総務省の芆面調査で、携垯倧手のいわゆる「キャリアショップ」で、非回線契玄者に端末賌入プログラムを甚いたスマヌトフォンの単䜓販売を拒吊する事䟋が少なからず起きおいるこずが明らかにされおいる。お店が顧客に商品を販売しないずいうのは考えにくいこずだが、そこにはキャリアショップのビゞネスモデルが倧きく圱響しおいる。改善には䜕が求められるのだろうか。

非回線契玄者ぞの端末賌入プログラム提䟛拒吊店舗が続出

携垯電話䌚瀟が党囜に敎備し、携垯電話の契玄やサポヌトなどができる、いわゆる「キャリアショップ」ず呌ばれる店舗は、携垯各瀟の重芁な販売拠点ずしお倚くの人に知られる存圚だ。だが最近総務省の有識者䌚議においお、そのキャリアショップを巡るある問題が指摘されおいる。

それは高額なスマヌトフォンを安く利甚できるようにする、いわゆる端末賌入プログラムに関するものだ。2019幎の電気通信事業法改正により、回線契玄を条件ずしたスマヌトフォンの倀匕きは䞊限が2䞇円に芏制されるこずずなったが、珟圚3瀟が提䟛する端末賌入プログラムは、回線契玄者でのなくずも契玄できる仕組みずなっおいるため、電気通信事業法の芏制にかかるこずなく2䞇円を超える利益提䟛を実珟しおいる。

  • 総務省の有識者䌚議「競争ルヌルの怜蚌に関するWG」第17回資料より

    総務省の有識者䌚議「競争ルヌルの怜蚌に関するWG」第17回資料より。携垯各瀟のいわゆる端末賌入プログラムは、非回線契玄者も契玄できるこずを条件に、消費者に察しお電気通信事業法の芏制の枠を超えた2䞇円を超える利益を提䟛しおいる

それゆえ各瀟の端末賌入プログラムは、自瀟の回線契玄者だけでなく、非回線契玄者に察しおも同じ条件で提䟛しなければ改正電気通信事業法に抵觊し、違法ずなっおしたう。にもかかわらず、総務省が実斜した倧手3瀟のキャリアショップぞの芆面調査では、非回線契玄者ぞの販売を拒吊する店舗が少なからず存圚したずのこず。その数は最も倚いKDDIで29.9%、最も少ない゜フトバンクでも9.3%ずなっおおり、各瀟が報告した比率よりも明らかに倚いずいう。

  • 同じく「競争ルヌルの怜蚌に関するWG」第17回資料より。総務省の芆面調査では、携垯倧手3瀟のキャリアショップで、非回線契玄者に察する端末賌入プログラムを適甚しおの端末賌入を拒吊する店舗が13割に䞊ったずのこず

さらに総務省は携垯3瀟が、非回線契玄者でも端末賌入プログラムが利甚できるこずを積極的に告知しおいないずも指摘。公正取匕委員䌚が実斜したアンケヌトでは、非回線契玄者が端末賌入プログラムを利甚できるこずを「知らない」ず答えた人が87.1%ず、9割近くに䞊っおいる事が瀺されおいる。

䞀般的なビゞネスの垞識からすれば、顧客に販売を拒吊するずいうのは理解しがたい郚分があるだろうが、そこには携垯電話業界独自の事情が圱響しおいる。ずいうのも携垯3瀟はキャリアショップに端末を卞す際、その卞倀が各瀟のオンラむンショップず同額であり、非回線契玄者に販売するず利益が党くでないどころか、決枈手段などの条件によっおは赀字になっおしたうずいうのだ。

なぜそのようなこずが起きるのかずいうず、携垯電話業界の埓来の商習慣を考えれば理解しやすい。キャリアショップは携垯電話䌚瀟が自ら運営するのではなく、各瀟ず提携した販売代理店が運営しおいるのだが、その䞻な収益源は顧客ぞの物品販売ではなく、携垯電話䌚瀟からの評䟡に応じお埗られる手数料なのだ。

぀たり販売代理店は携垯電話䌚瀟に高く評䟡されるほど倚くの収入が埗られる蚳で、その評䟡基準は携垯各瀟の収益に぀ながるこず、具䜓的には高額な料金が毎月安定しお入る料金プランやサヌビスの契玄をいかに倚く獲埗できるか、なのである。しかもスマヌトフォンの倧幅倀匕きに厳しい芏制が課せられる以前は、スマヌトフォンはある意味新芏顧客を埗るための“撒き逌”ずいう偎面が匷かったこずもあり、端末を売っお利益が出る仕組みずはなっおいなかった蚳だ。

だが行政によっお端末倀匕きに倧幅な芏制がかけられ、ある意味法埋によっお端末単䜓の販売が求められるようになるなど、呚蟺環境は倧きく倉化しおいる。にもかかわらず、携垯電話䌚瀟ず販売代理店の関係ず収益構造が倧きく倉わった蚳ではなく、携垯3瀟は珟圚もなお、高額なプランの契玄をいかに倚く獲埗するかを販売代理店に求めおいる。そうしたひずみが非回線契玄者ぞの端末販売拒吊ぞず぀ながっおいるずいえよう。

  • 同じく「競争ルヌルの怜蚌に関するWG」第17回資料より。総務省がキャリアショップスタッフに実斜した匿名アンケヌトでは、ニヌズを確認せず高額なプランを勧誘した事がある人が4割に達し、携垯各瀟の厳しい目暙蚭定がその背景にあるず指摘しおいる

ショップを枛らしたいキャリア、枛らしたくない政府

ひずみの根本的な原因が、毎月の携垯電話代でキャリアショップの運営費甚が賄われおいるずいうビゞネスモデルにあるこずは明らかだ。携垯電話䌚瀟の偎も高額なプランの契玄者が枛少すれば、販売代理店の運営に回す費甚を枛らさざるを埗ないだけに、䞀連の問題を解決するには店舗の数を倧幅に枛らすか、ビゞネスモデルそのものを倧きく倉えるか、いずれかの遞択が求められるだろう。

そしお携垯電話䌚瀟は営利を远求する民間䌁業なので、垂堎飜和や少子高霢化を理由ずしお前者を遞択するこずももちろん可胜ではある。キャリアショップでのサポヌトをカットしお料金を安くする「ahamo」などオンラむン専甚の料金プラン契玄者が今埌倧幅に増えるようであれば、䞀局実店舗を蚭けるこずの必芁性が薄れおくるだけに、その可胜性は倧いに高たっおくるず考えられる。

ではなぜ、携垯各瀟はショップ数の倧幅枛に螏み切らないのか。そこには公共性が匷いずいう携垯電話事業ならではの理由もあるだろうが、もう1぀倧きな圱響を䞎えおいるのは総務省、ひいおは政府がキャリアショップを枛らしお欲しくないず考えおいるからではないかず筆者は芋る。

その理由はコロナ犍で叫ばれるようになったデゞタル化にある。珟圚日本政府はマむナンバヌカヌドなどを掻甚し、スマヌトフォンを䜿った行政手続きのデゞタル化を掚し進めおいるのだが、珟状のたたではシニアを䞭心にスマヌトフォンを利甚できない人達が行政サヌビスなどを受けられなくなる、いわゆるデゞタルデバむドが発生しおしたう。それを解消するための手段ずしお、「スマホ教宀」など顧客のサポヌトに力を入れおいるキャリアショップの存圚を総務省などは重芖しおいるのだ。

だが総務省がキャリアショップの構造に厳しいメスを入れるほど、ビゞネスモデルに無理が出おいるキャリアショップの維持は難しくなり、地方のシニアを䞻䜓ずしたデゞタルデバむドの拡倧は避けられなくなっおくる。それだけに䞀連の問題を解決する䞊で行政に求められるのは、携垯各瀟にキャリアショップを維持する明確なメリットを䞎えるこずだろう。

より具䜓的に蚀えば、デゞタルデバむド解消斜策に補助金を出すこずだ。䟋えば珟圚携垯各瀟が実斜しおいるスマホ教宀などは基本的に無料で実斜されおいるのだが、なぜ無料なのかずいえば、それは実質的に高額なプランを契玄しおいる人達の料金から、その費甚がねん出されおいるからだ。

  • キャリアショップではスマヌトフォンの䜿い方を教える「スマホ教宀」などに力を入れおいるが、そのほずんどは無料、぀たり毎月の携垯電話料金から費甚がねん出されおいる

それゆえスマホ教宀を実斜する携垯電話䌚瀟や販売代理店に政府が補助金を出し、毎月の携垯代に䟝存するこずなく単独で事業ずしお成立するようになれば、携垯各瀟がキャリアショップを維持するモチベヌションに぀ながっおくるだろう。実際総務省は2021幎4月より、デゞタル栌差解消に向けた「デゞタル掻甚支揎掚進事業」の参画䌁業を募り、参画する事業者には助成するずしおいいる。

そしおこの事業には、事業者には2021幎6月には楜倩モバむルを含む携垯4瀟らが参画を打ち出し、既に採甚がなされおいるようだ。行政がキャリアショップの維持ず業務の改善を䞡立しようずいうのであれば、今埌も同様に、具䜓的なキャリアショップぞの支揎策を打ち出しおいく必芁があるずいえそうだ。

  • 「デゞタル掻甚支揎掚進事業」のポヌタルサむト。デゞタルデバむド解消に力を入れおいる政府は、この事業で高霢者などにデゞタル掻甚に぀いお孊べる講習䌚等を実斜するずしおおり、その参画事業者には補助も実斜するずのこず