一般的に業務利用に用いられるVPN(仮想プライベートネットワーク)だが、個人で使う場合もプライバシーやセキュリティ保護に役立つ。

自分の個人情報が詰まった2in1 PCやノートPCを外に持ち出し、外出先にある無料の無線LANに接続する場合も、通信内容をマスクすれば匿名性が向上するだろう。

  • VPN by Google One。スイッチをオンに切り替えるだけで有効になる

WindowsのVPN機能は目新しいものではないが、独自のVPNを提供するサービスも増えてきた。その中には接続方法がわかりにくいものもあり、例えば、Googleのオンラインストレージサービス「Google One」が提供するVPNサービス「VPN by Google One」は、有効にしてもWindows 11の「設定」にある「ネットワークとインターネット/VPN」に接続先として並ばない。

そんなわけで今回は、VPNサービスの手動設定手順を紹介しよう。

  • 「設定」の「ネットワークとインターネット/VPN」を開き、「VPNを追加」をクリック/タップする

  • 「VPNプロバイダー」は「Windows(ビルトイン)」のままにして、「接続先」は分かりやすい任意の名称、「サーバー名またはアドレス」はVPNプロバイダーから提供された情報を入力する

  • 「VPNの種類」は指定がなければ「自動」のままにして、「サインイン情報の種類」「ユーザー名」「パスワード」はVPNプロバイダーの提供情報を入力して、「保存」をクリック/タップする

  • 設定を終えたら「接続」をクリック/タップする

VPNプロバイダーと契約せずとも、自宅のルーターがVPN機能を備えていれば、DDNS(ダイナミックDNS)サービスと組み合わせて外出先から接続できる。

また、VPN接続の再設定は「詳細オプション」から、VPNプロバイダーとの契約を終えた場合は「削除」で接続情報を削除できる。

  • VPN接続の矢印アイコンをクリック/タップし、必要に応じたボタンから操作する

すべての通信を疑うことを前提に構築する「ゼロトラスト」は、企業などでは一般的になりつつも、自宅のネットワーク環境は意識せず使っている方も少なくないだろう。

VPN設定が面倒に感じ、かつルーター側でMACアドレスによる接続規制を設けていないならば、接続時にMACアドレスを無作為に変更する設定「ランダムなハードウェアアドレス」は有効にしておこう。

  • 「設定」の「ネットワークとインターネット/Wi-Fi」を開き、「ランダムなハードウェアアドレス」をクリック/タップしてオンに切り替える。ただし、本機能に対応する無線LANデバイスが必要だ