Excelを使っていると、セルの数値を四捨五入、切り上げ、切り捨てして丸め、見やすい表に仕上げたいと思うことがよくあるはずです。今回は、ROUND関数、ROUNDUP関数、ROUNDDOWN関数を使った「切りのよい」数値の作り方をおさらいしていきます。

本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています

四捨五入は「ROUND(数値, 桁数)」で指定

セルに入力された数値を四捨五入するにはROUND関数を利用します。書式は「ROUND(数値, 桁数)」となり、「数値」には数値が入力されたセルを指定、「桁数」で四捨五入したあとの桁数を指定します。

  • ROUND関数の数式は、ROUND(セル番地, 四捨五入したあとの桁数)
  • たとえば、ROUND(B2,1) と指定すると、B2セルの数値を四捨五入して、小数点第一位まで表示する

覚えておきたいのは「桁数」の指定方法です。たとえば、四捨五入して整数にしたければ「桁数」に「0」を、百の位でまとめたい場合は「-2」、小数点第一位まで表す場合は「1」といった具合になります。下の図にまとめてあるので参考にしてください。

  • 「123456.789」という数値に対してROUND関数で四捨五入した結果をまとめてあります。桁数の指定と結果の相関関係を覚えておくと役立つはずです

  • ROUND関数の「数値」にセルの番地ではなく直接数値を入力してもOKです。セルを選択し、数式バーに「=ROUND(123456,-2)」と入力して[Enter]キーで確定させます

  • 十の位の「5」が四捨五入され、「123500」という数値が表示されました

切り上げは「ROUNDUP(数値, 桁数)」で指定

セルの数値を切り上げたい場合はROUNDUP関数を使います。書式はROUND関数と同じで「ROUNDUP(数値, 桁数)」となります。桁数との相関関係もROUND関数と同じなので下の図で確認してください。

  • ROUNDUP関数では指定した桁数で切り上げられるため、四捨五入するROUND関数とは異なる数値になる場合があります。整数で丸めたい場合には桁数に「0」を指定するなど基本的な書き方は同じです

切り捨ては「ROUNDDOWN(数値, 桁数)」で指定

数値の切り捨てを行いたい場合はROUNDDOWN関数を使います。書式はROUND関数、ROUNDUP関数と同じなので、下の図で確認してみましょう。

  • ROUNDDOWN関数では指定した桁数で切り捨てられます。ROUNDUP関数の図と比べると表示される数値が異なることがわかるはずです

桁数に「0」で整数に丸められます

このように、ROUND関数、ROUNDUP関数、ROUNDDOWN関数の使い方を覚えておけば、見やすい表を作成できるようになります。基本的に同じ書式で利用できるので、必要に応じて使い分けましょう。整数に丸めたい場合は、桁数に「0」を指定するということを覚えておくと役に立つはずです。