シャープは、2024年9月17日、18日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムで技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」を開催した。

  • EV実車に生成AI、XRグラスも、シャープ「Tech-Day’24」の展示を見てきた

    東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催された「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」

昨年に続き2回目となるプライベートイベントで、「Next Innovation」をテーマに、50以上の技術を展示。そのうち約半分が初めて公開する技術だという。

SHARP Tech-Day’24で展示された技術を、写真を通じて紹介しよう。

  • 会場入口の様子。50以上の最新技術が展示された

  • 展示会場のマップ

  • 最も注目を集めたのがEVコンセプトモデル「LDK+」だ

  • 後方からみたところ

  • 「LDK+」を上から見たところ。天井部にはペロブスカイト太陽電池を搭載する

  • 「LDK+」の室内の様子

  • 65型の液晶ディスプレイが設置されている

  • 窓の液晶シャッターが閉まることで、外から中が見えないプライベート空間を生み出す

  • 後部座席は後ろ向きに回転する仕組みだ

  • テーブルが移動し、オンラインでの会議ができる環境が整う

  • 家庭での充電シーンを想定した展示も行った

  • AIアバター4K。昨年も展示したが、今年は画質や応答内容を進化させており、自然なやりとりを実現。会場案内をしてくれた

  • AIスマートリンク(写真はカメラ非搭載モデル)。内蔵マイクとカメラで利用者の環境を把握し、問いかけに音声で反応する

  • カメラ搭載のAIスマートリンクの試作モデル。自転車で走行中に目的地までを音声でナビゲートしたり、具体案が書かれたホワイドボードを読み込んで、それをもとに新たな案をAIに提案してもらったりといった買い方が可能だ

  • AI Olfactory Sensor。生物の嗅覚を模したセンサーで複雑なニオイを判別。AIを通じて人の官能データと結びつけた分析が可能になる

  • 生成AIを用いた対話型UX。会話を通じて望むサービスを判定し、それにあわせて表示する画面を変える

  • 液体レンズの厚みを変えてオートフォーカスする小型カメラ。AIの目となる役目を果たすという

  • シャープは、2.0×2.0mmというサイズにまでカメラを小型化している

  • フレーム部分にカメラを埋め込んである。眼鏡のデザインの自由度も高まる

  • 眼鏡に搭載した小型カメラを使って、人の視線を捉えたり、手の動きを捉えたりすることができる

  • Dynabook XRソリューション。眼鏡をかけるとレンズ部に複数の画面が表示されて作業ができる

  • Dynabook XRソリューションを活用した翻訳のデモストレーション。日本語を、英語や中国語にリアルタイムで翻訳して表示。外国人とのスムーズな会話を支援する

  • シャープが出資するNTTコノキューデバイスのXRグラスも展示

  • 鴻海グループのIngrasysのAIサーバー。AIサーバー市場で4割レのシェアを持つ

  • 生成AIサポートデスク。猫のぬいぐるみを画像に撮って「洗いたい」と入力すると、画像と文字を認識して、ぬいぐるみに最適な洗濯方法を提示してくれる

  • AIパートナーを利用した家電制御Web API。対話をしながらメニューを決めたり、照明をつけたりできる

  • 1000機種以上の家電や住設機器などと接続できるAIoTプラットフォームによるスマートホームソリューション。帰宅時に「疲れた」という言葉を聞いたAIが、それを理解した上で温度や湿度、照明の制御、レシピの提案を行う。機器や電力事業者とも連携して、快適性を損なわない節電を実現する

  • EeeコネクトによるSmart Zero Energy Homeの提案

  • シャープは社会課題を解決するAIoT3.0をスタート。家電稼働率などの測定データを活用する

  • 自然災害などによって停電した場所が瞬時にわかり、自治体などと連携して、迅速な救援活動につなげることが可能だ

  • AIoT家電を、高齢者見守りサービスに活用するデモストレーション

  • スマートミラーを見るだけでバイタルデータを測定。そのデータをもとに空気清浄機やエアコンを制御して、体調に最適な室内環境を整えることができる

  • AIヘルスケアトレーナー2.0。自然な会話でAIと相談しながら最適なエクササイズができる。理学療法士の監修に基づいた運動相談、目標設定なども可能だ

  • アイススラリー冷蔵庫。ペットボトル飲料を16時間入れておくと完成。氷よりも飲みやすく、冷たい飲料よりも体を冷やすことができる

  • 真空減圧による高品位乾燥。マイクロ波が食品内部の水分にまで作用し、食材丸ごとの乾燥が可能になる

  • 1分半で供促凍結する家庭・小規模事業者向け食品ロスソリューション。余剰食材を簡単に冷凍して保存できる。急速冷凍により細胞内の水は小さいまま凍結するため、食品の細胞が壊れにくく、おいしさを保てる

  • エリア別選択加熱技術。トレイに温かいものと冷たいものが載っていても、同時に適温に仕上げることができる。集合施設やコンビニでの冷凍食材の利用拡大につながると期待される

  • ネイチャーテクノロジーは白物家電の課題を、動物や植物の生態などを応用して解決する。すでに20種類以上の家電に採用

  • 最新の成果はモモンガの滑空姿勢を洗濯乾燥機のファン形状に応用。また、ラッコの爪と手のひらしわをヘアブラシに応用している

  • 昨年に続いて参考展示した低騒音パワフルスティッククリーナー。フクロウの羽の構造などを応用している。このノウハウは最新の「RACTIVE Air EC-XR1」にも採用している

  • 空気清浄機によるニオイセンシング。消したいニオイは素早く脱臭し、消したくないニオイはそのまま残すという選別が可能。AIが学習して、自動的に選別したニオイを脱臭することもできる

  • シャープのペロブスカイト太陽電池。結晶シリコン太陽電池技術と融合したタンデム構造が特徴だ

  • スペースソーラー。フィルムシートタイプ(左)とガラスシートタイプ(右)がある。JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」に搭載した

  • フロー型亜鉛空気電池。空気中の酸素を活用して充放電を行う。電気を蓄える物質に安価な亜鉛を利用している。低コスト化とともに大容量化も容易だ

  • 8K8K正方CMOSイメージセンサーによる映像表示をデモストレーション。約6400万画素のセンサーで超高精細動画が撮影できる

  • 小型プロジェクションヘッド。光源とヘッドを分離し、光ケーブルで結ぶ構造としている。BT2020広色域表現ができ、視認性が高い表示が可能だ

  • シャープ独自のレーザーチップとパッケージ技術により、幅広い半導体レーザーを品揃えしている

  • 偏波合成を用いた高出力半導体レーザーモジュール。農業や加工現場での応用を進めているという

  • 半導体レーザーによる害虫駆除システムのデモストレーション。移動している害虫を模した映像にレーザーが自動追尾する。薬剤を使用しない駆除が可能になる

  • 次世代SQA(シミュレーテッド量子アニーリング)ロボットストレージシステム。AGVを利用した商品の保管、搬送を制御。最適配置を実現する

  • 東北大学と共同で量子アルゴリズムを、古典コンピュータ上で実現するSQAアクセラレータを開発。量子コンピュータに迫る高速計算を目指すという

  • VRを用いた機器の試用体験やトレーニングができる。間違いやすい作業なども確認ができる

  • 基地局装置とコア装置、小型防水ケースをセットにしたInstant 5G Network。簡単に持ち運べて、工事現場や災害現場などでもローカル5Gエリアを構築できる

  • LEO(低軌道)衛星通信端末。地上の圏外エリアでも通信を可能にする。船舶への搭載などが期待されている

  • Beyond 5G IoT SoCを参考展示。左がSoCパッケージ。右がチップ表面へ実装した様子。オープンな開発環境により通信機能の柔軟なカスタマイズが可能だ

  • Ambient IoTユニット。既存施設や物流システムなどにアドオンで設置が可能。現場からのセンシングデータなどの伝送に最適だ

  • 温度センシングユニット。乾電池による独立稼働が可能であり、設置場所を柔軟に選択できる

  • 電子ペーパーディスプレイのePoster。消費電力0Wで表示保持ができる。シャープのIGZO技術を搭載し、パネルの狭額縁化を実現している

  • 屋外に設置するAOサイズのePoster。4台の電子ペーパーディスプレイを組み合わせ、天井部に設置した太陽光パネルにより表示の書き換えと夜間照明を実現している

  • スマート会議ソリューションを展示。会議ではAIボットが自発的に発言したり、発言を文字にしたりといった機能も搭載している

  • AIアシスタントのBrainrobi。チャット形式で複合機に関する質問が可能で、ユーザー支援とサービスコストの削減につなげる

  • AIゼロショット。AIが画像を認識して作業現場の状況を把握。予測される課題や危険性などを指摘し、対策を提案する

  • スマートミラー。鏡の中央部にセンサーを搭載しており、顔認証とバイタルデータを取得。オフィスに設置して、健康経営をサポートするという

  • 超小型バイタルセンサー。厚さ0.4mmの薄型設計であり、複数センサーの協調制御機能により、脈波精度を向上させている

  • ハイブリッドセンサー。かざしたものが人か、紙(物体)なのかといったことを認識できる

  • 車載向け次世代コクピット。シャープが持つ様々な技術で構成されている

  • インテリアと一体化した先進インターフェースを採用している

  • Dual View Display。運転席と助手席で別々の映像を表示できる。写真はディスプレイの横に鏡を置いた状態で、別の映像が表示されていることがわかる

  • Click Display。ステアリングと組み合わせて、タッチセンサーによる操作や触感によるブランド操作もできる

  • ディスプレイ一体型ドライバーモニタリングカメラ。ディスプレイ中央に2mmのカメラモジュールを搭載。ドライバーの注意散漫や居眠り、よそ見などを検知する

  • 適度な湿度環境を提供できるTEKIjuN。ビーズやシートの形状に加えて、プレス成型タイプを用意。トレイやボードとして加工できる

  • 光触媒を用いたガス分解モジュールを搭載した機器。光触媒材料をフィルターに高密度に付着させることで最大100倍のガス分解性能を実現。食品、輸送などの領域での採用を目指す

  • サーキュラーエコノミーの展示。梱包材の脱プラスチックへの取り組みやバイオマス素材の採用事例などを紹介

  • スタートアップ企業やクリエイターとの共創プログラムを紹介するコーナーも用意

  • 学生などが自由に利用できるリクルートブースも設置していた