私の名前は粕田舞造(かすたまいぞう)。Amazonのスマートスピーカー「Echo」で80年代の音楽を再生しながら仕事するのが最近のブーム。しかし、「アレクサ、聖飢魔IIかけて」と話しかけると、サザンオールスターズの「私の世紀末カルテ」を必ず再生するEchoさんなのであった。私の滑舌の問題なのだろうか……。「アレクサ、聖飢魔IIの曲を再生して」と言えば大丈夫なんだが。
それはともかく、今日はSNS映えすることから、自作PCで数年前からブームになっているRGB LED対応パーツについて紹介していきたい。古参の自作PCユーザーには、光るパーツなんて何の意味もないと思う人もいるかもしれない。実際、私、粕田舞造も長いこと否定派だったのだが、やり始めると楽しい! とにかく光るパーツで固めたくなってしまう。凝り始めると、どこまでも凝りたくなる。案外自作PC好きのハートを掴みやすいアイテムではないかと思う。
RGB LEDをより楽しむため、各社の制御機能はおさえておきたい
RGB LEDがブームになった大きな要因は、マザーボードで制御可能になったことだ。ASUSTeKなら「Aura Sync」、GIGABYTEなら「RGB Fusion」、MSIなら「Mystic Light」、ASRockなら「ASRock RGB LED」と各社独自のRGB LED制御機能とユーティリティを用意している。2017年以降のマザーボードなら多くのモデルで対応しているので、自分が使っているものが対応しているのか改めて確認してみるといいだろう。RGB LEDパーツを購入するときは、手持ちのマザーが対応しているものを選べばよい、と目安にもなる。
なお、RGB LED対応パーツによっては、独自のユーティリティや物理的な制御コントローラが付属していたりと、必ずしもマザーボード側の対応が必要ではない。しかし、マザーボード側の制御機能に対応していれば、RGB LEDの発光を一括管理できるのが大きなメリット。例えば白いケースを使っているので、各パーツのRGB LEDも白で統一したい、なんて場合にも一発で設定できるワケだ。
今回はその一例として、ASUSTeKの「Aura Sync」を使ったRGB LEDライティングを試して見たい。対応する
- マザーボード
- メモリ
- ビデオカード
- 簡易水冷のCPUクーラー
- 電源ユニット
- ケースファン
と一通り揃えてみた。
各パーツについて紹介しておこう。RGB LED制御の中心的な役割となるマザーボードはASUSTeKの「ROG Strix X570-E Gaming」。X570チップセットを搭載するゲーミングマザーだ。バックパネル部分やチップセットクーラー部分にRGB LEDを備えている。RGB LED用のピンヘッダを2基、アドレサブルRGB LED用のピンヘッダを1基備え、LEDテープなど複数のRGB LED対応機器を追加しやすく、ドレスアップにも向いているマザーだ。
メモリはKingstonのHyperX FURY DDR4 RGBメモリシリーズからDDR4-3200対応の「HX432C16FB3AK2/16」(8GB×2枚)を2セット用意した。せっかくだから4枚挿しにして、ハデに光らせようというわけだ。Kingston独自のHyperX NGENUITYソフトウェアによる制御のほか、ASUSTeK、GIGABYTE、MSI、ASRock各社のRGB LED制御にも対応している。
ビデオカードはASUSTeKの「ROG-STRIX-RX5700XT-O8G-GAMING」。AMDの最新GPU「Radeon RX 5700 XT」を搭載する。3連ファンの強力な冷却システムを備えたOCモデルだ。ファンを常に動かして冷却を優先するPモードと一定の温度以下になるとファンを停止する静音性重視のQモードを備えているのが特徴だ。ファンの周囲にRGB LEDを備えており、スイッチで点灯をオフにもできる。もちろん、「Aura Sync」に対応している。
このほか、「Aura Sync」に対応する製品として、CPUクーラーには水冷ヘッドの周囲にRGB LEDを備え、上部にはロゴやシステム情報を表示できるのがユニークな簡易水冷のASUSTeK「ROG RYUO 240」(実売価格:26,000円前後)、電源ユニットにはリアルタイムに消費電力を測定できるASUSTeK「ROG-THOR-850P」(実売価格:33,000円前後)、ケースファンにはアドレサブルRGB対応のCoolerMaster「MasterFan MF120R ARGB」(実売価格:1,500円前後)を用意した。
ASUSの「Aura Sync」で実践! 思い通りにビカビカ光るぞ!
各パーツのRGB LEDを一括管理できるアプリが「AURA」だ。最新版はマザーボードのサポートページよりダウンロードできる。ダウンロード後、アプリをインストールすれば準備は完了だ。AURAを起動すると、画面の上部にAura Sync対応デバイス一覧が表示される。各デバイスをクリックすれば、AURAによる同期の有効化、無効化を切り替えが可能だ。
発光パターンは画面の左側に一覧表示されている。シンプルなのが「常に点灯」だ。カラーの設定に「単色」を選び、あとは好きな色をクリックするだけ。これで同期しているデバイスのLEDがすべて同じ色になる。SNSにアップしたい場合には一番いいだろう。ちなみに、カラーの設定を「個別設定」にすれば、パーツごとに発光色を選ぶことも可能だ。
色の変化を楽しみたいなら「カラーサイクル」が便利。設定は一切不要で、自動的に各色切り替わっていく。ユニークなのが「スマート」だ。これはCPUの温度や負荷に合わせて色が変化するというものい。CPU温度であれば、40℃までは緑、60℃までは黄色、それ以上は赤といった設定が可能。CPUがしっかり冷えているのか目視できるのは便利と言える。
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知っておきたい「RGB LED」と「アドレサブルRGB LED」の違い
最後にRGB LEDとアドレサブルRGB LEDの違いについて触れておこう。RGB LEDは基本的に指定した色でデバイス全体のLEDが発光する。複数のLEDで構成されていても、同じ色でしか光らせられない。アドレサブルRGBは搭載されているLED1個単位で発光色を管理できる。より細かな演出を行えるのが特徴だ。ちなみに、RGB LEDは4ピンが多いが、アドレサブルRGBは3ピンと互換性はない。また、アドレサブルRGBのピンヘッダを用意しているマザーボードは最近のモデルに限られる。対応デバイスを使いたいと考えている場合は、マザーボードの対応を確認しておこう。