「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。
以前の記事で「Xbox Game Bar」のキャプチャ機能を用いて録画するTipsを紹介したが、利用には「ステレオミキサー」が欠かせない。だが、最近のPCはステレオミキサーを有効にできないケースが少なくないという。
コロナ禍で発表会はほぼオンライン。ネットワークインフラとメインPCが頼みの綱となった現状で、メイン=デスクトップPCが"突然死"してしまったら、復旧までに大きな時間ロスが発生してしまう。そこでサブPCでもオンライン発表会やオンラインセミナーなどを録画できる環境を構築することにした。
今回1つだけ外部アプリをインストールしなければならない。それが「VB-CABLE」である。Windows 10上に仮想オーディオケーブルを作成し、仮想オーディオ出力→仮想オーディオ入力という設定を施すことで、ステレオミキサーの機能を代替するワケだ(PCのスピーカーにつないでいるケーブルをPCのライン入力につなぐ、ということを仮想的に行う)。
次は設定。当然ながらオーディオ入出力デバイスを変更しなければならない。また、以前の記事で書き損じたのが、「ゲームオーディオのみの録音」のチェックを外すこと。筆者は試行錯誤の結果、外れていたので記述から漏れていたようだ。申し訳ない。
これでXbox Game Barによる録画が可能になるはずだ。YouTubeなど適当な動画再生サイトで録画を試してみるといいだろう。録画は不要で音声だけ録音したいという場合は「Audacity」も有用だ。なお、VB-CABLEはDonationware(寄付ソフトウェア)で、プロユースや教育用、商用、企業利用には寄付を求めている。筆者が寄付(購入)した際は4.17ドルだった。
本Tipsは2つのデメリットに注意したい。1つめはオーディオの切り替えだ。デスクトップPCがビジーだからサブPCでYouTubeでも……音が出ない!? というケアレスミスが発生しやすくなる。もう1つは仮想オーディオ出力デバイス使用時は音声を聞き取れないので、コミュニケーションを前提としたオンライン会議には不向きである。ウェビナーを録画・録音する場面で使ってほしい。
また、下図に示したメッセージにあるとおり、Xbox Game Barのキャプチャ機能はエクスプローラー(含むデスクトップ)を対象外としている。昨日参加したオンライン発表会ではこのルールに引っかかり、録画に失敗してしまった。無理に専用アプリケーションをインストールするのではなく、Webブラウザーベースで参加した方が確実であるという知見を共有したい。