縦に折りたたむスマートフォン「Galaxy Z Flip4」は、海外でファッションブランドとのコラボが進んでいます。たたむと手のひらに乗るスクエアな形状は大型化が進む最近のスマートフォンの無骨とも言えるデザインとは一線を画しており、アクセサリーを持つ感覚で使えるのです。

ファーウェイが海外で販売している「P50 Pocket」も高級感あふれるデザインで女性に人気となっています。その後継モデル「Pocket S」が2022年11月に発売されました。よりスタイリッシュなデザインとカラバリを増やし、折りたたみスマートフォンのユーザー層を広げようとしています。

  • ファーウェイの「Pocket S」

Pocket SはチップセットにSnapdragon 778G 4Gを採用したミドルハイレンジモデル。カラバリはブラック、シルバーという一般的な色に加え、ミントグリーン、さくらパウダー、アイスクリスタルブルー、ローズゴールドと合計6色を投入。ファッションに合わせて本体の色を選びたくなります。

  • Pocket Sは多数のカラバリがある

外側にある円形のディスプレイと円形のカメラ台座がPocket Sのデザイン上の大きなアクセント。ファーウェイの母国である中国では、市販されている折りたたみスマートフォンの中で最も売れているのが縦折りのP50 Pocketとのこと。ただしP50 Pocketは18万円近い高価格です(8,988元)。一方このPocket Sは10万円ちょっと(5,988元)と手が届きやすい値段になっており、中国人気No.1の折りたたみモデルになりそうです。

  • Pocket Sと一目でわかるデザインだ

折りたたみスマートフォンと言っても本体を開けば普通のスマートフォンです。しかも画面サイズは6.9インチもあり、他のスマートフォンと比べても十分広いサイズを使えるのです。その大型画面を折りたためばポケットに入れて持ち運べるのですから、使い勝手はむしろ他のスマートフォンよりも良いのではないでしょうか?

  • 本体を開けば普通のスマートフォンとして使える

Galaxy Z Flip4はヒンジを自由な位置に留めておける「フレックスモード」に対応しています。Pocket Sは本体を隙間なくたためる反面、フレックスモードには非対応。しかし約90度に曲げた状態で使うことができます。

  • L字に折り曲げて机の上に置いて使える

カメラ性能はメインが4,000万画素+1,300万画素、フロントが1,070万画素です。女性ユーザーを意識した製品ということもあり美顔モードは多数用意されており、手のひらをカメラに向けると自動的にシャッターを切る機能もあります。手で持って自分の顔を写すのも簡単ですし、先ほどの写真のようにL字に曲げれば三脚いらずで自撮りできます。

  • セルフィー向けのスマホとも言える

また本体を閉じたときの1.9インチの円形サブディスプレイはカメラのプレビュー画面にも使えます。つまり本体を閉じて円形サブディスプレイをタッチしてカメラを起動すれば、メインの4,000万画素カメラで自撮りができるわけです。超広角カメラも搭載しているので、片手でPocket Sを持ちながら4〜5人一緒のグループセルフィーも楽に撮れます。

  • 閉じたままでもメインカメラでセルフィーできる

メインターゲットは女性ですが、男性の中にもコンパクトサイズのスマートフォンを求める人は多いのではないでしょうか? 特に持ち物を減らして手ぶらで出かけたいときなど、Pocket Sなら胸ポケットにもすっぽりと収まります。いわゆる「MZ世代」向けに価格を抑え、性別関係なく楽しめるスマートフォン、それがPocket Sなのでしょう。

  • 女性だけではなく男性にも向いている

さて折りたためば小さくなるPocket Sですから、ケースなどのアクセサリもこれまでとは異なるデザインや形状のものが出てくるでしょう。たとえばPocket Sがそのまま入るスクエアな形のミニバッグは、スマートフォンを保護するカバーやケースをファッションアイテムそのものにしてくれます。メジャーなブランドとコラボして専用バッグを出したら人気になるでしょう。

  • ミニバッグに折りたたみスマートフォンを入れるというアイディア

本体に取り付けるストラップも前後部分にまたがるように装着すれば、やはりこのままバッグのようなスタイルで持ち運べます。このストラップはまだ発売されていないようですが、おそらく透明なカバーの上にストラップが固定されているようです。ストラップ部分だけをいろいろな色やデザインのものに交換できたら楽しそう。

  • 折りたたみではストラップのつけ方も大きく変わる

ファーウェイのPocket Sのプロモーションビデオにはちょと気になるカバーも出てきています。革製で本体を覆いつつ、持ち手になるような革のベルトがついています。もはやミニバッグにしか見えないデザインです。さらに専用の長いベルトも付属しており、腰の部分にPocket Sを保持しておくこともできます。もはやスマートフォンのアクセサリーではなくファッションアイテムですね。

  • プロモーションビデオ中に登場しているカバー

  • ベルトにつけておくこともできる

ファーウェイのスマートフォンはGoogleサービスが搭載されておらず、中国以外の国では新製品があまり出ていません。ところがP50 Pocketなど折りたたみモデルはヨーロッパやアジアで販売されています。メインはiPhoneを使いつつ「見せスマホ」としてファーウェイの折りたたみを持つ、という使い方もされているのかもしれません。Galaxy Z Flip4の好敵手になりそうな製品だけに、ぜひPocket Sもグローバルでの販売に期待したいものです。

  • デザインの良さはGalaxy Z Flip4に負けていない