こんにちは、阿久津です。前回の記事で、検索コネクタなどを再検索ページに追加するチューニングを紹介しましたが、今週も関連チューニングを紹介しましょう。そもそも再検索ページは、スタートメニューのクイック検索や、フォルダ検索時に表示される各リンクを指します。それぞれ、検索範囲の変更を行ない、より確実にファイルを探し出すための機能として、Windows Vistaから搭載されました。もっともWindows Vistaの同機能はさほど便利ではないため、Windows 7ではリンクをあらかじめ用意するなどの機能拡充が行なわれています(図01)。

図01: 再検索ページは<スタート>メニューのクイック検索使用時に表示される<検索結果の続きを表示>下、フォルダ検索時の<次の範囲内を再検索>下を指します

しかし、Windows Vistaに用意された<スタート>メニューの再検索ページには、<インターネットの検索>リンクが用意されていました。クイック検索のテキストボックスに入力した文字列を元に、Web検索を行なえましたので、ちょっとした検索に同機能を用いていた方も少なくないでは(図02)。

図02: こちらはWindows Vistaの<スタート>メニューに用意されたクイック検索による検索結果。<インターネットの検索>をクリックすることで、WebブラウザによるWeb検索が可能でした

同リンクを復活させるのは簡単ですので、まずは<スタート>メニューに<インターネットの検索>を復活させるチューニングから紹介しましょう。

1.[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力してから<OK>ボタンをクリックします。
2.レジストリエディタが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Policies \ Microsoft \ Windowsまで、キーをたどって開きます。
3.Windowsキーを選択した状態で、<編集>メニュー→<新規>→<キー>と選択し、キー名を「Explorer」に変更します。
4.Explorerキーを選択してから、右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD(32ビット値)>と選択します。
5.名前を「AddSearchInternetLinkInStartMenu」に変更し、同DWORD値をダブルクリックしましょう。
6.ダイアログが表示されたら、値のデータを「1」に変更し、<OK>ボタンをクリックします。
7.以上の操作を終えたらレジストリエディタを終了させましょう。
8.<スタート>メニューの電源ボタンメニューから<ログオフ>を選択して、Windows 7に再ログオンします。

これでチューニング終了です(図03~09)。

図03: [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04: レジストリエディタが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Policies \ Microsoft \ Windowsまでキーをたどって開き、<編集>メニューから<新規>→<キー>と選択します

図05: キー名を「Explorer」に変更し、同キーをクリックして選択します

図06: 右ペインを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD(32ビット)値>と選択。名前を「AddSearchInternetLinkInStartMenu」に変更します

図07: DWORD値「AddSearchInternetLinkInStartMenu」をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に書き換えてから<OK>ボタンをクリックします

図08: 以上の操作を終えたら、<×>ボタンをクリックしてレジストリエディタを終了させましょう

図09: <スタート>メニューにある電源ボタンのボタンをクリックし、メニューを表示させてから<ログオフ>をクリックしてWindows 7に再ログオンします

再ログオン後に<スタート>メニューを開き、クイック検索のテキストボックスに任意の文字列を入力しますと、<検索結果の続きを表示>下に<インターネットの検索>が追加されます。このリンクをクリックしますと、Internet Explorerが起動し、標準検索サイトによるWeb検索が可能になりますので、ご活用ください(図10~11)。

図10: <スタート>メニューのクイック検索から検索を実行しますと、<検索結果の続きを表示>下に<インターネットの検索>が追加されます

図11: 同リンクをクリックしますと、Webブラウザの標準検索サイトを用いたWeb検索が実行されます

このようにWeb検索を追加することは簡単ですが、今回のメインターゲットは再検索ページ。そもそもフォルダ検索時の再検索ページには<インターネット>リンクが用意されていますので、前述のチューニングだけでは、さほど利便性も向上しません。そこで、お好みの検索サイトを追加するチューニングをあわせて紹介しましょう。

1.[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力してから<OK>ボタンをクリックします。
2.レジストリエディタが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Policies \ Microsoft \ Windows \ Explorerまで、キーをたどって開きます(ない場合は<編集>メニュー→<新規>→<キー>で作成)。
4.右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD(32ビット値)>と選択します。
5.名前を「TryHarderPinnedOpenSearch」に変更し、同DWORD値をダブルクリックしましょう。
6.ダイアログが表示されたら、値のデータを「1」に変更し、<OK>ボタンをクリックします。
7.右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<文字列値>と選択します。
8.名前を「OpenSearch0」に変更し、同文字列値をダブルクリックしましょう。
9.ダイアログが表示されたら、値のデータに「http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q={searchTerms}」と入力し、<OK>ボタンをクリックします。
10.同様の手順で文字列値「OpenSearchLabel0」を作成し、ダブルクリックします。
11.ダイアログが表示されたら、値のデータに「Google」と入力し、<OK>ボタンをクリックします。
12.以上の操作を終えたらレジストリエディタを終了させましょう。
13.<スタート>メニューの電源ボタンメニューから<ログオフ>を選択して、Windows 7に再ログオンします。

以上でチューニング終了です(図12~21)。

図12: [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図13: レジストリエディタが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Policies \ Microsoft \ Windows \ Explorerまでキーをたどって開きます

図14: 右ペインを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD(32ビット)値>と選択。名前を「TryHarderPinnedOpenSearch」に変更します

図15: DWORD値「TryHarderPinnedOpenSearch」をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に書き換えてから<OK>ボタンをクリックします

図16: 右ペインを右クリックし、メニューから<新規>→<文字列値>と選択。名前を「OpenSearch0」に変更します

図17: 文字列値「OpenSearch0」をダブルクリックで開き、値のデータに「http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q={searchTerms}」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図18: 右ペインを右クリックし、メニューから<新規>→<文字列値>と選択。名前を「OpenSearchLabel0」に変更します

図19: 文字列値「OpenSearchLabel0」をダブルクリックで開き、値のデータに「Google」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図20: 以上の操作を終えたら、<×>ボタンをクリックしてレジストリエディタを終了させましょう

図21: <スタート>メニューにある電源ボタンのボタンをクリックし、メニューを表示させてから<ログオフ>をクリックしてWindows 7に再ログオンします

再ログオン後に<スタート>メニューを開き、クイック検索のテキストボックスに任意の文字列を入力しますと、<検索結果の続きを表示>下に<Google>が追加され、GoogleによるWeb検索が可能になります。また、フォルダ検索時の再検索ページにもリンクが用意されますので、各所からWeb検索が可能になります(図22~24)。

図22: <スタート>メニューのクイック検索から検索を実行しますと、<検索結果の続きを表示>下に<Google>が追加されます

図23: 先ほどのチューニングとは異なり、フォルダ検索時の再検索ページにもリンクが用意されます

図24: 同リンクをクリックしますと、GogoleによるWeb検索が可能になります

今回のチューニングポイントはステップ09で入力するURL。検索サイトによってオプションは異なりますが、今回は検索に必須のキーワードを指定する「q」と、インターフェースの言語を選択する「hl」のみ用意しました。例えば本誌サイトのみを検索するのであれば、「as_sitesearch=journal.mycom.co.jp」を加えるだけですので、ステップ09で入力する値を「http://www.google.co.jp/search?hl=ja&as_sitesearch=journal.mycom.co.jp&q={searchTerms}」としましょう。今回は一例としてGoogleを使用しましたが、Webブラウザの標準検索サイトがGoogleの場合、再検索ページにある<インターネット>リンクをクリックしても、同様の結果となります。そのため、追加するリンクは標準検索サイト以外を登録してください。

また、Yahoo! Japanによる検索を追加する場合は、ステップ09の内容を「http://search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p={searchTerms}」に変更するか、もしくは文字列値「OpenSearch1」「OpenSearchLabel1」を作成し、リンクを増やしても良いでしょう。追加可能なリンクは最大5つまで。「OpenSearch0」「OpenSearch1」「OpenSearch2」「OpenSearch3」「OpenSearch4」、「OpenSearchLabel0」「OpenSearchLabel1」……と数値を増やして設定してください(図25)。

図25: 値名を変更することで最大5つのリンクを追加できます。ただし、<スタート>メニューには最大3つまでしか表示されません

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)