Appleは何年にもわたってiPhoneの機械学習の性能を強化してきました。その成果の一つが、写真に写っている”被写体”の認識です。昨年のiOS 15では、被写体の情報を検索する機能が搭載されました。iOS 16ではさらに、認識した被写体のみを画像から切り出して共有したり、コピー&ペーストしたりできるようになりました。

被写体を切り抜く方法と、その活用法をご紹介します。

被写体を切り抜く方法

写真の被写体をコピーするには、写真を開き被写体(写っている人やモノ)を長押しします。「写真」アプリのほか、「Safari」や「メモ」に貼り付けられた写真に対しても使用できます。

  • 写真を開き、写っているものを長押し。被写体の輪郭が光ったら指を離します。[コピー][共有…]のメニューが表示されます

  • 切り抜いた被写体を他の場所へ貼り付けたい場合は、[コピー]をタップ。別のアプリを開いて画面をタップし[ペースト]を選択します

  • [共有…]をタップすると、シェアシートが開きます。相手を選択してメッセージを送ったり、[画像を保存]で被写体部分だけ別画像として保存したりできます

  • この機能は「Safari」のWebページ上の写真や、「メモ」に貼り付けられた写真にも使用できます

切り抜いた画像の活用法

切り抜いた画像は、背景透過のPNG画像になります。書類や別のアプリに貼り付けるなど、さまざまな活用が可能です。

  • 上記の手順で被写体をコピーして、メッセージやメールに直接貼り付け。メモ、Pages、Wordなどの書類にも貼り付けることができます。なお、LINEペーストすると被写体の周囲(透過部分)が黒で表示されます

  • コピーした被写体をChromeの検索窓に貼り付け。名前がわからないものを直接画像で検索することができます

  • 被写体を選択し[共有…]→[画像を保存]を選択すると、単独の画像として「写真」アプリのライブラリに保存されます。Apple以外のデバイスでも、背景透過のPNG画像として扱うことができます

切り抜きができないケースは?

被写体の切り抜き機能は、A12 Bionic搭載モデル以上が対象です。iPhone X、iPhone 8およびそれ以前のモデルでは使用できません。

  • 被写体の切り抜き機能対応モデル

また、写真の写り方によっても切り抜きがうまくできない場合があります。

  • 大きな被写体の周囲にあるものや、ボケのあるもの、模様のように見えるものなどは認識されない場合が多いようです