海外モバイルトピックス(322) サムスンがミラノサローネでおしゃれ家電を大々的にアピール

2022年6月7日からミラノで開催されている世界最大のインテリア・家具関連展示会「ミラノサローネ2022」には、家電メーカーも数社が出展しています。その中でも目立っていたのがサムスンです。サムスンは家電メーカーとして世界最大手であり、技術的にも進んだ製品を多数出しています。そんな中、家電本体のカラーを自由にカスタマイズし自宅のインテリアに合わせた外観にできる「BESPOKE」シリーズを展開しています。デザイン関連の展示会であるミラノサローネでも、サムスンはこのBESPOKEを大々的にアピールしていたのです。

ミラノサローネ2022のサムスンブースはBESPOKE推し

BESPOKEについては一度記事で紹介したことがありますが、縦折り式のスマートフォン「Galaxy Z Flip3 5G」にもパネル着せ替え版が投入されるなど、サムスンはBESPOKEを製品間を超えたブランドとして展開しています。

スマホも冷蔵庫も自分好みの色にカスタマイズ、Galaxy Z Flip3 Bespoke Edition登場

ブースのBESPOKEの展示を見ると、冷蔵庫のドアパネルの色合いを変えるだけでキッチンの印象も大きく変わると感じました。BESPOKEはカジュアル系の色合いを中心としていますが、4ドア両開きタイプの冷蔵庫でもそれぞれのパネルの色を変えるだけで違う印象を受けるようになります。

BESPOKEはオンラインで購入できます。一般的な家電は購入時にサイズとカラーを選ぶだけですが、BESPOKEは複数のカラーパネルから好みの組み合わせを選ぶという楽しみがあるのです。

ドアパネルの色の変化で冷蔵庫の印象も大きく変わる

洗濯機や乾燥機などの大型家電の場合は本体カラーそのものを選びますが、BESPOKEシリーズは他の家電と同じカラバリが多数用意されているので、同じカラーに統一したり、別の色を選んでも色合いが同一なので並べておいても違和感はありません。電子レンジなどの小型家電はカラバリだけではなく本体デザインも曲面を強調するなど、ちょっとおしゃれな感じに仕上がっています。

4 in 1レンジのBESPOKEモデル。本体デザインも考えられている

また従来の家電とは形状が大きく異なる製品も投入されています。下の写真の立方体の箱は空気清浄機。BESPOKEカラーが選べるだけではなく、床置きに加えスタンドをつけて設置することも可能です。床を広く使いたいときなどにこの置き方は有用ではないでしょうか。

手前の箱は空気清浄機。スタンドの上にも設置できる

さてこれらのBESPOKE家電ですが、ほとんどがスマートフォンやタブレットと接続してコントロールできるスマート家電になっています。サムスンのスマートフォンシステム「SmartThings」に対応しているため、冷蔵庫なら庫内温度や庫内の写真を撮り内部を確認したり、洗濯機なら洗濯コースの設定や洗濯状況の確認、空気清浄機は室内空気環境をチェックするといったことができます。日本ではサムスンはスマートフォンしか発売していないためSmartThingsを使うことはあまりないでしょうが、海外ではサムスンの家電はメジャーなので、すぐにスマートフォンと接続して利用できるのです。

SmartThingsアプリで家電のコントロールや情報確認ができる

さてBESPOKE家電と並んで海外で人気なサムスンの家電がデザインTVです。サムスンのTVの画質や性能がいいのは当然ですが、本体デザインに凝った製品もかなり昔からリリースしています。「The Serif」はインテリアから都市設計までを手掛けるデザイナー、ロナン＆エルワン・ブルレックとコラボした製品。本体を横から見ると文字フォントのセリフ体の「I」の字に見えるため、Serifという名がつけられています。TVそのものをインテリアにしてしまう製品です。

TVがインテリアになる「The Serif」

また「The Frame」はその名の通り「フレーム」をイメージしたTVです。ディスプレイの周辺のベゼルはカラーや素材を選べ、まるで絵画のフレームのように自分好みのものにカスタマイズができます。そしてTVを見ないとき、画面をOFFにしているときは、自動的に世界の絵画をランダム表示する機能もあります。壁にかければまるで絵画を飾っているように見えるわけです。