こんにちは、阿久津です。Windows 10に限った話ではありませんが、Microsoftアカウントを所有しているユーザーは、オンラインストレージ「OneDrive」を使用できます。Microsoft製品をメインに使っているユーザーには便利なサービスですが、iCloudなど他のオンラインストレージを常用しているユーザーも少なくありません。(図01)。

図01 エクスプローラーのナビゲーションウィンドウからも参照できる「OneDrive」

また、Windows 8.x時代と異なり、Windows 10はオフラインキャッシュによって「オンラインのみ」「オフラインでも使用可能」といった状態を制御する、プレースホルダー機能を取り除きました。確かにコンテキストメニューから共有設定はできますが、使い勝手はさほどよくありません(図02~03)。

図02 OneDriveフォルダー内のファイルに対するコンテキストメニュー。<OneDriveリンクの共有>といった項目が並びます

図03 共有操作を行うと、クリップボード内にリンクを格納した、とのトースト通知が現れます

そこで今回はOneDriveを使っていないWindows 10ユーザー向けに、エクスプローラーとOneDriveを切り離すチューニングをお送りします。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを削除します。
3. HKEY_CLASSES_ROOT\WOW6432Node\CLSID\{018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを削除します。
4. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\ Desktop\NameSpace\{018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを削除します。
5. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\ HideDesktopIcons\NewStartPanelキーを開きます。
6. DWORD値「{018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}」を削除します。
7. レジストリエディターを終了します。
8. エクスプローラーを再起動します。

これで操作が完了しました(図04~20)。

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\ {018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを開きます

図06 {018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを右クリックし、<削除>をクリックします

図07 確認ダイアログでは、<はい>ボタンをクリックします

図08 HKEY_CLASSES_ROOT\WOW6432Node\CLSID\ {018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを開きます

図09 {018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを右クリックし、<削除>をクリックします

図10 以下、確認ダイアログでは、<はい>を選択

図11 HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Explorer\Desktop\NameSpace\ {018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを開きます

図12 {018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}キーを右クリックし、<削除>をクリックします

図13 確認ダイアログでは、<はい>を選択

図14 HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Explorer\HideDesktopIcons\NewStartPanelキーを開きます

図15 DWORD値「{018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}」を右クリックし、<削除>をクリックします

図16 確認ダイアログでは、<はい>を選択

図17 レジストリエディターを終了します

図18 [Ctrl]+[Shift]キーを押しながら、タスクバーを右クリックし、<エクスプローラーの終了>をクリックします

図19 [Ctrl]+[Shift]+[ESC]キーを押して「タスクマネージャー」を起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>と順にクリックします

図20 ダイアログが現れたら、テキストボックスに「explorer」と入力して<OK>ボタンをクリックします

それでは結果を確認しましょう。[Win]+[E]キーを押すなどしてエクスプローラーを起動しますと、ナビゲーションウィンドウから<OneDrive>が取り除かれたことが確認できます。今回のチューニングはGUIDを削除しているため、コンテキストメニューや「shell:OneDrive」を実行してもOneDriveフォルダーは開きません(図21)。

図21 エクスプローラーのナビゲーションウィンドウから<OneDrive>が取り除かれます

エクスプローラーとOneDriveは切り離されましたが、オンラインストレージとローカルストレージを共有するOneDriveクライアントは残ったままとなります。こちらは「タスクマネージャー」などから無効にしましょう。なお、本チューニングを破棄するには、それぞれのエントリーを復活させなければなりません。手順が冗長になるので省略していますが、チューニング実行時はレジストリファイルのバックアップを作成しておくとよいでしょう(図22)。

図22 OneDriveクライアントは「タスクマネージャー」の<スタートアップ>タブから無効にできます

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)