3月27日、ライブ配信プラットフォームMildomにて、「Mildom×よしもと ゲーム実況-1グランプリ(実況1グランプリ)」の決勝大会が開催されました。

実況1グランプリは、よしもとでゲーム実況が一番おもしろい芸人を決めるコンテスト。ゲームの腕前は二の次で、いかに実況がおもしろいかを競い合います。

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    実況1グランプリをレポート

動画選考による1回戦、生配信による2回戦を勝ち抜いたキャタピラーズ・しげみうどん、ジュリエッタ・藤本、ダブルヒガシ・大東、ロングコートダディが決勝大会に進出しました。決勝戦での配信時間は15分。視聴者投票と3人のストリーマーの審査員票、スタッフ票の5票でもっとも票を稼いだ芸人が優勝です。

優勝者にはMildomで公式の看板番組レギュラー獲得、毎日放送のeスポーツ番組「YUBIWAZA」スタジオ出演権、吉本自宅ゲーム部レギュラー番組へのゲスト出演権、ゲーム関連メディア、イベント出演、eスポーツ企業によるサポートが与えられます。

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    MCはアキナの2人が担当

トップバッターは、しげみうどん。言わずと知れたバトルロイヤル系のシューティングゲーム『PUBG MOBILE』の実況です。

『PUBG MOBILE』は毎日3時間くらいやり込んでいるというしげみうどんですが、開始直後に瞬殺されること3連続。始まりの島にいる時間のほうが長いくらいでした。4戦目でようやく1キル取るも、直後に倒されてしまいます。さらに5戦目に挑戦も瞬殺。プレイではまったく良いところはなかったですが、逆に動画としてのおもしろさは存分に出せていました。

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    芸人としての面白さは存分に発揮できたしげみうどん。制限時間15分で5回倒されるという、ある意味奇跡的なプレイを見せました

2番手はロングコートダディの2人。使用するタイトルは『ヒューマン フォール フラット』です。ふにゃふにゃ動くキャラクターを操作し、謎を解きながらゴールを目指すアクションパズル。キャラクターがふにゃふにゃなので、思ったように動かない操作性を楽しめます。

マルチプレイで協力しあいながらプレイすると楽しさが倍増するので、その特性を活かし、ロングコートダディが協力プレイでステージクリアを目指します。ロングコートダディは仲が良いコンビとして周知されており、ゲーム中でもお互いに気に掛けながらプレイする様子は心温まります。ゆったりとした空間と穏やかな会話はずっと観ていたい気持ちにさせられ、15分があっという間に過ぎ去ってしまいました。ただ、惜しむらくは15分ではなかなかクリアできそうがないゲームで、途中で終わってしまったことでしょうか。

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    楽しんでゲームをしているのが感じ取れたロングコートダディ

3番手は大東。使用するタイトルは対戦格闘ゲームの『鉄拳7』です。ゲーム実況は、プレイしながらしゃべる難しさがありますが、対戦格闘ゲームはプレイ中、休む間もないため、かなり難しいと思われます。

大東は『YUBIWAZA』の番組企画で北米の格闘ゲームの祭典「EVO 2019」に出場しており、同イベントの日本版である「EVO Japan2020」では、2000人以上の参加者のうち97位となかなかの成績を残しています。ランクマッチの段位も「羅閃」と、中級者クラスの腕前。実況中はランクマッチで対戦していたので、ほぼ同じ実力者との対戦となり、勝敗は1勝2敗でしたが、大ダメージをとるコンボや立ち回りは、やり込みを感じさせました。

ただ、試合が始まると実況が止まってしまう場面もあり、格闘ゲームでの実況の難しさが露呈した印象です。残り1分で、ミニゲームのボウリングゲーム「TEKKEN BOWL」をプレイ。スプリットを出す微妙な結果で時間終了です。

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    ゲームの実力も見せたいと自信満々の大東

4番手は藤本。使用するタイトルは『APEX Legends』です。しげみうどんと同様にバトルロイヤル系のシューティングゲームです。4人の中ではもっともしゃべりに長けており、ゲームの解説、状況説明、『APEX Legends』好きに好まれるトーク内容と、ゲーム実況の王道をゆく内容でした。

ちょっとこなれた感があり、ほかの3人に比べて突っ込みを入れたくなるようなシーンが少なかったのと、周到に準備して戦った割にはそれほど良い成績を残せなかったという印象もありました。

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    実況もプレイも達者な藤本

4組のゲーム実況が終了後、即座に視聴者による投票が行われ、ロングコートダディが1票を獲得します。次にスタッフ票は大東に。ストリーマーによる投票は、軍師ミノルが藤本、Mとしがロングコートダディ、カジテツ玉子がロングコートダディ。その結果、3票を集めたロングコートダディが優勝を獲得しました。

今回の実況1グランプリでは、開始直後配信が何度か止まってしまったり、音声にエコーがかかってしまい聞こえづらくなったりするなど、トラブルが続出していました。また、最後の優勝者にトロフィーを授与する場所にカメラを用意しておらず、受け渡しのシーンが配信されない場面も。実況配信をテーマにした番組だけに、配信の準備不足感があったのは、残念でした。芸人がゲーム実況のために準備し、高いクオリティの実況を見せただけに、そこはしっかりしてほしいところです。

ともあれ、畑違いのジャンルにもかかわらず、ゲーム実況で楽しませてくれたのは、さすが芸人と言ったところ。今大会はゲームの腕前は関係ないとは言え、全員が相当やり込んでいるのがわかり、それぞれのゲームファンも納得の実況でした。

特に優勝したロングコートダディによって『ヒューマン フォール フラット』を知り、興味を持った人もいたでしょう。続きが気になる人は、ロングコートダディのゲーム実況チャンネルをチェックしてみてください!