出先のPCにExcelのアプリケーションがインストールされていない……。そんなときは、「Excel Online」が便利です。Microsoftアカウントを持っていれば、Webブラウザから利用が可能で、オンラインストレージ「OneDrive」にファイルを保存できます。

本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています

Office.comにサインインしてExcel Onlineを起動

Excel Online(エクセルオンライン)は、無料で利用できるクラウドサービス版のExcelです。Microsoftアカウントを作成しておけば「Office.com」のWebサイトからサインインするだけで使用可能です。PCにExcelがインストールされていなくても使えるので、出先のPCで作業したい場合に重宝します。デスクトップアプリケーション版の機能をすべて使えるわけではありませんが、画面構成や基本的な操作は同じなので、違和感なく利用できるでしょう。実際の利用手順は下記の通りです。

  • WebブラウザでOffice.comのWebサイトにアクセスして、「サインイン」アイコンをタップします

  • 「サインイン」ダイアログが表示されるので、Microsoftアカウントのメールアドレスを入力して「次へ」をクリックします

  • 「パスワードの入力」ダイアログが表示されるので、Microsoftアカウントで設定したパスワードを入力して「サインイン」をクリックします

  • Office Onlineへのサインインが完了して画面が切り替わります。アプリアイコンの一覧から「Excel」のアイコンをクリックしましょう

  • ブラウザ上でExcel Onlineが起動します。新規にファイル(ブック)を作成するには「空白のブックを新規作成」をクリックしましょう

  • 画面構成はアプリケーション版Excelとほぼ同じなので、違和感なく作業できるはずです。ただし、アプリケーション版のすべての機能が使えるわけではありません

OneDriveに保存されるので出先でも安心

Excel Onlineで作成したファイル(ブック)は、オンラインストレージ「OneDrive」上に自動保存されます。このため、出先のPCで作業しても、そのPCのローカルのドライブに作業したファイルは残りません。仕事の資料も安心して作成・編集できます。

もちろん、同じMicrosoftアカウントでサインインすれば、自宅や会社のPCでも作成したファイルを開くことができます。さらに、OneDriveをPCのストレージと同期させていれば、ローカルのドライブからもアクセスできます。Microsoftアカウントを持っている、またはOffice 365のライセンスを購入しているのならば、さまざまなシーンで活用できるExcel Onlineを使わない手はないでしょう。

  • Excel Onlineで作成したファイルは自動的にOneDriveに保存されます。異なるファイル名で保存しておきたい場合は、「ファイル」メニューをクリックします

  • 画面が切り替わったら、左側の項目から「名前を付けて保存」をクリックします

  • 「名前を付けて保存」画面が表示されたら「名前を付けて保存」アイコンをクリックします。なお、現在のファイルの名前だけを変更したい場合は「名前の変更」、PCのローカルドライブ上に保存(コピー)したい場合は「コピーのダウンロード」を選びましょう

  • 「名前を付けて保存」アイコンをクリックした場合、まずはOneDrive上の保存場所を指定して「保存」ボタンをクリックします

  • 「OneDriveに保存」ダイアログが表示されるので、「このコピーの名前を入力してください」欄に任意のファイル名を入力して「保存」をクリックします

  • これで、別の名前のファイルとしてOneDrive上に保存されました。Excel Onlineの画面の表示されるファイル名が変わっていることを確認しましょう

  • OneDriveに保存したファイルは、Excel Onlineを使っていつでもアクセスできます。Office.comにサインインしたら、「Excel」アイコンをクリックしてExcel Onlineを起動します

  • Excel Onlineの起動画面左の「最近使ったファイル」に、直近に作成・編集を行ったファイルが一覧表示され、クリックすると開くことができます。OneDriveに保存していて「最近使ったファイル」に表示されていないファイルは、左下にある「OneDriveから開く」から指定して開くことが可能です

  • OneDriveを同期する設定を行ったPCならば、ローカルドライブにも作成したファイルが保存されています。Excelのデスクトップアプリケーションがインストールされていれば、オフラインでも編集作業が行えます