Switch 2が発売して10日余り経っているが私の周囲ではあまり入手した人を見かけない。
それほど入手困難、もしくは手に入れたがSNSになど投稿しないという人も多いのかもしれない。単純に「狩られる」可能性もゼロではないし、それ以上に「転売購入疑惑」をかけられるかもしれない。
たとえ正規で入手したとしても、皆が持ってない物を持っていると触れ回っていたら、ヘイトを買い「この梱包の仕方は転売」と言いがかりをつけられ燃やされてしまうかもしれない。
正直Switch 2発売後、我々の耳に入るのは、Switch 2おもしろい、かわいい、おいしい、ではなく落選、転売、コロス、などのネガティブな言葉の方が多い。
しかし、怒りの矛先は生産が追いついてない任天堂ではなく、むしろ任天堂がここまでやっても完全に防ぎきれない、転売ヤー、転売購入者、そしてそれらを容認しているフリマサイトに向かっているように思える。
最終的に転売への怒りは「法でこいつらをどうにかできんのか」という終点に行きつくのだが、どうにかできないまま元号が変わり早7年である。
転売ヤーは法で縛れる!(※生活必需品に限る)
そんな中、ある品物の転売が法で禁じられることとなった。
それが「米」である。
テレビ番組で「米と麺どちらを食い続けた方が太らないか」という検証をやっていたのだが、大方の予想通り米の勝ちであり、麺も悪くはないが、栄養素的に米を食った方がいいという結果が出ていた。
この米が入手困難、高騰中にこの結論を出してくるのはなかなかサディズムが強いが、いくら食生活が多様化したと言っても、米は依然日本人の主食である。
100歩譲って我々中年は、麺類や安い菓子パンでトランス死亡さんにでもなっておけばいいかもしれないが、育ち盛りの子供がいる家庭などはそうもいかないだろう。
そんなわけで「国民生活との関連性が高い物資及び国民経済上重要な物資の価格及び需給の調整等に関する緊急措置を定め、国民生活の安定と国民経済の円滑な運営を確保する」という、「国民生活安定緊急措置法」により、米の転売は禁止され、破ると1年以上の拘禁、100万円以上の罰金が科せられるそうだ。
つまり、国民の生活を脅かすようなものは、法で転売を禁じられるということだ、コロナの時もこれでマスク転売が禁じられたらしい。
法で止められるなら他の物もと思うが、確かにSwitch 2やガンプラがなくても衣食住は脅かされない。
「Switch 2で股間を隠さないと外に出れない」と強弁しようかと思ったが「米袋の方が広範囲隠せるだろう」と言われたら反論できない。
つまり、生活に支障がでないSwitch 2でも、転売はもちろん譲渡ですら怒られるというのに「米を買ったことがない」と、堂々と米をもらっていることを公言した元農林水産大臣は改めてすごい、ということだ。
正直田舎の民であれば、独自の闇ルートにより米をタダ、もしくは安価で手に入れているというのは珍しくないのだが、わざわざそれを言ったりはしない。
米もSwitch 2も「持っていてもデカい声では言わない」ことの大切さを教えてくれている。
そういえば何で古古古米を食べなきゃなんだっけ?
今回の禁止で転売ヤーざまぁになればいいが、ゲーム機やプラモデルと違い、モノが食品なのが厄介であり、禁止により、品質の悪い米が大量に出回ったり、最悪米の投棄が行われたりなど、禁止したことによる新たな問題が起こるのではとも言われている。
また誹謗中傷や名誉棄損の罰金よりスキャンダルを流して得られる利益の方が多いため活動をやめない暴露系インフルエンサーがいるように、罰金100万円より転売で得られる利益の方が大きいので転売を止めないというノーガード転売ヤーも現れるかもしれない。
いくら法で禁じようとも、その罰が軽すぎれば抑止力にはならないのだ。
転売禁止の前に備蓄米放流などの対策も採られたが、それが「古古古米」など、3回ぐらい異世界転生してそうな米だったり、そもそも不作でもないのに何故我々が転生米を食うことになったのか原因が判然としていなかったり、米騒動はまだ続きそうな予感だ。
ちなみに私の夫はJの者なので、政府の次にJの字が悪の組織として叩かれていることに心を痛めている。
Jも不要組織というわけではなく、重要な役割を担っているのだが「何故Jが必要か」という夫の説明を私が毎回理解できないため、ここで擁護できないのが残念だ。