「成功と金と女の匂いは嗅ぎ飽きた」(佐藤ポン語録より)

スタジオ撮影を終え、秋葉原の事務所に帰ってきた。成功の匂いがほのかに香る300枚あまりの写真データをチェックすることにする。本日撮影した写真は、すべて「RAW(ロー)」と呼ばれるフォーマットで撮影してある。RAWでは、ファイル内にイメージセンサー(CMOSやCCD)から取得したデータ(絵)がすべて格納されているため、撮影したままの情報を取り出せる。しかし、RAWは非力なグラフィックツールでは見られないし、ファイルサイズがとても大きいため運用しにくい。そこでRAWで撮影した写真は、まず初めに「JPG」などの一般的な画像フォーマットに変換する作業が必要なのだ。この変換作業のことを「現像」と呼ぶ。変換の作業では、フィルムカメラの現像と同じように、露出や色などを調整が可能。これをJPGで撮影した写真でやろうとすると、二度も圧縮がかかってしまうため、画像が荒れてしまうというワケだ。普通に撮影しただけでもアーティスティックな私の写真だが、RAW現像によってさらに磨かれる。売れる気しかしない。

ストックフォト販売用の写真を撮影するときは、RAWで撮影するのが基本

「撮影データは『RAW』、俺の人生は『WAR』」(佐藤ポン語録より)

私はキヤノンのカメラを愛用していて、これに添付していたソフト「Digital Photo Professional(通称、DPP)」を使い現像を行なっている。このような特殊なソフトなら、データが大きなRAWの写真も問題なく見られる。1枚ずつ画像をチェックして、明るさや色を調整したらJPGに変換する。数枚なら短時間で終わるが、枚数が多いとなかなか骨の折れる作業である。しかも、このDPPというソフトは現像をするためのツールなので、画像を大幅に加工する作業には向いていない。そこで、一度変換した写真を再び「Adobe Photoshop」で開き、気になるゴミを除去したり、トリミングを行なったりする。画像を整えたら、ようやくストックフォトサイトに登録開始。PIXTAの場合、私はまだ1週間に最大3枚しか登録できないため、激選した至高の写真を3枚を登録した。

どのような明るさにするか? 色にするか? よく考えながら調整を行なう

トリミングや画像の回転、巨大なゴミやホコリの除去などは、「Photoshop」で作業する。「スタンプツール」や「スポット修正ブラシツール」の出番だ

「生き急ぐ俺が待てるのは、親からの仕送りだけ」(佐藤ポン語録より)

さあ、これまで、様々なストックフォトサービスに挑戦、失敗、成功を繰り返してきたが、今回はどうだろうか? 初のスタジオ撮影写真は、無事に販売開始されるのだろうか?はっきり言って、これまでに販売してきた素材写真とは、段違いのクオリティだ。審査結果が待ちきれない。結果は次回お伝えしたい。