富士通クライアントコンピューティング(FCCL)がPC新製品を発表する「2020 FMV New Consumer Products Conference」をオンラインで開催。2年ぶりにLIFEBOOK UH-Xの重量を更新、634グラムと改めて世界最軽量を宣言した。

  • 「634g」を掲げる、FCCLの齋藤邦彰 代表取締役社長(右)と竹田弘康 副社長(左)

    「634g」を掲げる、FCCLの齋藤邦彰 代表取締役社長(右)と竹田弘康 副社長(左)

634g(むさし)で世界最軽量のUH-X

UH-Xは13.3型スクリーンを持つクラムシェルモバイルノートパソコンで、2017年1月に初代機が発表された。当初、重量は777グラムでの世界最軽量を宣言、ところが発売前にNECパーソナルコンピュータのLAVIEの769グラムに更新されてしまったが、量産開始後に761グラムに下方修正し、世界最軽量の座を守った。

今回の更新については、当初、638グラムでの世界最軽量だったが、発表会最後のサプライズで川崎・武蔵中原にある開発拠点のエンジニアがギリギリまで「むさし」にこだわり、634(むさし)グラムでの世界最軽量を実現したという。

現行機となる2年前の698グラムだったUH-Xからは64グラムの減量だ。重量的にはほぼ90%となる。つまり10%のダイエットだ。スクリーン面の狭額縁化や、天板のカーボン採用など、さまざまな刷新で果たした世界最軽量だ。

  • 634グラムで世界最軽量となった13.3型ノートPC、LIFEBOOK UH-Xの中身

New Normal PCとして、顔認証は電源ボタンと兼用の指紋センサーに置き換わった。四六時中マスクをつけていてもWindows Helloでの認証に困らない。また、DC-IN専用ジャックを廃止し、2つ実装されているUSB Type-C端子が、双方ともにUSB PDとDisplay Port Altモードに対応させることで利便性を高めている。PD充電はスリープ時であればモバイルバッテリのような低容量の電源でも充電ができるという。7.5ワットからの対応だ。また、モダンスタンバイに対応したのもうれしい。

FCCL社長の齋藤邦彰氏は、次のように語る。

「新UHシリーズは、持ち歩くオフィスとして最軽量を追求、使う人の潜在能力を120%引き出せる製品になっている。今、新しい働き方が求められるからこそ、そんなパソコンが求められる。大きな変化が起こり、新しい日常が生まれつつある中で、パソコンは多くの人にとってまさに生活の中心になる。私たちは、そんな日常をニューノーマライフと呼ぶことにしたい」。

  • UH-Xを指でつまむ齋藤社長

837gでバッテリーが20時間以上持つUH90

野次馬的な観点でみると、今回のUH-XはやはりプレミアムモバイルPCの印象が強く、実用という点では、同時に発表された派生モデルであるUH90が興味深い。

インテルのEVOスペックに対応し、UH-Xに対して、倍のバッテリ、Thunderbolt4対応のType-C端子、バックライトつきキーボードなどを装備、直販WEBMARTモデルではFCCLのパソコンとしては初の5G対応モデルも提供される。PICT BLACK、GARNET RED、SILVER WHITEとカラーバリエーションも3色が用意され、色ごとに重量が異なるが、最も軽量なPICT BLACKでは837グラムとなっている。

UH-Xよりも約200グラム近く重くなってしまうが、それでも13.3型スクリーンのモバイルPCとしては軽量だ。UH-XとUH90、どちらを選ぶかは迷いに迷うところだ。

軽いパソコンは距離感が変わる

新しい当たり前の時代におけるモバイルノートパソコンは、そこに求められる仕様にも変化がある。テレワークや在宅勤務が定着しつつあるものの、モバイルノートパソコンを持ち歩き、いつでもどこでも仕事をするという機会は激減しているからだ。

ただ、家の中で使うにしても軽量パソコンはフットワークを軽くする。パソコンを使う機会は以前より増えているはずだ。なぜなら、今までスマホですませてきた用事に、パソコンを使うようになっているからだ。歩きながら、電車の中で立ったままという状況ではスマホは便利だが、家の中にいて自在にパソコンを使えるなら、最初からパソコンを使った方がてっとりばやい。

リビングのソファで使っているパソコンを、食卓のテーブルや寝室まで持っていって、作業の続きをするといったときにも軽いパソコンは気軽に使える。1キロを超えるパソコンはちょっと持ち上げるにも覚悟が必要だ。

だが、900グラムを切るあたりからパソコンとの距離感が変わる。人に寄り添うようになるといってもいい。FCCLでは「心地よいつばさ」という表現をしているが、決して大げさな言い方ではない。まして、600グラム台前半という新UH-Xの重量はパソコンに対するイメージを一変させるだろう。なんといっても初代のiPad(Wi-Fi版で680g)よりも軽量なのだ。

新しい当たり前の時代には、パソコンにもそんなカジュアルさが求められる。パソコンの使い方に、そんなトレンドが生まれているなかで、FCCLが世界最軽量を更新し続けることには大きな意味があるといえそうだ。