OPPOが日本市場に初めて発売するタブレット端末として、10.2インチのOPPO Pad Airの販売を開始した。厚みは6.9ミリ、重さは440グラムの薄型軽量端末だ。

10.3型画面の解像度は2,000×1,200ドットで、ちょっと珍しい5:3の縦横比だ。短辺が16:9よりちょっと長く、16:10よりちょっと短い。計算すると16:9.6になる。

  • ちょっと珍しい縦横比5:3のOPPO Pad Air。スマホよりは格段に大きく、表示が見やすい

    ちょっと珍しい縦横比5:3のOPPO Pad Air。スマホよりは格段に大きく、表示が見やすい

大画面の情報端末として十分使えるタブレット

プロセッサーがQualcomm Snapdragon 680で4GBメモリ、ストレージが64GBというスペックは、決して爆速とはいえないが、タブレットとして普通に使う分にはそう困らないだろう。

ヘビーなゲームのことは考えない方がいい。それよりも、文字の多い画面を何気にスクロールさせたときに、たぶん、リフレッシュレートの低さのせいなのだろうか、スクロールを止めないと文字が読めない。だからTwitterのタイムラインなどを、ザッと読み進めるといったときに、ちょっと気になる。そこに目をつぶれば悪くない。静止画像は十二分に美しいし、動画コンテンツも問題ない。

狭額縁だが、手で支えたときに、誤操作してしまうほど狭額縁ではないのがうれしい。長辺側にはインカメラが仕込まれている関係もあって、ある程度の額縁幅が必要だということの副作用が功を奏している。

映画コンテンツなどの動画再生については、再生品質はもちろん、4つのスピーカーでの再生サウンドがリッチなのがいい。かなりのボリュームで再生しても破綻しない。また、Bluetoothでの再生時も、LDACコーデックをサポートしているなど、地味ではあるがサウンド再生には気を使っていることがわかる。ちなみに、イヤホンジャックは装備していない。

GPSは非対応、詳細なナビ表示には不向き

個人的にはGPS非対応というのがとても気になった。10.3インチサイズのタブレットは、旅行などに持っていくのにとても適している。スマホのスクリーンでは一度に眺められる情報量が足りないからだ。

それに、旅行と言えば地図であり、地図の利用にGPSがないというのは考えられない。スマホにはほぼ例外なくGPSがついているが、Androidタブレット端末の場合、WAN非対応機では省略されることが多い。この製品もそうだ。

ただ、Googleマップは、Wi-Fi等の周辺情報を駆使して現在位置を特定しようと努力してくれる。だから都市部では大きな不便はないといえばないのだが、細かい道順をリアルタイムで教えるナビは無理だ。

旅行先で、スマホのテザリングに頼りながら、美味そうな店を見つけて、そこまでの道のりを案内させようというときに、せっかく大きな画面のタブレットがあるのに、スマホに頼らなければならないというのは、やっぱりくやしい。

個人がエンタメを堪能するのに向いている

そんなわけで、このタブレットは、アウトドアでいろいろと楽しむというよりは、インドアで個人がパーソナルエンタテイメントを堪能することを指向しているといってよさそうだ。実際、このサイズより大きく重いと、寝転がって使うのに手に余って疲れてしまう。

Androidタブレットとしてはものすごく素直で、メーカー特有の自己主張も最低限に抑えられている。ユーザーインターフェースとしては、Android 12をベースとしたOppo独自のColorOS 12が実装されているのだが、標準的なAndroidと操作性が極端に異なるといったこともない。

バッテリについてもカタログスペックで12時間の動画再生、音楽だけなら83時間の再生ができる。十分だろう。USB PDによる18W充電に対応し3時間で満充電にできる。価格は37,800円だ。

個人的にはWindows 11が新たにサポートを開始したAndoridアプリの種類があまりにも少なく、ストレスがたまる一方なので、大きすぎることもなく、小さすぎることもない、スマホとパソコンの中間でパーソナルをサポートしてくれるAndroid端末として手元で使いたいところだ。