Windows 11では標準インストールとなったWindows Terminal。最近のバージョンではターミナルアプリとして、WindowsコンソールホストではなくWindows Terminal自身を選択可能になり、コマンドライン環境はますます充実した。

初回起動時はWindows PowerShellが起動するが、Windows 11の利用スタイルによってはMicrosoft Azureを操作するAzure Cloud Shellを起動したいユーザーもいれば、普段使いするLinuxディストリビューションを起動したいユーザーもいるはずである。Windows Terminal起動時に開くシェルを変更する手順は次のとおりだ。

  • デスクトップの何もないところを右クリック/長押しし、コンテキストメニューの「Windowsターミナルで開く」をクリック/タップする

  • Windows Terminalが起動したら「Ctrl」+「,」キーを押すか、矢印アイコン→「設定」と順にクリック/タップする

  • 「スタートアップ」セクションに並ぶ「既定のプロファイル」のドロップダウンリストをクリック/タップで開き、任意のシェルにひも付いたプロファイルを選択してから、「保存」をクリック/タップする

  • 今回は一覧で「Debian」を選択したため、Debian GNU/Linuxが起動した

また、Windows 11で使う以上、Linuxディストリビューションは起動したいが、Windows PowerShellも必要、という場合もある。その場合はWindows Terminalの設定ファイルである「settings.json」で「startupActions」から指定すればよい。

  • Windows Terminalの設定ページで「JSONファイルを開く」をクリック/タップする

  • 任意の場所に以下の内容を追記して保存する

"startupActions": "new-tab Debian",
  • 「Win」+「S」キーを押し、フォームに「Terminal」と入力。検索結果からWindows Terminalを起動する

  • 起動時からDebian GNU/LinuxとWindows PowerShellが起動した

startupActionsはWindows Terminalのコマンドライン起動ツール「wt.exe」の引数をsettings.json内から実行可能にする設定項目である。基本的にはセミコロン(;)で引数を区切ればよい。検索機能からWindows Terminalを起動しているのは、コンテキストメニューからの起動では引数が渡されないからだ。

なお、startupActionsの内容を「"startupActions": "split-pane -p Debian; split-pane PowerShell",」とすれば、各シェルが別ペインで開く。よりカスタマイズしたい方は公式ドキュメントを参照してほしい。

  • 既定のWindows PowerShellに加えて、Debian GNU/LinuxとWindows PowerShellが別ペインで開く