることができますが、現在は非公開アカウントは参加できません。また、コミュニティの作成は、現在のところ1アカウントに1つのみ。「試しに作ってみよう」とチャレンジする前に、ほかのコミュニティを見てじっくりとテーマを考えるといいでしょう。
コミュニティでは、メンバー向けのツイートを読むことができます。コミュニティに参加しているアカウントが投稿するときは、「全体」向けかコミュニティ向けかを選択してツイートすることになります。複数のコミュニティに参加しているときは、どのコミュニティにツイートするかを選んで投稿します。
ただし、クローズドな場所だからといって暴言を吐くなどの行為はもちろんしてはいけません。コミュニティには管理者によって「ルール」が決められているため、ふさわしくないメンバーは退会させられることもあります。
Twitterのコミュニティ機能はユーザーに受け入れられるか
Twitterはこれまで、ツイートを公開できる範囲はアカウント単位でしか決められず、さらに「公開」か「非公開」だけでした。でもコミュニティでは、ツイート単位で投稿先を選べます。「これは全体に言いたい」「これは趣味のコミュニティに言いたい」など、使い分けることができるのです。
そしてコミュニティでは、参加しているユーザーとの交流が密になる傾向も特徴的でしょう。たとえば、メインアカウントでは反応がなさそうなタレントの話題も、ファンのコミュニティ向けにツイートしたら、会話が弾むかもしれません。魅力的なアカウントがいたらフォローすれば、コミュニティを超えた交流もできます。また、コミュニティで企画を立ち上げて、音声チャット機能「スペース」でイベントを開催しても面白そうです。
招待制のコミュニティは、仲間内の居場所に使えるでしょう。知り合い同士なら気兼ねなくやり取りできますね。
Twitterは、Facebookのように友だちを承認しなければつながれないことはなく、実名制でもないという、気楽なコミュニケーションが支持されている一面もあります。しかしコミュニティは、ユーザー同士の交流を増やす目的で提供されています。
Facebookのように離れにくいつながりを作り、Twitterの滞在時間を増やすことを狙っているのかもしれません。もしくは、Twitterが力を入れているクリエイターエコノミーを支援する機能のひとつとして、クリエイターとファンの交流に役立つ機能を作ったのかもしれません。
いずれにしても、Twitterとしては大きな方向転換を感じさせる機能です。ユーザーに受け入れられなければ、24時間で消える「フリート」機能のように終了する可能性もありますが、今後どのように活用されていくのか、注目していきたいと思います。