• AmazfitのGTS 4 mini。ヘルスケア管理やスポーツ測定、5衛星測位システムなど豊富な機能を搭載しながら、直販価格は16,800円とお手頃

スマートウォッチやスマートベルトは、いろいろなものを実際に身につけてきた。でも、なかなか自分の思ったものは見つからない。数日で評価できるようなものではないし、こうしたデバイスは日進月歩というより秒進分歩でよくなっていく。半年前の製品より、確実に今の製品の方がいいし、半年後の製品は今の製品より確実によくなるだろう。でも、そんなことを言っていたらいつまでたっても買えない。

個人的にスマートウォッチに求める機能は次の3点だ。前はもっと多かったのだが、いつまでたってもかなわないので絞り込むことにしした。

  1. 時刻や日付、曜日といったカレンダー情報の盤面表示を常にオンに設定できること

  2. ヘルスケア情報の常時計測をしない限り、アプリからの通知を受けながらバッテリが1週間以上もつこと

  3. 通知情報を少しでもたくさん表示するために盤面が四角いこと

これだけだ。でも、この3点を同時に満たす製品がほとんどなかったのだ。3は妥協してもいいとさえ思った。

ところがAmazfitのGTS 4 miniを試してみて驚いた。公式オンラインストアの限定モデルだが、この3点をすべて満たす。円安が進んでいる中で価格も16,800円とがんばっているようだ。何より、機能面での妥協が感じられないことに好感を持った。半端にこれでいいというんじゃない。こういうのがいい。

15日間のバッテリ駆動、盤面もシンプル

スリムなボディながらスペック上は15日間のバッテリ駆動ができることになっている。こういうのは話半分と考えてちょうどいいのだが、常時表示をオンにして使っても、2週間は無理だが10日以上は使える。これだけバッテリがもてばまず不自由はない。経年で劣化が進行しても1週間をキープできそうだ。

オーソドックスでシンプルな盤面が用意されているのもいい。写真は標準で用意されている「Time Center」という盤面だが、日付、曜日と時刻がセンタリングされて表示され、歩数やバッテリ残り容量などの中からひとつだけを指定して表示できる。背景画像は自由に変更できるので、真っ黒の画像を作って配してみた。

GPSも内蔵して、各種のスポーツモードで機能する。ただ、その測位をもとにした活動履歴をスマホの画面でしか確認できないことは残念だ。この製品に限ったことではないが、ここはひとつ、スマホ上でZeppアプリを使うAmazfit製品全般で、一般的なウェブブラウザを使ったクラウドベースのワークアウト分析ができるようになってほしいと思う。ベンダーに自分のヘルス情報を把握されるのはなんとなく不安かもしれないが、少なくとも、それをするしないをユーザーが選べるようになっているべきだと思う。

今秋、Googleの新しい提案も楽しみだ

表示の常時オンについては賛否両論があるが、時計のようなデバイスである以上、どんなときにも時刻の表示はオンであってほしい。とはいえ、それではバッテリがきつい。この製品にしても、腕から外したときには自動的に表示が消える設定にしているから10日間以上バッテリ駆動できているのだろう。だから枕元においたGTS 4 miniに目をやっても時間はわからない。ちゃんと腕につけてヘルス情報を記録しろということか……。

不満があるとしたら、通知を読むなどの通常操作に際して、盤面をタップするなどしても復帰せず、操作ができない点だ。リューズを押し込む操作で復帰させる必要がある。手首を持ち上げてオンにするように設定しておけば、この煩わしさはなくなる。でも、そのことでバッテリ駆動時間は多少短くなってしまうにちがいない。このあたりはもう少し使い込んで最適解を見出すしかない。

個人的に最初に使ったスマホにつながるスマートウォッチは2014年のAndroid Wear端末LG「G Watch」だった。あれからまだ8年しかたっていない。

今、スマートウォッチはWear OS搭載の腕時計型コンピューター的デバイスと、各社独自OSのヘルス志向の強い時計型デバイスに二分できる。また、この秋には、Google Pixel Watchの発売も予定されている。現状のWearOSの方向性には、ちょっとした疑問もあるので、Googleの新しい提案も楽しみだ。