こんにちは、Windows 10 Technical Previewの動作検証を繰り返す日々を送る阿久津です。その際に気になるのは、Windows 10がコントロールパネルから「Settings」へ設定項目を移行を進めている点。拡張に拡張を重ねてきたWindowsだけに、設定項目の再整理は欠かせませんし、コントロールパネルと「PC設定(Settings)」が混合する現状もよいことではありません。

しかし、長年のユーザーとしては一連の操作をデスクトップで完結したい、と考えてしまうもの。そんなときのメインアクセサリとなるのがエクスプローラーです。「PC」を開けば、現れるのが各ドライブの記述(description)とドライブレター(文字)。ユーザーはこの両者からドライブ構成を認識し、利用してきました(図01)。

図01 こちらはWindows 8.1のエクスプローラー。記述に続いてドライブレターが現れます

このドライブに対する記述とドライブレターの組み合わせは、Windows XP時代から自由にカスタマイズできることをご存じでしょうか。それがDWORD値「ShowDriveLettersFirst」です。HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerキーに同エントリを作成することで、記述とドライブレターの順番を変更することや、ドライブレターを非表示とすることが可能でした。

今回はWindows 10 Technical Previewでドライブレターの位置を変更するチューニングをお届けします。なお、本チューニングはWindows 10 Technical Preview ビルド10041で検証し、Windows 8.1やWindows 7上での検証は行っていません。ご了承ください。

1. エクスプローラーのウィンドウをすべて閉じます。
2. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
3. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorerキーを開きます。
4. DWORD値「ShowDriveLettersFirst」を作成し、データを「4」に変更します。
5. レジストリエディターを終了します。
6. エクスプローラーを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図02~10)。

図02 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Explorerまで、キーをたどって開きます

図04 右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>とクリックします

図05 「新しい値 #1」を「ShowDriveLettersFirst」に変更します

図06 DWORD値「ShowDriveLettersFirst」をダブルクリックし、データを「4」に変更します

図07 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

図08 タスクバーの何もないところを右クリックし、メニューの<エクスプローラーの終了>をクリックします

図09 [Ctrl]+[Shift]+[ESC]キーを押して「タスクマネージャー」を起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>とクリックします

図10 「新しいタスクの作成」のテキストボックスに「explorer」と入力して<OK>ボタンをクリックします

早速結果を確認してみましょう。[Windows]+[E]キーを押すなどしてエクスプローラーを起動し、ナビゲーションウィンドウの「このPC」をクリックしてください。すると各ドライブの表示形式が "ドライブレター → 記述" に変化します。前述したWindows 8.1のエクスプローラーと比較すれば、その違いがわかりやすいでしょう(図11)。

図11 チューニングを終えますと、ドライブの表示形式が "ドライブレター → 記述" の順に変化します

また、DWORD値「ShowDriveLettersFirst」のデータによって動作は異なり、データが「1」の場合はネットワークドライブを除いたドライブの表示が "記述 → ドライブレター" の順に変化し、データが「2」の場合は "ドライブレターが非表示" となります。タブレットなど接続するドライブが少ない場合は、ドライブレターを非表示にするとシンプルに使用できそうです(図12~13)。

図12 DWORD値「ShowDriveLettersFirst」のデータが「1」の場合、共有フォルダーを除くドライブが "記述 → ドライブレター" の順に変化します

図13 同DWORD値のデータが「2」の場合、ドライブレターが非表示となります

なお、元の状態に戻すにはDWORD値「ShowDriveLettersFirst」を削除し、エクスプローラーを再起動してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)