キーエンスは、6月20日から22日にかけて東京ビッグサイトにて開催されている「日本ものづくりワールド 2018」内の「第29回 設計・製造ソリューション展(DMS)」にて、高硬度シリコーンゴム(AR-G1H)に対応した設計者のための高精細3Dプリンタ「AGILISTA(アジリスタ)シリーズ」の紹介を行なっている。

同3Dプリンタの最大の特長はインクジェット方式ながら積層ピッチ15μmを実現した造形精度。これにより、デザインの確認のほか、部品の組み付けや機能性の確認といったことも造形パーツで行なうことが可能となる。

  • アジリスタを用いた一体造形のデモ

    アジリスタを用いた一体造形のデモ。ブースでは実際に駆動している様子を見ることができる

また、水溶性サポート材を採用しており、水に漬けておくだけで、細かい隙間のサポート材も溶けてなくなるため、複雑な構造や液体が流れる流路のような配管構造であっても、取り残しなくサポート材の除去が可能となるほか、手作業でも簡単に除去ができるため、水に漬ける時間がもったいない、という場合でも速やかに除去作業を行なうことができる。

さらに、ウレタン配合の透明樹脂(AR-M2)を用いた場合、やわらかく靭性があるため、ねじ止めなどにも対応が可能。標準締め付けトルクの3倍程度の力でも耐えることができるとする。

  • ねじ止めのデモ

    ねじ止めのデモ。実際に自分でねじを穴に入れ、そのかみ合わせの強さを確認することができる

このほか、新たに高硬度シリコーンゴムにも対応をしたととのことで、これにより簡易型を起こす必要があったゴムを造形したり、といったことができるようになったという。

  • シリコーンゴムの造形物
  • シリコーンゴムの造形物
  • シリコーンゴムを用いた造形物。樹脂にはないさまざまな利点がある