今年GWごろに、円に大幅ナーフされ、円ユーザーを中心に大炎上が起こったが、そこから大きな修正が入ったり、詫び円が配られるわけでもなく、相変わらず円安状態が続いている。
運が悪いのはちょうどこの時期に、欧米へクエストに行ってしまった円使いたちである。
欧米フィールドに入った途端円に強力なデバフが入るため、日本ではそこまで苦戦しない一蘭と戦うにも綿密な作戦会議が必要となり、入国以前からパラメーターを「観光」に全振りし、ゼロになった「食」に関してはレトルト食品などのアイテム持ち込みでやりすごそうとするパーティまで現れていた。
逆に、ドルは日本でバフがかかるため、日本へ来たドル使いたちは、大いに日本で食事や買い物を楽しんだようである。
そのせいか、戦後子どもたちが米兵たちに「ギブミーチョコレート」と声をかけていたように、現在の日本では日本にいる外国人に「ジャパニーズティービーショウ」と声をかける姿が良く見られるようになった。
つまり、日本に旅行に来た外国人を取材するテレビ番組が増えたということだ。
歌麿、写楽の後はミヤホン、グンペイが超Cooool!な時代に
以前から、外国人にお前はどのツラを下げて何しに日本へ来たのだと尋ねる系の番組はあったが、コロナの規制解除と円安の影響でさらに増えた印象である。
もはや何をしに来たか聞きすぎて、京都にいく外国人はもちろん、ゲームやアニメ目当てのオタク外国人ですら「沙耶の唄の聖地巡礼」など、相当尖ってないとネタにならなくなりつつある気がする。
よって、何しに来たか聞くだけでなく、何を食ったか、何を買ったかなど、質問のバリエーションも増えており、中にはカバンを開けて買ったものを見せてくれと言う番組もあった。
普通旅行の岐路というのはハンチョウ一行ですら無口になるレベルで疲れているし、荷物も増えている。
疲れている人に対し物理法則を無視してやっとパッキングをした荷物を空港でもう一度開けろなどと言ったら殴られても文句が言えないし、少なくとも国際問題である。
それでも快く見せてくれる人がいるので驚くが、もしかしたら1人見せてくれる人を見つけるまでに、50人に殴られ100人に大使館に電話されている可能性はある。
外国人が日本で購入するのは、食べ物や日本ならではの民芸品や工芸品、そしてやはりアニメやゲームなどのグッズだ。
日本人として日本の物が高く評価されるのは嬉しい。
しかし、キットカット抹茶味ぐらいならいくら海外に流出しても構わないが、もっと貴重なものが外国人に買われ、海外に流出することを危惧する声もある。
浮世絵などの美術品の流出は昔からよく言われていたが、最近では海外で日本の「レトロゲーム」が人気で、専門店には外国人観光客が押し寄せ、ついには国内のソフトの在庫が激減しているという。
中には1億以上の値がつくソフトも存在し、美術品のように投資商品としても注目されているようだ。
流出にモヤるも、後世に残すことこそコレクターの使命と知る
日本の貴重な物が海外に行ってしまうのはいかがなものか、という意見もあるが、コレクターズアイテムというのは誰が持ちどこにあるかではなく、価値がわかる者、そして「保存」ができる状態であることの方が重要、という考え方もあるそうだ。
おそらく今高値がついているソフトが眠っている家はまだあると思う。
しかし、その価値に気づかれることなく、持ち主や家主の死去により処分されてしまうものも少なくないはずだ。
そんな日本在住の倉橋昭三さん(仮)宅と共に朽ち果てさせるぐらいなら、異国のコレクションルームで子々孫々受け継がれた方が良いということである。
実際、浮世絵などは当時の日本では雑に扱われていたものを、海外のコレクターが持ち帰り保存されたおかげで、今もキレイな状態で残っているという。
もちろん日本にも、同じ気概のコレクターは大勢いるが、現在は円安なので海外コレクターの方が強いようである。
ただし、コレクターの中には、収集に全力で保存の方は忘れてしまっている者もいる。
ブックオフ的な古本屋に、明らかに貴重な本が100円で大量に並んでいる死の香りしかしない棚が急に現れるように、コレクションをわかる人間に託さず没したため、価値のわからない遺族により投げ売られて行方不明になったり、最悪処分されてしまうこともあるのだ。
所有者自身が、自分が死んだあとのことはどうでもいい、むしろ他人の手に渡るぐらいなら滅んでほしいと思っているヤンデレコレクターであるなら仕方ないが、やはりコレクターを名乗るなら、集めるだけではく後世へ残すことも考え、せめて遺族に「金になるからしかるべきところに売れ」ぐらいは伝え遺しておいたほうがいいだろう。